「夏目漱石」は日本の共有文化財産です 195
著作権申請代行業者とかもありましたねえ 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
明示・大正時代の文豪、夏目漱石の直系の孫、夏目房之介氏が自身のブログで、勝手に設立された「夏目漱石財団」に注意してほしい、というエントリを上げている。
この夏目漱石財団は夏目漱石の一部の血縁者が勝手に立ち上げたもののようで、「夏目漱石に関する人格権、肖像権、商標権、意匠権その他無体財産権の管理事業」などを設立の目的としているようだが、夏目房之介氏はこの団体について何も関与していないとし、次のように反対の立場を表明している。
ご存じのように漱石の著作権は戦後すぐに消滅しております。その後も、著作物の利用、演劇・映画化など翻案、あるいは漱石写真の利用、漱石イメージのCM利用など、様々な場合の問い合わせが父・純一や私のもとに参りました。が、私の代になってからは、消滅した著作権に関する案件はもちろんのこと、他の利用もすべて一切の報酬を要求せず、介入もしないことを方針にしてきました。
「漱石という存在はすでに我が国の共有文化財産であり、その利用に遺族や特定の者が権利を主張し、介入すべきではない」というのが私の理念だからです。また、純一所有であった漱石遺品などは純一死後、母と同意の上そのすべてを神奈川近代文学館に寄贈しております。この考え方にいたった経緯に関しましては、拙著『孫が読む漱石』(新潮文庫)該当部分引用[註1]をご参照ください。
上の理念にしたがい、私はこの「夏目漱石財団」に対して反対の立場を取ります。私以外の遺族に関しましても、ほとんどが財団設立とは無関係であり、私同様反対の立場であることも申し添えたいと思います。
著作物に対する利権を孫の代まで守ろうとする人々がいるなか、夏目房之介氏のこのような方針は尊敬に値するものだろう。なお、夏目漱石の著作は青空文庫でも無料で読むことができるので、これを機に (?)、ぜひ読んでみてはいかがだろうか。
「実績のないひ孫、孫をやっかむ」の巻 (スコア:5, 参考になる)
ブログのコメント欄に漱石のひ孫の夏目一人 [wikipedia.org]氏が書き込んでますね。
>拝啓
>房之介さま
>突然のブログへの書き込みに驚いております。
>こういった書き込みことで、身内の騒ぎとして社会的に意味があるのなら兎も角、私としては恥ずかしい限りです。
純粋に、個人が作る財団は現在では存在しておらず、また親族が所有する財産でもありません。私自身、ただただ世の中の道徳心や文化に対する考え方が薄れていて、曾祖父もきっと作家として生業とした時、「世の中の為に何かを残したい」と思ったに違いありません。
>貴方や他の親族が今迄、「我が国の共有財産?」とやらを糧に執筆や活動していることも世の中の人は「社会貢献もせず、生計立てているんだ」と悔やんでいる。
> また、小職の周りに関係する氏名も実名で取り上げたりと個人的には、非道な姿を目にしました。
なんというか、作家のDNAはひ孫になるとそうとう薄れるというか
そもそも文筆能力は氏より育ちなのか
かの文豪の末裔としては相当残念な悪文ですなあ
「お前も爺さんの名前で食ってんだろうが」と言いたいようですが
房之介氏のイラストやコラムニスト活動はそれどころじゃない質・量なのにね。
自分がさもしいとこういう目で他人を見ちゃうんでしょうなあ
Re:「実績のないひ孫、孫をやっかむ」の巻 (スコア:3, すばらしい洞察)
漱石の文章だって、結構悪文ですよ。
Re:小学生じゃあるまいし (スコア:4, 参考になる)
ちょっと引用すると・・
>世の中の文化、文明、そして教育を考える支援を目的としており、現代の閉塞化した、環境を世界中の方々を通じて、明治を考えた文豪 夏目漱石という一個人の存命し続けている意思をプロローグに、”常に考え行動する”をモットーに活動して参りたいと思っております。
日本語として分りづらい上に、結局のところ何を目的とした団体なのかがこの文章からは見えてきません。
そう思うのは私だけでしょうか?
