サンフランシスコの「いまが旬」なIT企業10社

ヴェテラン投資家のアンディ・ラクレフは、学生のベストなキャリア形成のためには、急速に成長しつつあり十分な勢いがある中規模の企業に就職するのがいいという。そんなラクレフ氏がブログ記事で挙げた最適な有望企業のなかから、サンフランシスコに本拠地を置く10社を紹介しよう。
サンフランシスコの「いまが旬」なIT企業10社

Photo: Jon Snyder/Wired

アンディ・ラクレフは、シリコンヴァレーのヴェテラン投資家であり、スタンフォード・ビジネススクールで教鞭もとっている人物。ソフトウェア関連企業の資金マネジメントや、テクノロジー業界での転職戦略を手助けする企業Wealthfrontを経営している彼は、これまでテクノロジー企業で働く多くの若者たちのキャリアやお金に関する相談にのってきた。

そんなラクレフ氏は、学生たちが卒業後すぐに、一見魅力的なテクノロジースタートアップの世界に飛び込むことには反対だという。彼の考えでは、ベストなキャリア形成のためには、急速に成長しつつあり十分な勢いがある中規模の企業に就職するのがいいという。

ラクレフ氏は最近のブログ記事のなかで、そんなキャリア形成に最適な有望企業を48社挙げている。今回は、このなかからサンフランシスコに本拠地を置く10社を紹介しよう。

Jawbone 上の写真

ポータブルスピーカー「Jambox」やBluetoothヘッドセットのメーカーであるJawboneは、すでに誕生から10年以上が経っており、これまで2億ドル以上の資金を大手ヴェンチャーキャピタル各社から調達している。

Photo: Dropbox

Dropbox

ドリュー・ヒューストンとアラシュ・フェルドウシーがDropboxを立ち上げたのは2007年。シンプルさと使い勝手にこだわったこのサーヴィスは、コンシューマー向けクラウドストレージ業界で最も知られるブランドになった。

Photo: Jon Snyder/Wired

Eventbrite

PayPalの初期の投資家でもあるケヴィン・ハーツ(日本語版記事)は、2006年に8,000万ドルの資金を調達してオンラインチケット販売サイトのEventbriteを創業。ただ、ハーツ氏は現在もこの資金の多くを残しており、倹約しながらも事業を成長させている。

New Relic Data Nerds” By Stephen Yeargin (CC:BY-SA)

New Relic

元アップルのソフトウェアエンジニアであるルー・シルネが創業したNew Relicは、ウェブアプリケーションのパフォーマンス管理サーヴィスを提供している企業。アップルのようなプロダクトへの徹底したこだわりで成功を収めてきた。

Fortune Brainstorm TECH 2011” By Fortune Live Media (CC:BY-ND)

One Kings Lane

アリソン・ピンカスらが創業したフラッシュセールサイト(期間限定で割引価格などの特典が付いた商品を販売するサイト)であるOne Kings Laneはこれまで6,000万ドル以上の資金を調達している。

Konrad Feldman Chief Exec Quantcast IAB Engage 2011” By IAB UK (CC:BY-NC-ND)

Quantcast

Quantcastは、創業から6年でウェブトラフィックの計測において最も知られる企業の一社になった。同社が広告主とユーザーをつなぐために処理する情報量は、一日10ペタバイト以上になることもしばしばだという。

Photo: Square

Square

Twitterの創業メンバーでもあるジャック・ドーシーが設立したこのモバイル決済企業Squareは、急速に成長しつつある。最近、本社移転を発表した同社は、来年末までに社員を2倍以上に増やす計画を明かしている(日本語版記事)。

Stella & Dot Chocolate Cupcakes” By Gurjot Bhuller (CC:BY-NC-ND)

Stella and Dot

Stella & Dotは最新のテクノロジーを利用して、ダイレクトセールスという古いビジネスモデルに新たな風を吹き込んだ。同社のジュエリーやアクセサリーの販売員は、すでに1万3,000人以上いるという。

Image: Sugar Inc.

Sugar Inc.

リサ・シュガーが趣味で運営していたセレブリティのゴシップサイトPOPSUGARは現在、18のサイトで60名の編集者を抱える規模に拡大した。また、同社はこれまで4,600万ドルの資金を調達している。

Photo: Wired

Twitter

2006年の創業以来、時にビジネスモデルの構築に苦戦してきたTwitter。しかし、その人気と影響力の大きさについてはあらためて説明するまでもない。また、本社をサンフランシスコに残すことと引き換えに優遇税の措置を受けるなど、同市との関係が深い企業でもある。

※この翻訳は抄訳です。

TEXT BY MARCUS WOHLSEN

TRANSLATION BY WATARU NAKAMURA