英語のようでいて英語でない、「和製英語」。
音楽用語のなかにも、実は海外では使われていない日本独自の言葉がたくさんあります。
外国人のミュージシャンやスタッフとコミュニケーションを取る時に、
「え!?通じない!?」とならないように、日本生まれの音楽用語を知っておきましょう。
海外で通じない音楽用語たち
シールド
ケーブル、とくにギターやベースに使うものを指して「シールド」と言いますよね。
でも、「シールド」だけだと「盾」という意味になってしまいます。
これはもちろん英語では「shielded cable」。
というか単に「cable」だけでOKです。
ストローク
ギターをじゃかじゃかとかき鳴らす「ストローク」も通じません。
英語では「strumming」といいます。
カッティング
同じくギターで使われる「カッティング」という言葉。
これも海外では通じない・・・というか該当する言葉がありません。
「struming」の一種と捉えられているようです。
あえて言うなら「groove」とか「funk」とかでしょうか。
なのでYouTubeだと「guitar funk」等で検索するとカッティング動画が出てきます。
チョーキング
またまたギター用語。
「choke」は「首を絞めて窒息させる」という意味ですから、
チョークスリーパーを掛けている様子を想像されちゃいますw
英語では「bend」ですね。
リムショット
リムショットという言葉自体はありますが、
英語圏で「rim shot」というと、いわゆる「オープン・リムショット」のみを指します。
日本で言うところの「クローズド・リムショット」が通じません。
スティックをスネアの上に寝かせてリムを鳴らす奏法ですね。
「クローズド・リムショット」を英語で伝えたい場合は「side stick」、「cross hands」、「cross stick」と言いましょう。
グリスダウン
いかにも英語っぽい響きですが、これはイタリア語のグリッサンド(glissando)が由来の和製英語です。
英語圏では「fall」と言います。
ドンカマ
出典:File:KORG Donca Matic DA-20 (1963).jpg - Wikimedia Commons
由来はKORGの「ドンカマチック」という国産初のリズムマシン。
転じて、クリックのことを指すようになりました。
英語ではもちろん「click tone」です。
ライブハウス
通じません。
まぁ「生きている家」って何やねんって話ですからね。
英語では「live music club」。
ただ、そもそも欧米では日本のような形態のライブハウスは少なく、音楽の聴ける飲食店といった感じのお店がほとんど。
なので、単に「pub」、「bar」と呼ばれていることが多いようです。
パラデータ
MIDI音源モジュールやレコーダーなどの信号を1chずつ出力する「パラアウト」が由来です。
が、その「パラアウト」がそもそも和製英語なんです。
英語では「individual tracks」、「individual files」といいます。
DTM
最後はこれ。
「Desk Top Music」略して「DTM」ですが、これも日本生まれです。
略さずに言ったところで通じません(実体験)。
英語には「computer music」という言葉がありますが、これはもう少し広い意味で、コンピュータを使った音楽全般を指します。
いわゆる、パソコン上でシーケンスソフトを使って音楽をする「DTM」にドンピシャで該当する英語はありません。
おわりに
けっこうありますね。
思いつくがままに10個挙げてみましたが、まだまだたくさんあるはずです。
他にもご存知の方は是非教えてくださいね!
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