Re:小学生じゃあるまいし (スコア:2, おもしろおかしい)
日本語がまともなのは訓練された詐欺師だ!
Re:小学生じゃあるまいし (スコア:2, 興味深い)
> 文章としてはオカシイが,話し言葉を書き取ったものとしてはそうでもない.
しかし、文豪を基礎に据えて教育支援しようって団体が、その活動概要の説明に
文章としておかしかいものを公表するようじゃ、もうダメダメだぜ。
Re:小学生じゃあるまいし (スコア:2, すばらしい洞察)
で、その経験が身についているとすれば、このような角の立つ方法(親族一同が了承していない状態で財団を設立して、事後承諾と協力を求めるようなマネ)は採らないんじゃないかと思います。
「流石に本人じゃないんじゃない?」という意見には同意しますけれど、もし万が一本人だったとしても「まあこれくらいのことは書きそうだよね」と思える程度には心証よくない感じですね。
Re:小学生じゃあるまいし (スコア:2, すばらしい洞察)
>Wikipediaの記述を信じるなら、一人氏だってある程度の社会経験のある方。
>こんな、単純に日本語を習熟していない文章にはならんでしょう。
ある程度の社会経験があれば必ず常識が身についてるかどうかは、お前の過去の上司あるいは顧客を全部思い浮かべてみれば、きっとわかるはずだと思うんだ……
Re:「実績のないひ孫、孫をやっかむ」の巻 (スコア:5, おもしろおかしい)
Re:「実績のないひ孫、孫をやっかむ」の巻 (スコア:4, おもしろおかしい)
おっと漱石の悪口はそこまでだ
脳味噌腐乱中…
Re:「実績のないひ孫、孫をやっかむ」の巻 (スコア:3, 興味深い)
つまりこう言いたかったんじゃないか?
「拝啓
房之介さま
突然のブログへの書き込みに驚いております。
こういった件で揉めることはいわば身内でのいざこざであり、社会的に意味があるのなら兎も角、私としては恥ずかしい限りです。
夏目漱石に関する財団は現在では存在しておらず、また親族が所有する財団としても存在しません。
曾祖父漱石は作家を生業としたとき、「世の中に何かを残したい」と思ったに違いありません。
しかし現代ではただただ道徳心や文化に対する考え方が薄れていて、曾祖父の遺志は守られているとは言いがたいでしょう。
貴方や他の親族が今まで、曾祖父漱石の名声を糧に執筆活動をしている事に対して世の中の人は「偉大な文豪の名声に寄生して生計を立てているんだ」と陰口を叩いているに違いありません。
それを「我が国の共有財産」だと?ふざけんのもいい加減にしろ。テメエらだけで曾祖父さんの遺産を食い潰すなんて許せねえ。俺にも一枚噛ませろ。いや、俺が全部取り仕切ってやる。だからオッサンはすっこんでろよ!!!!!11111!!!!」
原文の日本語の酷さに翻訳には苦労しました。
後半は訳してて疲れてきたので意訳が激しくなってるような気もしますが、たぶん大枠では合ってます。
リンク (スコア:3, 参考になる)
http://www.soseki-natsume.org/action.html [soseki-natsume.org]
財団ってのはここかな? とりあえず張っとく。
ブログ見てみたけど、彼の考えはとてもオープンで、現代のCCとかの流れにすごいあってるんだと思う。
そういう考えから見ると財団の主張とかは相容れないんだろうね。
