スローン・グレートウォール(Sloan Great Wall、全長13.7億光年)を一気超え...
137億歳の宇宙に幅40億光年の超デカい構造物があることがわかり、「アインシュタインの言ってたことはなんだったのだ!」といろんな方面で言われてます。
国際チームが先月発表したもので、幅40億光年は人類観測史上最大。
見つかったのは「大クエーサー群(Large quasar group:LQG)」と呼ばれる、超大質量ブラックホールが集まってひとつの巨大な構造物を成したものです。
どれだけ巨大かと申しますと、クエーサーが楽勝で73個あるんです。幅は一番長いところで40億光年超...これは我々の住む天の川銀河と最寄りのアンドロメダ銀河の間の距離の1600倍に相当するんでございますよ~はい~。
調査を率いた英セントラル・ランカシャー大学ジェレミア・ホロックス研究所の天文学者ロジャー・クロウズ(Roger Clowes)博士はこう話しています。
「この大クエーサー群のスケールを把握するのは容易ではないが、全宇宙でこれまで見つかった中で最大の構造物であると見て間違いない。感無量だ。特にこれは宇宙のスケールに関する現在の我々の認識を覆す発見なので、感慨もひとしおだ。
光の速度で移動しても端から端まで行くのに40億年かかる。そのサイズもさることながら、宇宙原理に疑問を投げかける点においても、今回の発見は重要だ」
宇宙原理(Cosmological Principle)と言えば「大きなスケールで見れば、宇宙の場所は全観察者から等しく見える(viewed on a sufficiently large scale, the properties of the Universe are the same for all observers)」という原理で、天文学者の基礎の基礎なわけですが、それも怪しいぞってことですね。
アインシュタインがまたまたピンチ...ということを抜きにしても大発見。理解の範疇超えてます。
[Royal Astronomical Society]関連:In Deep
レンダリング作図:ESO
Jamie Condliffe(原文/satomi)