就職の面接を受けている時は、面接官の質問に対する答えと同じくらい、面接官にどんな質問をするかも重要になってきます。質問の仕方や内容如何によって、どれくらい事前に考えてきたか、その会社の将来にどれくらい貢献しようとしているのかが分かります。 今回は、他の求職者と差がつく5つの素晴らしい質問をお教えしましょう。面接官は大抵、過去の職歴について次の3つのような質問をします。「この仕事をどうやって見つけたのですか?(転職サイト? それとも求職掲示板?)」「なぜこの仕事に就こうと思ったのですか?」「なぜこの仕事を辞めたのですか?」。経験豊富な面接官は、求職者に「何か質問はありますか?」と聞くのは時間の無駄だと思っていることがあります。
というのも、ほとんどの求職者は、質問に対する面接官の答えをあまり聞いていないからです。求職者は、自分が賢く見えそうな質問をしようとします。したがって、相手の答えよりも、自分がどんな質問をするかの方が重要なのです。
一方、デキる求職者は、会社を積極的に判断しようとしているので、自分が本当に聞きたいことを質問します。本当に働きたい会社なのかどうかを判断しているのです。
次の5つの質問をすれば、他の求職者からは一目置かれるようになるはずです。
「入社したとしたら、最初の60~90日間で私がどのような仕事をするのを期待されていますか?」
デキる求職者は、新しいことにすぐに取り組みたいと思っています。会社に慣れることに、数週間や週ヶ月を使いたくないのです。すぐに結果を出したいのです。
さらに、自分が会社に入った後で、どのように評価をされるのかを知りたいと思っています。したがって、目標や期待は確実に理解したいのです。
「御社の優秀な社員に共通の特徴は何ですか?」
デキる求職者は、入社したら長期間働きたいと思っています。どんな資質を持った社員が優秀とされるのかは、会社によって違います。
長時間働いている社員が、優秀だとされているかもしれません。もしくは、従順でガチガチの対応よりも、臨機応変さや創造性の方が大事だとされているかもしれません。もしくは、長期に渡る顧客との関係を築くよりも、新しい市場で新しい顧客を開拓することが、より求められているかもしれません。もしくは、新規顧客を教育するのにかける時間は、常連客やヘビーユーザーが求めるサポートをするのと同じくらい重要視されているかもしれません。
答えがどんなものであれ、デキる求職者というのは (1) 自分がその会社に合っているか、(2) 合っている場合は優秀な社員になれるのか、を知りたいのです。
「会社にとって良い業績に結びついたことを1つ2つ教えてください」
社員というのは資本です。すべての社員が、自分の給与に見合ったリターンを産むべきです(でなければ、雇われている理由がありません)。
どんな仕事でも、ある行動が他の行動よりも大きな違いを生むことはあります。人事スタッフは、求人枠を埋めたいのはもちろんですが、本当に望んでいるのは会社にふさわしい社員を見つけることです。そうすれば、会社の在籍率は上がり、研修コストは下がり、全体の生産性も上がるのは目に見えています。
例えば、会社は効率よく修理ができる技術者が必要だと言っていたとしても、実は本当に必要なのは、問題を解決する方法を見つけることができ、より多くの利益を上げる技術者です。つまり、さらなる売上を上げることができる人間ということです。
面接を受ける側として、その会社に本当に貢献できるのかどうかを知りたいはずです。会社が成功する手助けができれば、それ即ち自身の成功でもあるからです。
「忙しくない時は社員はどんなことをしていますか?」
会社のカルチャーや社風は、しばしば議論を呼ぶ話題ですが、多くの社員にとって重大な問題となることもよくあります。幸せな社員というのは、(1) 自分のやっている仕事が好きで、(2) 一緒に働いている人のことが本当に好きです。
確かにこの質問は、された方にしてみれば答えにくい質問かもしれません。会社の規模が小さくない限り、面接官が一般論を言う可能性はあります。
仮にそうだとしても、デキる求職者は自分がその会社の社風に合うのかどうかを、できるだけ確かめたいと思います。最強の求職者は、あらゆる時も別の選択肢を持っているものです。
「○○○にはどのように対処しようとお考えですか?」
どんな会社や業界にも大きな課題があるものです。技術変革、競合の市場参入、経済トレンドの変化など、中小企業では太刀打ち出来ないものもあります。
したがって、この質問をすることで、その会社が成長したり前進したりする見込みがあるのか、という手がかりが分かるかもしれません。見込みが無さそうな場合は、会社を倒産させたくないがために、社員を解雇することもあり得ます。
自転車屋の面接を受けていたとしたら、「ほんの1km先に新しい自転車屋ができるそうですが、このような新しい競合にどのように対処しようとお考えですか?」という風に聞きます。もしくは、養鶏場であれば、「家畜の餌代の高騰にどのように対処しようとお考えですか?」と聞きます。
デキる求職者は、面接官の考えていることを知りたいだけでなく、会社が今度どのような計画を立てているのか、その計画に自分が当てはまりそうかも知りたいのです。
このような質問をすれば、他の求職者と差をつけることができ、会社の将来や自分の役割に対してどのように考えているかを面接官にも示すことができます。
The 5 Best Questions a Job Candidate Can Ask|LinkedIn
Jeff Haden(原文/訳:的野裕子)
Image adapted from BoBaa22 (Shutterstock). Photos by Maryland GovPics (Flickr) and Gangplank HQ (Flickr).