でももちろん財団だって利権で荒稼ぎしようなんてわけじゃなくて、ブログのコメントにあるように中国なんかのまがいもんに利用されないためにはしっかり管理してなきゃいけない。って考えが根本にあるんだろうね。# もちろん本音なんてわかんないけど
両方の主張ともに間違っちゃいないと思うし悪くもないだろう。結局好みの問題かな。
Re:リンク (スコア:5, 興味深い)
夏目家についてはそこまで平和な話ではないのよ。
実際房之介氏の父は長男であることを利用して、
夏目漱石の商標を独占しようとして世間で非難囂々となったり、
そのほかにも漱石を神格化しようとするストーカーまがいに、金儲けを狙う魑魅魍魎。
漱石死後の弟子間の激しい対立とそれに巻き込まれる家族たち。
実際半藤末利子氏は漱石の長女の娘なのですが、漱石門下で取り合いがあった末に
ふられた方が嫉妬で狂ってバリバリ名誉毀損な小説を書いた結果、子供時代は虐められ続けたとか。
という数々の夏目家の記録を書籍の形で多数残しつつも一族の中では
比較的穏健な人生を過ごしたのが漱石次男の夏目伸六氏なのですが、
そのお子さんとお孫さんが今回の財団を設立したというのだから手に負えない。
別に夏目家の名前を必要としていない人たちにとっては、
パブリックドメインにでもして手を離したいというのが正直なところではないかと。
Re:リンク (スコア:2, 参考になる)
> 実際半藤末利子氏は漱石の長女の娘なのですが、漱石門下で取り合いがあった末に
> ふられた方が嫉妬で狂ってバリバリ名誉毀損な小説を書いた結果、子供時代は虐められ続けたとか。
いやいやいやいや。
取り合われたあげくに名誉毀損小説まで書かれたのは、漱石の長女で末利子氏の母である夏目筆子氏ですがな。
取り合われたのは筆子氏、(両親の結婚を略奪愛の如く書かれた結果)虐められたのは末利子氏。
# 男二人に取り合われる(少なくとも10代後半)→それが原因で子供時代は虐められたってのはヘンでしょう
Re:リンク (スコア:2, 興味深い)
ウェブサイトのソースに (スコア:2, 興味深い)
metaにおかしなワードが紛れ込んでますな。
なにこれこわい
Re:リンク (スコア:3, おもしろおかしい)
むしろここは、「財団法人漱石会議」を作ってだな。
漱石にゆかりのある人々を一堂に集め、様々なテーマで討論、
コンペ、あるいは罵り合ったり殴り合ったりして雌雄を決して貰おう。
最初の関門:入会資格
「石でうがいをして口の中をきれいにすることができた人は門から中に入りなさい」
Re: むしろここは、「財団法人漱石会議」を作ってだな。 (スコア:2, おもしろおかしい)
> むしろここは、「財団法人漱石会議」を作ってだな。
いや、「社団法人 夏目漱石学会」の方がよくね?
学会賞を作って、大学の先生や院生に沢山論文を書いてもらって、全国の大学に息のかかった教授を大量生産し、あわよくば政界進出(違
#「宗教法人」ではありませんのでお間違え無く。
財団名に固有名詞使用は認可されるのか? (スコア:2)
いくら著作権が切れたとは言え、その人の氏名をそのまま財団名にできるのか?
設立された、と書かれてあるので、法令的には問題なしと解釈していいのか?
それとも、届け出た財団名は別にあり、都合のよい呼び名を騙っているのか?
ところで、財団の設立願いはどこに提出するのだろう?
