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ほぼ日刊イトイ新聞

2025-04-07

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・慢心するな。増長するな。
 いい気になるな。調子に乗るな。
 思い上がるな。天狗になるな。
 謙虚であれ。
 腰を低くしろ。頭も低くしろ。

 以上のようなこと、言われたことも思ったこともある。
 おそらく、だいたいそうするようにしてきた。
 なにかがうまく行っても、勢いがあるときでも、
 そういう態度で、そういう心持ちでやってきた。
 やってこられたと思うよ、少しずつ練習もして。

 しかし、じぶんのことでもそうだし、
 社会全体のことでもそうなんだけど、
 これやり続けてると、
 「自信」を失っていくんじゃないかな。
 もともと、そんなに自信たっぷりの人は多くないし。
 「自信」がなくても、やっていけるとは思う。
 でも「自信」がないと、どうも「元気」もなくなりやすい。

 「自信」なくても、「元気」なくても、
 やっていく方法はあるよ、といまの社会は教えてくれる。
 頼るのは、データとかエビデンスとかになるかな。
 できるはずだ、データによれば、これこれの確率で。
 かつて同様のケースで、こういうふうにできた記録がある。
 こういう考え方なら「自信」なんかに頼らないで行ける。
 しかも、慢心もせずに、謙虚にクールにいられる。

 そうかもしれないけどね、
 なんか、「いい気になってた」からできたことだとか、
 心配するほどの知識もなくてできていたことだとかも、
 あるような、あったような気もするんだよねー。
 自信が過信になってはいけないのは承知のうえで、
 謙虚が美徳であることもわかったうえで、
 世の中のことも、じぶんも、ちょっと考え直してみたいよ。
 急に野球のことを例に出してすみませんが、
 打率3割5分って打者は、6割5分失敗するという確率だ。
 しかし、みんな思ってる「こいつは打つ!」と。
 3割も打つバッターは、3割で「自信」を持ってるんだ。
 この「感覚」を、世の中もじぶんも取り戻したいよねー。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「自信」と「元気」は隣り合わせかもしれない説、どうだ?


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