毎年、当たり前のように使っている暖房器具。「あたたかくなれば何でもいい」と思っている人も、今年はちょっとだけ「暖房器具」にこだわってみませんか?
この冬、デザイン性と機能性をあわせ持つ家電メーカー「バルミューダ」は、魅力的なデザイン家電を2つ発表しました。
1つ目は、まったく新しい発想で生まれた電気ヒーター「SmartHeater(スマートヒーター)」。
実際に使ってみると、その進化した機能にはかなり驚きました。まず、これまでのヒーターとの一番の違い、それは「あたたかさの質」でした。
「空気を汚さず、安全に使える暖房器具」として知られている「オイルヒーター」。しかし、本体があたたまるまでに時間がかかること、たまに起きるオイル漏れなどが大きな欠点でした。
「スマートヒーター」はオイルを無くし、独自の「アルミラジエーター方式」にすることでオイルヒーターの長所をいかしつつ、約5倍の立ち上がりスピードを実現しました。
電源を入れた瞬間からラジエーター部分があたたかくなるので、オイルヒーターのようにイライラと待つことはありません。
ラジエーターから出る熱が「壁」「家具」「冷えた体」などを直接温めてくれます。室温をあげるだけでなく、スマートヒーターから出るこの「赤外線」が心地いいあたたかさの秘密なんです。
無音で無風、ポカポカした「陽だまり」のようなあたたかさ。本当に心地よくて、ルーミーの編集会議中に何度も居眠りしそうになりました…。たとえそのまま気持ちよくなってうたた寝をしても、空気が汚れないため換気も必要ありません。安心して昼寝ができるのも嬉しいところです。
操作ボタンは側面のクリックホイールのみ。説明書無しでも使うことができるほどシンプルです。
このディスプレイを見ながら運転モードを決めるのですが、このヒーターが「スマート」と言われる理由の一つが、その先進的な運転モードにあります。例えば、
オートラーンモード:ユーザーの細かい操作を全て自動学習をして、その家に最適化された室温で自動運転してくれます。
ロイヤルスリープモード:睡眠時専用モード。寝ている間は低めの温度をキープ。起きる時間に合わせて室温が20℃になるように自動運転してくれます。
24hタイマー:ヒーターのオン/オフを1時間ごとに、24時間分設定ができるタイマー。
オートラーンモードを1週間程度使っていると、スマートヒーターが温度設定の好みを覚えてくれて、朝や陽が沈んだ後の寒くなる時間帯に自動で温度をあげてくれるようになりました。健気に頑張ってくれる姿がなんだか愛おしく思えてきます。
始めは「難しそう」と思っていましたが、馴れてしまえばこんなに使いやすい機能は他にはありません。オートラーンモードと24hタイマーを上手く使うことで、もはや電源を入れる手間すら省くことができるほど。また、ロイヤルスリープを使えば、朝寒くて布団から出たくないなんてこともなくなります。
スマートヒーターは「最小の操作」だけで、常に快適な室温を自動で保ってくれます。しかも無駄なく。ここが大事なポイントです。
通常70℃ほどのラジエーターは、55℃まで下げることができます。もちろん熱くはなりますが、触っても大怪我なんてことはありません。
小さい子ども、ペットがいる家庭でも安心して使えますね。
プラグは異常な発熱を検知する「サーモセーフプラグ」。地震、傾き、衝撃のときには運転を自動停止、そのたびに「音声」でちゃんと知らせてくれます。なんて頼もしくてデキる奴なんでしょう。これ以上安全設計された暖房器具は他にはないといってもいいほどです。
初めてこの「音声」を聞いたときの感動ったら…使っていくうちにどんどん愛着が湧いてくるのも、BALMUDA製品の特徴です。
「スマートヒーター」の本体サイズはW578×D234×H596。価格は7万4800円です。
バルミューダは「スマートヒーター」と同時に、もう1つ面白い家電を発表しました。それが、斬新なデザインで話題の加湿器「Rain(レイン)」。
インパクトのある形の「レイン」には、これまでの加湿器のような「給水タンク」がありません。給水は「水を上から」直接注ぎ入れるとのこと。上から? 一体どんな感じなのでしょうか?