Re:財団名に固有名詞使用は認可されるのか? (スコア:4, 参考になる)
なので、許可や認可は不要です。
定款作って、財産拠出して、登記すれば成立です。
たぶん名称についての審査はないので、「一般財団法人麻生太郎」などを勝手に作ってしまうことも可能だと思います。
商標権を侵害するような名称も、設立段階では審査されないはずです。その後に名称の使用が差し止められる可能性はありますが。
Re:財団名に固有名詞使用は認可されるのか? (スコア:3, 参考になる)
おまけとして、参照すべきリンクを。
公益法人等改革について [gyoukaku.go.jp]
Re:財団名に固有名詞使用は認可されるのか? (スコア:2)
そんなことにはならない。商標の権利は商標登録されていなくても有効だから、完全なチェックはありえないから。
Re:財団名に固有名詞使用は認可されるのか? (スコア:2)
名前は通常、芸術性が認められないので著作物ではない。
公益法人の設立は、それぞれの主務官庁や地方自治体による認可が必要。例えば医療法人や宗教法人は都道府県知事。(大学病院は国立大学法人や学校法人だったりするが) 登記は登記所(地方法務局)。
法人名は他人の商標を使ったりしなければ、任意の名を使える。
自分が知らないことを片端から質問する前に、Wikipediaや辞典、六法などを引いた方が早いと思うな。
わたしも弁理士でも何でもない素人なので、間違えてるかもしれないが。
Re:財団名に固有名詞使用は認可されるのか? (スコア:3, おもしろおかしい)
「漱石」という名を著作物と主張しようものなら、
そもそも晋書のパクリじゃねぇかと笑われますよ。
芸は一代 (スコア:2)
遺族ごときに故人の業績をどうこうする能力などないという
よい例ですな。
一方、別な親戚は (スコア:2, 興味深い)
漱石役で元気に踊ってます。
http://www.visa-asia.com/ap/jp/mediacenter/multimedia/tvc_detail_nenki... [visa-asia.com]
大叔父が漱石って事らしいけど、けっこう離れてる割にはそっくりなのね。
夏目漱石財団、解散へ (スコア:2)
朝日新聞に、夏目漱石財産の解散が報じられておりました。
「財団「夏目漱石」、解散へ 商標登録も取り下げ [asahi.com]」
また、夏目房之介氏のblogにも、顚末についてのエントリが投稿されております。
Nullius addictus iurare in verba magistri
詐欺なんじゃないかこれは? (スコア:1)
曲がりなりにも法的に権利を持っていることになっているならともかく、もともと権利も何も持ってないのに管理団体を名乗ってるように見えます。
著作権ゴロですらない、単なる詐欺団体なのではないかという気がするのですが……。
#つか、誰を相手に何を管理するつもりだったんだろう?
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
商標,意匠権登録 (スコア:1)
意匠法等の一部を改正する法律(平成18年6月7日法律第55号) [jpo.go.jp]
ここで挙げる財団が,商標をとることは可能なのかもしれません.
ただし,
商標法 第二章 商標登録及び商標登録出願 [e-gov.go.jp]
にある,
八 他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標
に該当する可能性がある.
意匠,肖像権について日本銀行券に見られるように,夏目漱石氏の肖像が描かれた物が多数存在することからも権利を主張するのは無理があるように思える.
#どうしてこうなったのか・・・ 誰か止める人がいてもいいのにってお孫さんがもう言ってるよ
Re:商標,意匠権登録 (スコア:2)
I think I can
Re:商標,意匠権登録 (スコア:2)
わお。訂正。
http://www.u-pat.com/f-19.pdf [u-pat.com]
これです。
I think I can
Re:でも (スコア:5, 参考になる)
> とは言っても、夏目房之介氏の発言も一部の血縁者の勝手なコメントってのも確かだよな。
正しいんですが、どうせならもう少し詳しい情報を元ネタから抜粋。
「夏目漱石財団」 [soseki-natsume.org]を推進しているらしい人々
・夏目沙代子(旧姓・坂田) 漱石次男伸六長女 (財団評議員)
・夏目一人 沙代子長男? (財団理事)
・中村まさ比呂 (不明)
