海外投資家の日本株投資、2週連続売り越し 円高傾向を嫌気
財務省が15日発表した対外及び対内証券売買契約などの状況(週間、指定報告機関ベース)によると、4~10日の海外投資家による日本株投資は2週連続の売り越しだった。売越額は1539億円。米長期金利の低下に伴い円高・ドル安傾向となり、株式を売る動きが目立った。6月にも発表される見通しの成長戦略を見極めたいとのムードも広がった。
一方、中長期債は3週ぶりの買い越し。短期債は3週連続の買い越しだった。ウクライナ情勢の緊迫化を懸念し、相対的に安全性が高いとされる円債に一部資金が向かった。
国内投資家による海外の中長期債投資は3週連続の買い越しだった。低金利政策の強化への期待で欧州債などへ資金が向かった。買越額は3457億円。短期債は2週連続の買い越しだった。
株式は2週連続で売り越した。
▽対外証券投資
買い入れ 売却 差額
株 式 4,687 6,189 ▲1,503
中長期債 34,102 30,645 3,457
小 計 1,954
短 期 債 795 677 117
合 計 2,071
▽対内証券投資
株 式 48,103 49,642 ▲1,539
中長期債 8,597 5,928 2,669
小 計 1,130
短期債 42,345 33,243 9,102
合 計 10,232
(注)単位は億円。▲は売り越し。対外証券投資は居住者による処分・取得、対内証券投資は非居住者による取得・処分。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