これはクセになりそう!
どの角度から水を注いでもはねることなく容器の中へ流れ落ちていきます。何度も検証を重ね「水がはねない」絶妙な表面にしているそうです。水が落ちていくときの音も「ポタポタ」と澄んだ心地のいい音がします。これまで、給水がこんなに楽しいものだとは思いもしませんでした。
運転を開始すると、上部のすきまから風が吹き出します。レインの加湿方法は風力を使った「気化式」。下から吸い込んだ空気をフィルターで清浄しながら、部屋に戻します。部屋の湿度を調整するだけでなく、空気まできれいにするなんて、もう言うことありません!
さらにスマートヒーターと同様、レインも揺れを感知したり、本体が傾くと、音声で教えてくれた上で自動で電源が切れます。
また、シンプルな構造なので、分解も組み立ても簡単。フィルターがすぐに取り出せるので、女性でも楽々とメンテナンスができそうです。
個人的に感動したのが、給水ボウルについて。今まで加湿器の給水タンクってごつごつしていて、洗うのに一苦労…いつも洗面台で四苦八苦していました。レインの給水ボウルはそんな今までの加湿器の給水タンクと違い、簡単に丸洗いできるので、いつも清潔に保つことができます。
本体サイズはW350×D350×H374 。1台で約17畳までカバー可能です。価格は4万6800円です。
同じ室温でも「湿度」が高い方が、体感温度は高くなります。室内で心地よく過ごすには温度だけでなく「湿度」も大きく影響します。「スマートヒーター」と「レイン」をセットで使えば、乾燥が気になる冬でも快適に過ごせること間違い無し。
でも、実はセットで使うべき理由は、何も「温度と湿度」のことだけではありません。
バルミューダが提供するアプリ「UniAuto(ユニオート)」を使えば、離れた場所からでも「スマートヒーター」と「レイン」をスマホでコントロールすることができます。これは未来的!
家電のリモコンって見つけるのが面倒だったりしません? どこにあるか分からないリモコンを探すくらいなら本体を操作した方が早い、なんてことも。その点、スマホはいつも近くにあるのでそんな面倒もありません。「ユニオート」に慣れると、家の家電を全てスマホで操作したい気分になってきます。
左は「スマートヒーター」をユニオートで操作するときの画面。外出先から運転状況がわかるだけでなく、消し忘れのときもスマホから「オフ」にすることもできます。
また、右のようにスマートヒーターの異常を検知した際にはプッシュ通知もしてくれます。これは、万が一のときでも安心!
「レイン」の操作画面では現在の部屋の湿度を知ることもできます。外出先から部屋の乾燥度合いをチェック、帰宅と同時に部屋を快適な湿度に設定しておく、なんてことも可能です。
家電とスマホを本格的にリンクさせる画期的な「ユニオート」、今後のアップデートにも大いに期待ですね。
シンプルなデザインの「スマートヒーター」と「レイン」は、どんな家具や空間にもマッチしてくれます。ミニマルな空間はもちろん、上のようなアンティーク風の家具との相性もバッチリです。あえて部屋の目立つところに置いて自慢したくなりそうです。
両方ともに、バルミューダオンラインストアの他、全国の家電量販店でも購入することができます。まずは、店頭で本物を体感してみてはいかがでしょう。
バルミューダと言えば、100年以上変わらぬデザインであった扇風機をリデザインした「GreenFan」で一躍有名になった会社。この扇風機、見たことある人も多いのでは?
今回は、オイルを使わないオイルヒーターとも言える「スマートヒーター」や、面倒な給水を楽しいものに変えてしまった「レイン」。
これまでの既成概念にとらわれることなく、驚きと楽しさを兼ね備えた「バルミューダ」の製品は、使うたびにワクワクさせてくれます。
Photographed by Nagaomi KAWAHARADA