# 「中村まさ比呂」で検索するとこんなの [livedoor.com]が上位に出てきましたが、本当に同一人物?
「夏目漱石財団」に反対している人々
・夏目房之助 漱石長男純一の息子
・半藤末利子 漱石長女筆子四女
・吉田一恵 同四女愛子長女
・岡田千恵子 同長男純一長女
・夏目倫之介 同長男純一の息子房之介の長男
Re:でも (スコア:5, 興味深い)
ついでに、面白いデータを
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一般財団法人夏目漱石理事長
夏目一人(博報堂)
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一般財団法人夏目漱石事務局
東京都港区北青山3-6-20 KFIビル8F
株式会社イー・スピリット(博報堂系:代表取締役が博報堂)
東京都港区北青山3-6-20 KFIビル8F
------------------------------------------------------------------
一般財団法人夏目漱石本部住所
東京都渋谷区千駄ヶ谷1-9-11 フレンシア外苑西103号
一般社団法人 モア・トゥリーズ(博報堂系:副理事長が博報堂)
東京都渋谷区千駄ヶ谷1-9-11-103
------------------------------------------------------------------
と、奇妙な一致をしているわけですが。
「モタ・トゥリーズ」と並んで、博報堂が営業している寄付金ビジネスの一環と疑われても仕方ないでしょうね。
Re:でも (スコア:1)
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:でも (スコア:4, 興味深い)
メールを書いてるうちに作品紹介が新宿区の夏目漱石関連事業漱石の主な作品紹介 [shinjuku.lg.jp]の丸写しであることに気付きました。
参考までに書いておくと、夏目漱石関連事業 [shinjuku.lg.jp]のお知らせに「この財団法人とは、一切の関係はありませんので、ご留意くださいますよう、お願いいたします。」とあります。
Re:でも (スコア:2)
誤字が直っているところを除けば同じですね。
本の丸写しじゃないかと思います。
折角ですから、財団の方に質問を出してみます。
Re:でも (スコア:3, すばらしい洞察)
「勝手に代表する」のと「勝手に発言する」のとでは、「勝手」の意味も若干違ってくるように
思うのですが。
# 紙幣に使われるレベルの著名人となるとそう多くもありませんし。
# 故人の名に泥を塗るような事にならないことを祈ります。
期限はともかく、直接の相続者の一人ですよ。 (スコア:3, 興味深い)
少々言いすぎかと。
私自身が、祖父や祖母の著作権の相続があったので一言。
孫である房之助氏は、少なくとも故人である夏目漱石氏の
著作権の相続者ですよ(期限は切れているけど)
直接の子、その孫は対象となりますよ。
子に嫁がいて、子が先に死んだ場合、寡婦には権利はないです。
遺産相続のお金絡みで、出版されてない本はいっぱいあります。
祖父祖母は、記念館とかあるくらいの人なので、ACで。
Re:期限が重要なんですよ (スコア:4, 参考になる)
夏目房之介氏が生まれたのが1950年。夏目漱石の著作権が切れたのが1946年末。
ということで、房之介氏は財産権としての著作権は全く相続しておりません。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:期限が重要なんですよ (スコア:2)
どういうことも何も、著作権には存続期間というものがあり、その存続期間内であれば、代々受け継ぐことが可能です。
現在の著作権法では著作権者の死後50年が存続期間ですが、漱石の頃は旧著作権法で死後30年でした。漱石は1916年に没しましたので、50年後の1946年の12月31日をもって存続期間が終了しました。
存続期間が終了したということは、即ち著作権は無くなったということであり、受け継ぐことは当然不可能です。1947年以来、夏目漱石の著作権は存在しないのです。
生まれる前に消滅したのですから、夏目房之介氏は漱石の著作権を相続していません。当り前の話ですね。
余談になりますが、著作権は財産権であり、相続に際しては相続税の課税対象 [nta.go.jp]となります。存続期間を過ぎれば、当然課税対象でもなくなります。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:期限が重要なんですよ (スコア:2)
既に#1604663 AC [srad.jp]氏が回答しておりますが、著作者人格権 [e-gov.go.jp]は一身属性 [e-gov.go.jp]であり、譲渡も継承も相続もできません。
しかし、死んだら何をしても良いわけではなく、死後も故人の人格権を尊重する規定があり、そして#1604073 [srad.jp]にも書きましたが、著作権法第116条 [e-gov.go.jp]に基づく「遺族」だけが故人の人格権侵害について提訴を行うことができます。
