JR東労組、スト可能性 厚労省に通知 「運行に支障なし」

 厚生労働省は20日、今春闘でストライキ権行使の可能性を検討していたJR東日本の最大労働組合「東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)」から、ストなどの争議行為に踏み切る可能性があるとする通知があったと発表した。同労組の厚労省へのスト通知はJR発足後の約31年で初めてとみられる。通知では3月2日以降の実施可能性があるが、「列車運行に支障をきたすことはない」としている。

 JR東労組の通知では、組合員の「一律定額ベアの実施」を要求。新幹線を含む東京支社管内の運輸車両系部署を実施場所とし、「本来業務以外に対する非協力(自己啓発活動など)の形式による争議行為」としている。

 関係者によると、会社側にも19日、同様の通知があった。同労組は当初、「一律定額ベア」の将来にわたる実施を求めていたが、6日の団体交渉で会社側が否定的な見解を示し、スト権行使の可能性を検討すると通告していた。JR東労組は3月中旬に職場や組合員を限定する「指名スト」の実施を検討していたとみられる。

 JR東労組は20日の産経新聞の取材に対し、「担当者がいないので答えられない」とした。

会員限定記事

会員サービス詳細