保育施設、近隣トラブル回避へ手引書 大阪府が2300施設に配布
大阪府は保育所や幼稚園向けに、子供の声や送迎時のマナーを巡るトラブルを避けるための手引書を作成した。約2300施設に配布する。府によると、こうした取り組みは珍しく、担当者は「地域と良好な関係を築けるよう、できる対策から進めてほしい」としている。
大阪府が府内の全43市町村を対象に調査したところ、2015年度までの3年間で37市町村が、何らかの苦情や近隣住民とのトラブルがあったと回答。特に園庭での園児の声のほか、楽器の演奏や歌声といった音に関する内容が最も多かった。
手引書では対応策として、園庭を住宅のない方向に配置するなどの工夫を紹介。遊ぶ時間帯を事前に近隣に知らせるなど、運営面の取り組みも例示した。
保護者の送迎については「できるだけ送迎車両の台数を減らすことが重要」「交通ルールとマナーを守るよう粘り強く周知すること」などとアドバイスした。
近隣から苦情が寄せられた際には、対応次第でトラブルに発展する恐れがあると指摘。言葉遣いに注意し、相手の意見を丁寧に聞き取るよう促している。