法に規定される「遺族」は祖父母、両親、子、孫、兄弟姉妹までなので、一人氏に関しては「問題にもなりません」。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:でも (スコア:5, 参考になる)
財産権としての著作権が分割相続されることは、意外とあります。その場合は「現実的ではない」と仰られた「相続人全員で協議のうえ決定」が基本となってしまいます。私が知っている中では、6人で分割相続というケースがありましたが、こういった場合は代表者を一人決めてもらい、その人とコンタクトを取れば良い、という形を作って頂くよう、お願いいたしました。
酷いケースでは、分割相続した著作権継承者同士が不仲で、許諾を取るのが非常に苦労する羽目に陥っている作品もありました。
# 個人的感想としては、遺族の仲が非常に良い場合と非常に悪い場合に分割相続が多かった気がします。
## なお、人格権は一身属性で譲渡不可ですので、著作者本人が亡くなった段階で消滅しますが、三親等内の親族が提訴権を持ちます(第116条)。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:でも (スコア:5, 参考になる)
ここでの「遺族」は著作権法に規定される「遺族」ではないでしょうか。
当規定に従えば、房之介氏は「遺族」であり、一人氏は「遺族ではない」ことになります。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:でも (スコア:2)
正確なところは分かりかねるのですが(過去の事例が見つけられなかった)、夏目沙代子氏が個別の案件について弁護士を頼んだり、財団に代理を依頼したりはできる筈ですが、夏目沙代子氏の持つ遺族としての提訴権を全面的に委託することは、人格権の一身属性を考えると、できないのではないかと思います。
権利行使の主体があくまで夏目沙代子氏であることが前提だと思います。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:食うに困ってないからそんなことが言える (スコア:1)
下駄を履いてソレで生活に困窮してるなら、自業自得としか言い様はないと思うぞ。
多くのヒトはそもそも下駄を履かしてもらえずに生活しているんだから。
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:食うに困ってないからそんなことが言える (スコア:1, すばらしい洞察)
> 絶対認めたくない。死活問題ですから。
いやいや、既に切れてますから。
漱石の遺産で食っていたわけでない曾孫が、
自分の親の代に嫉妬して、一口噛ませろと仰っている。
そりゃ親の代は、自分で稼げよ、と言うでしょうよ。
漱石の血縁かどうかに関係無く、世間的な感覚で、
結局、作家本人の名誉を思えば、
孫の代まで著作権収入を保つ事よりも、
末代までしっかり自立し、先祖の名を汚さぬ様に、
各世代でしっかりと子を教え導く事が大事なんでしょうね。
いえ、別に某スペオペパクリ漫画家大先生に対して
申し上げたいわけでは御座いませんが、
いっその事、相続税を滅茶苦茶高くして、
相続するぐらいなら親の代で使い切っちまえ、
と言う社会になればいいんじゃないかと思えてきたよ。
著作権がどうこうじゃなく、一切の分け隔て無しに、
親の財産は親の財産、と。
(子供以外への相続は別として)
大先生、孫の代まで御自身の著作権料で養いたいと仰るのであれば、
大先生御自身が機械の身体を(ゲフンゲフン
松本零士先生(Re:食うに困ってないからそんなことが言える) (スコア:2)
>
> 誰?
野暮を承知でフォローしますが、タイトルどおり松本零士先生のことだとおもいます。
ただし、「スペオペパクリ」部分にはまったく合意できません。
死後の著作権保護期間の延長運動とかで活発に発言されていたり、歌手を相手に
著作権侵害で訴えたりで、いろいろ著作権関連で注目されているので、その点を
踏まえてのことだと思いますが。
まあ、確かに最近の発言やら作品には首を傾げるざるをおえませんが、
「ガンフロンティア」「キャプテンハーロック」「男おいどん」「ミライザーバン」他
傑作を数多くものした、尊敬すべき先生です。
ええ、いまでも尊敬していますとも。
尊敬させてください。
Re:家と畑は除外してほしいな (スコア:4, おもしろおかしい)
Re:家と畑は除外してほしいな (スコア:3, おもしろおかしい)
田分け [gogen-allguide.com]と呼ぶべきじゃないんでしょうか。
# 行政が、ですけどね。
Re:つまり(以下オフトピ (スコア:2)
政体の運営がにっちもさっちも行かなくなる非常時に持ち出して、
とりあえずどうにかする為のサブシステムとして維持しているって考えると、
大変そうだな…とは感じます。
Re:注意報 (スコア:4, おもしろおかしい)