写真管理・編集のための神ソフト、Adobe Photoshop Lightroom 5の製品版がリリースされました。
いやね、実はわたくし、3ヶ月間の世界一周旅行に行って帰ってきて、撮りためた1万5000枚の写真の管理に途方に暮れていたんです。NASとFlickrに突っ込んでおしまい...という、今までのずさんな写真の管理方法から脱却すべく、いろんな写真管理ソフトを模索しました。アップルのデフォルトソフトiPhotoはNASに入れてる写真を読み込むのに毎回時間がかかるしなーと除外。あと、Apertureも気になったけど、今はトライアル版の提供が終了してしまっていたので試すにいたりませんでした。
そしてLightroom。写真管理ソフトを探している矢先に、最新バージョンのAdobe Photoshop Lightroom 5(以下Lightroom 5)のパブリックベータが出ていたタイミングだったので、まさに渡りに船。RAW画像も扱えて時系列に並べられて、ちゃんと目的別に写真をまとめられて、タグ(フラグ)もつけられて、NASに突っ込まれた写真も良い感じに管理できて、Flickrとも連携して、動画編集もサポートしてるやつ。Lightroom 5 はそれらの要望を全て満たしてくれました。
Lightroom神! 嬉しい! もうこれで写真管理に悩まない! やったー!と、それだけで満足していたのに、あまり気にしていなかった写真の編集機能を試しにポチポチといじいじしてみたら、度肝を抜かれました。
世界中の景色をHDR写真にしているのですが、HDR合成した写真をLightroom 5 を使ってさらに加工すると笑っちゃうくらい見違えるのです。
たとえば、まっ平らな水鏡の世界、まるで空の上の天国のような景色のウユニ塩湖の写真。これだけでも充分に素敵です。でももっとメリハリが欲しい気がするのです。
Lightroom 5で現像後。一手間加えるだけでこんなに見違えます。
よりメリハリが出て、車のディテールがさらに強調され、より透明感のあるブルーが表現できました。
「シャドウ」と「ハイライト」を個別に補正することで、暗く潰れてしまった写真も明るすぎて白飛びしてしまった写真も、被写体のディテールがくっきりと再現された美しい写真に仕上げることができます。また明瞭度の補正で写真を自然によりくっきりと、彩度を補正するとより明るく華やかな雰囲気に仕上げることができます。見違えましたよね!
Lightroom 5の凄いところはこれだけではありません。
超強力な歪み補正や、柔軟に写真加工が可能なフィルター、映り込んでしまった人などを消せる機能など、写真編集機能が超充実していました。
たとえば、広角レンズで下から撮ったこの歪んだリオデジャネイロの「幻想図書館」の写真。これでも充分素敵なのですがやっぱり歪んでます。そんな歪みはLightroom 5のレンズ補正機能で一瞬で解消されます。
この歪みを一瞬で直して良い感じにしてくれました。なにこれ、すごい。
これがLightroom 5から搭載された新機能のUprightテクノロジー。歪んだ画像をワンクリックで修正してくれます。画像の水平または垂直線の歪みをUprightが分析し、自動でまっすぐに修正してくれるのです。水平線が表示されていない画像であっても修正することが可能なんですって。
他の作例もご紹介していきますね。
たとえば、こんなエッフェル塔の写真。これでも充分素敵なのですがもっとおフランスっぽくもっとお洒落にしてみたい。
こんな感じでどうでしょう。塔の部分を明るく、空の部分をぼんやり暗めにして、下から見たエッフェル塔のインダストリアル感を強調してみました。なんかお洒落になった気がします。
これがLightroom 5から搭載された新機能の円形フィルター。露光量などの階調調整を画像の特定領域に対して放射状に適用できるようになりました。流行りのInstagram的なトイカメラ風でミニチュア風な「ビネット効果」も簡単に実現できます。もちろん、1枚の画像に複数のフィルターを適用することもできますよ。
さてもういっちょ。
スペインのマドリッドで撮った写真で、駅構内に植物園がある素敵なアトーチャ駅。当然駅なのでたくさんの人が歩いています。ただ、よーく見ると人がぶれているんですよね。この人達を消してみようと思います。
うひょー。消えた消えた。たくさんの人が自然に消えてしまいました。
なんだか落ち着いた雰囲気の駅になりましたね。
Lightroom 5の新しいスポット修復ブラシで、画像内の汚れやしみ、不要物をブラシでなぞるだけで簡単に除去することができます。
ブラシで選択した修復範囲は、自動的に適切な背景で塗りつぶされ、周囲の背景と違和感なく馴染ませることができるのです。5分もかからない作業時間でここまで修正することができました。簡単です。
