横浜駅西口再開発ビル縮小 JR東、震災受け安全性重視
東日本旅客鉄道(JR東日本)は、横浜駅西口(横浜市)に東京急行電鉄と建設する駅ビルの規模を縮小する。高さ195メートルの超高層ビルを予定していたが、2011年に発生した東日本大震災を受け、従来以上に安全性を重視した構造に改める。新しい計画は今秋までに策定する。
横浜駅周辺の再開発計画「エキサイトよこはま22」を巡って横浜市が14日に開いた産学官の意見交換会で、JR東日本が明らかにした。建設予定地の付近は地下鉄が走り、地下街が広がっている。同社の平野邦彦執行役員は「大震災を受け、より建物が安定する構造にする必要があると判断した」と説明した。
再開発ビルは11年に営業を終了した駅ビル「横浜シァル」と「横浜エクセルホテル東急」の跡地に建設する。当初は高さ195メートルの33階建ての超高層ビルの建設を計画していた。地下2階~地上9階に商業施設を誘致し、13~33階をオフィス向けにする予定だった。新たな計画ではビルの高さを中心に見直すとみられる。19年度の完成目標は変更しない考えだ。
市がまとめた同駅周辺の民間事業者の再開発ガイドラインは帰宅困難者の受け入れや津波避難施設の指定への協力を求めている。平野執行役員は「開発中の駅ビルは地域の防災拠点としての機能も持つ」と話す。