冬はSonyのヘッドマウントディスプレイを買って3Dゲーム(ワンダの巨像PS3版とか)をやりたいFP山崎(@yam_syun)です。
さて、あなたは自分のことを「普通」だと思っていますか? ここでいう普通とは、自分には運用に毎日何時間も費やす余裕はないし、ビッグマネー(浜田省吾的な意味で)を左右しながら、ばんばん運用で増やすような度胸も才能ないと「自覚」している人です。
ほとんどの人は「普通」の人です。しかし、投資や運用となると、普通じゃない人の運用テクニックばかりが紹介されています。よって、「普通」の人はそれを真似てもうまくいきません。
もし、あなたが自分が普通だときちんと分かっているのなら、ぜひおすすめしたい投資方法があります。それは「コツコツ投資」です。
今回は、誰でもすぐに無理なく始められるコツコツ投資についてご紹介します。
Photo by * Cati Kaoe *.■コツコツ投資は誰でもできる投資方法
コツコツ投資は、最初に10万円くらい元手があれば売り買いだけで1億円を稼げる、といった方法ではありません。そのかわり、大きく負けて資産を全部なくすようなこともありません。
コツコツ投資では毎日相場をチェックして、携帯電話やスマホで何度も売買をする必要はありません。それどころか、売り買いに手を出すのは月に一回でもOKな投資です。
コツコツ投資の基本的なやり方は、
- 毎月定期的に積立を行う
- リスクを抑えた投資対象に配分する
- 基本的に解約せず長期投資する
です。
簡単で、誰にでも、いつからでもスタートすることができます。簡単にポイントを説明しましょう。まず、投資の元本はどんどん追加してもいいと考えます。最初にどかんと入金した初期元本だけで運用はやるものだと思い込んでいる人が多いのですが、そんな決まりはありません。むしろ、毎月元本を追加していくほうが運用元本は増やせますし、安値買いのチャンスも作れます(積立投信などでは、高値時に少量購入するような調整もできる)。投資は継続してマーケットに関わっていくことが重要ですが、自動買い付けの手続きさえすれば、誰でもそれができます。
次に、投資対象をインデックス運用の投資信託やETFにすることで、リスクを抑えます。個別企業の株式保有などは、日々のニュースチェックが欠かせず、値動きも激しいので、いつでも売買できる体制が必要になります。一方、インデックスでは、「日経平均」や「TOPIX」さえわかれば自分の資産の値動きがチェックできるので、負担も下がりますし、売り買いを焦る必要もほとんどありません(投資信託は一日に一回しか価格が変わらないので、焦っても仕方がない)。
また、長期投資のスタンスで投資をすることで、長い目で見た運用益の確保を目指せば良くなります。常にプラスでいる必要もありませんし、むしろ一時的な下落を割安購入のチャンスととらえる余裕すら生まれます。毎日利益確定をしないでよいので、仕事を中断して2時半トイレに隠れる必要もありません。
コツコツ投資は、初心者からベテラン投資家まで、誰でも簡単に利用でき、仕事をしっかり励み、プライベートの人生も充実させながら、投資としっかりつきあっていける便利な方法というわけです。
■具体的なコツコツ投資のステップコツコツ投資をスタートしたいと思ったら、「積立 投資信託」で検索してみましょう。毎月定期的に引き落としをして、投資信託を購入できる証券会社の案内がたくさん出てきます。自分の好みの銀行から引き落としのできる証券会社を探して、口座を開設してみてください。
次に、その証券会社で取り扱っている積立投資信託のリストから、「日本株をインデックス運用する投資信託」か「国内外の株式でインデックス運用する投資信託」を探してみましょう。これらの商品は手数料が低く、毎月少額から多くの企業に分散投資ができます(日経平均でインデックス運用する投資信託は東証一部上場の225社に一気に分散投資をすることを意味します)。債券運用が含まれることはかまいませんが、毎月分配型の商品は長期投資に向いていないので、避けましょう(自分の好みの投資商品を選んで集中投資してもかまいませんが、運用状況のチェック頻度を増やす必要があり、面倒が少し増えることになります)。
後は、引き落とし日と購入金額を指定するだけでOKです。引き落とし日については給料振込日の直後が理想です。購入金額については無理のない金額を設定しましょう。手取り給与の5%をひとつの目安に考えてみてください。解約しないですむくらいの金額を積み立てていきましょう。そうすれば、次回から自動的に振り替え・購入が行われます。
■将来、お金はいくらあっても足りない! だから今からコツコツ投資を!自分の将来にどれくらいお金が必要か、まじめに考えれば考えるほど「これは大変かも!」と思うことが多いはずです。家を買うということは、数千万円の借金を返すということですし、頭金が多いほど返済は楽になります。子どもの学費は1000万円が一人あたりのノルマと覚悟したいです。自分の老後のためにも、3000万円以上はほしいところです。
これらは確実にやりくりする必要があります。準備も確実性と収益性を同時に考えたいところです。FXでレバレッジ10倍で勝負したり、特定の銘柄をデイトレードで何度も売買して増やすことは失敗のリスクが大きく、教育費や老後資金準備には向いていません。コツコツ投資が向いています。
コツコツ投資は無理せず続けられ(自動的に買える)、リスクも抑えられる(全損リスクはほとんどない)、資産を増やしていくのに有力な方法です。もし、興味が出てきたという人は「コツコツ投資」で検索してみてください。ヒントがたくさんあるはずです。なお、コツコツ投資について悩んでいる人は、Facebookにファンページもあります。いろんな場所でオフ会が頻繁に行われていますので、金融機関のセールス抜きに投資家同士で話し合うことができます。興味があれば、参加してみてはいかがでしょうか。
(山崎俊輔)