スマートプレビュー機能
そして地味にもの凄いのが、Lightroom 5から強化されたスマートプレビュー機能。
「スマートプレビューを生成」にチェックをして画像を読み込んでおくと、元の画像ファイルがPC上になくてもその画像の編集を行うことができます。えっと意味がわかりませんね。
例えば、画像ファイルの入った外付けHDDを外した状態や外出先で自宅のNASに接続していなくて元画像がローカルにない状態でも、写真の編集が可能。編集内容はHDDやNASに接続した際に元画像に適用されるのです。今の時代、100GBとか500GBとか1TBある画像フォルダのデータをPCで保管しようとしても容量が足りるわけがありません。だから外付けHDDとかNASとかに画像データを入れて管理している人って多いと思うんです。
でもPC持って外出すると、元の画像は参照できないし、当然編集もできないのが常識でした。なのにこのスマートプレビュー機能! もう、すごすぎてやばいです。
スマートプレビューありにしたら、15GBくらいの元画像の容量が、280MBくらいになってPCのローカルに保存されました。もうこれなら全然いけます。助かります。
スマートプレビュー機能は写真を読み込むときに、「スマートプレビューを生成」にチェックを入れるだけ、すでに取り込んでしまった画像も、メニューのライブラリー>プレビュー>スマートプレビューを生成で操作完了。生成作業もそんなに時間がかかりません。
これぞ写真管理ソフトとしての神髄だと思うのです。本当にスマートプレビュー機能には感動しました。
日本遺産キャンペーンに応募してみる!
Adobe Photoshop Lightroom 5発売記念として、『「日本遺産」フォトコンテスト』が開催中です。
未来に残したい、世界に伝えていきたい日本の美しい自然、風景、生物、建築物、伝統文化などの写真を募集します。Photoshop Lightroom 5 の発売を記念して、みなさまが日本遺産としてふさわしいと思う写真を募集いたします。
応募作品から厳正なる審査の上、最優秀賞を1名決定し、賞金として100万円を進呈いたします。
さらに、Lightroomを使って写真を編集された方の中から3名様に、Lightroom賞として「Photoshop Lightroom 5」と旅行券(3万円分)を差し上げます。
まあ、100万円ですってよ、奥さん!
ちょっとイマイチな写真だって、Lightroom 5で後から加工すればプロの作品かと見紛う写真にできちゃうわけですからもしかするともしかするかもしれません。
新しく写真を撮影しに行くも良し、過去に撮影した写真を引っ張りだして、Lightroom 5でごにょごにょして、とりあえず応募しておくだけでも損はないと思うのですよ。だから、私もさっそく応募してみようではありませんか。
日本で「遺産」といえば「富士山が世界遺産に!」という話題で持ちきりですが、ギズっぽく少しインダストリアルな写真をセレクトしてみました。
広島県尾道の日が沈む風景。工業的なモチーフなのだけれど、広い空の、刻一刻と表情が変わるブルーとオレンジのこっくりとしたグラデーションが圧巻でした。
ちなみに補正前。歪みを補正し、コントラストや彩度、シャドウを調整して写真にメリハリを与えています。彩度を上げて写真をパキッとさせたがるのは単に私の趣味かもしれません。
1人何枚でも応募できるのでもう一枚応募しちゃいます。鳴門の渦潮です。巨大な橋に渦巻く海(え、わかりづらい?)、空、船。ああ、瀬戸内海! こんな萌える景色がありますでしょうか。
これも結構補正しております。
こちらが元画像。ハイライト・シャドウの調整や彩度や色補正を結構きつめに調整しました。これだけでHDRっぽくなるんですよね。これ、元画像はJPEGです。
RAW画像でなくてもここまで補正ができるのが本当にすごいよ、Lightroom 5! 私は、Lightroomを使い始めてからというもの、写真がさらにさらに楽しくなりました。いや、本当にお世辞抜きにです!
Adobeのソフトウェア、Lightroom 5は今すぐダウンロードして30日無料で体験できます。言うまでもなく、30日間の体験版で製品版とまったく同じ機能を試せます。余計な透かしが入ったり、使えない機能があったり...ということは一切ありません。
『「日本遺産」フォトコンテスト』に応募する写真を用意して、Lightroom 5を手に入れ、ごにょっとして、そしてフォトコンテストに応募して、あわよくば100万円ゲットしてみてはいかがでしょうか!
[Adobe Photoshop Lightroom , 「日本遺産」フォトコンテスト - 写真共有サイト「フォト蔵」]
(mayumine)