ファミコン時代のゲームを思わせる王道なノリのRPGパートで塔を探索し、
宝箱からミニゲームをゲット。それを塔の1階でプレイ。
プレイ成績に応じた経験値が入るのでまた塔の探索に戻る。
とりあえずどんどん先に進んで、
敵に殴り殺される頻度が上がってきたりボスに完敗したら己を鍛えに戻る感じかな。
敵は話かけると戦闘に入るタイプ。
道を塞いでいる敵やボスもいるのでもちろんスルーし続けることは出来ない
登場ミニゲームは20種類以上。どれもタッチだけでプレイするゲーム。
よくある内容と思わせて、ルールや操作を一捻りしてあるものが多くてなかなか遊ばせてくれるぜ。
ジャンルはアクション、スポーツ、リズムゲー、テーブルゲームなど様々。
キャラもゾンビだったりUFOだったり妖精だったりUMAだったりニンジャだったり色々。
なんかUMAとかオーパーツとかのムー的なゲームが多い気がする。
難易度は4段階。難易度ごとに一つ一つ手に入れないと遊べないのだ。

こちらはUFOを操作してどんどん動物をキャトっていく動物捕縛。
牛の出るゲームはいいゲームと言ったのは誰だったか……。

ブロック破壊……?!また新たなブロッククラッシュか!
画面外からボールがどんどん飛び込んでくるので、
パドルで打ち返しまくってとにかくブロックを破壊しまくる爽快感特化のブロックくずし。
時間経過で加速度的に増えていくボールでひたすらブロックを破壊。
ブロックを破壊したらすぐさま次のブロックが出現。わんこそばのようなテンポで楽しい。

こちらは不穏なスクショだが内容は単純なリズムゲームである「きのこで鳴らそう」
ゲームとしてははふつー。
俺のお気に入りは「チュパジャンプ」だね。
自動で進むキャラをタッチでジャンプさせて、足場を乗り継いで右に進んでいくよくあるゲーム。
しかし操作キャラの「しっぽ部分」でジャンプするようにすると飛距離とスコアが伸びるシステムで、
しっぽという分かりやすい目印があるのでタイミングが掴みやすいし、
連続ジャンプの気持ちよさもある。
難易度が上がるとジャンプの飛距離をうまく調節しないと落下しまくるので、
しっぽジャンプだけを繰り返せばいいわけではないというのが一捻り効いてるぜ。結構な覚えゲーだ。
「全国キャラバンカーニバル'13 公式認定STG」
というナゾの肩書きがついているガントレスもなかなか。
タッチでひたすらボスの弾を避けて、自動で発射される弾を当てるシューティング。
これも単純だが、接近するほど与えられるダメージがデカいのでギリギリの攻防がアツい。
シューティングだと「3色ジェット」もいいな。
タッチ&スライドで敵をロックオン!タッチをやめるとレーザー発射!
同じ色の敵を連続で倒すと高得点なので、同じ色の敵を狙いつつ素早くロックオンをする必要がある。
ロックオンした音、レーザーを当てた音、高得点が入った時の音が軽快で遊んでて気持ちいい。
レイシリーズじゃねーか!って思ったけど背景はナスカの地上絵です。
ミニゲームはハズレもあるけど20種類以上と数も豊富。
BGMやグラフィックもすべて違っていて力が入ってる。
さてRPGパートはどうか?
戦闘は1対1のタイマンでこちらができることは基本的に攻撃のみ。
敵を倒した時にカードを拾うことがあり、
最大で5枚ストックされるカードを使うことも可能だが、効果がランダムなので確実性には欠ける。
攻撃かカード使うかの2択。戦闘はかなりの回数こなすことになるがこれだけの内容だ。
これだけだとRPG部分が単調で面白く無さそうに思えるかもしれないがとんでもない。

武器、兜、鎧、盾、アクセサリー、指輪、特殊アイテムの7種類ある装備アイテムは軽く100以上存在。
敵を倒した時に手に入るものもあるし、宝箱から入手できるものもある。
戦うことになる相手の属性や特殊能力を見極めてしっかり装備を選ぶことで、
一見勝てそうにない相手からも勝利することができる。
カードもランダムではあるんだが「攻撃か回復を繰り出すカード」
「ステータス変化系の攻撃が多く、回復効果は発動しないカード」など種類は複数あるので
装備アイテムや現在のステータスとの相性を考えることで効果は違ってくる。
テキストもすごくいい!
ザコの種類が違えば戦闘のテキストも細かく変化するし、
ボスがどいつもこいつも個性的で戦闘中でもイベント満載。
単純でも遊んでて飽きさせないようにしてある。
敵も味方も個性派揃いなんだけど、俺が特に好きなのはライバーと魔将ドクウですね。
各フロアで待ち構えるイベントや勇者より先に突入した王国兵士部隊との会話も楽しい。
音楽もいかにもRPGらしい曲が揃っていてボス戦は熱いぜ。
後半の展開は色んな意味でやられた。
RPGパートでは経験値は一切入らないが
同じ敵を何度も倒すと「その相手と戦うコツ」を覚えて強力なダメージを与えられるようになったり、
ミニゲームが置いてある1階へのショートカットボタンがメニューに標準で搭載されていたり、
もちろん1階から各フロアに移動出来るショートカット的なワープゾーンも忘れてなかったり
足がめっちゃ早くなるアイテムが複数存在したりと(最速だと逆に操作し辛いのは予想通り)、
極力ストレスを感じさせない作りにしてあるのもありがたい。
「ミニゲーム集がメインっぽいからRPG要素はオマケかな?」
と思ってプレイしたら予想外のクオリティ。
本編クリアするだけでも7~8時間程度はかかるし、クリア後の要素はさらに豊富でボリューム満点だ。
非常に惜しいのはRPGパートとミニゲームパートのバランスがあんまり噛み合ってない点。
説明した通り戦闘はランダム要素が強いため、
装備の属性やカードで底上げは出来るものの、最終的には運も絡んでくる。
中盤以降はザコもボスも結構強いのでレベル上げは必須。
しかしミニゲームはSランクを取らないとまともに経験値が入らないので、
レベルを上げようと思ったら効率の良いミニゲームだけを繰り返し遊ぶプレイになってしまう。
SランクとAランクですら取得経験値に3倍以上の差がある上に、
全体的に難易度が高めでSランクを取るのが難しい。
特にミニゲームが出揃ってレベル上げがパターン化してくる中盤くらいがかなりダレる。
「白黒水晶」というオセロ風のミニゲームが1分で終わる上にSランク取りやすいので
ほとんどこればかり遊んでたぜ。
ムラはあるものの、
ミニゲーム一つ一つはなかなか面白いだけにこのバランスはホント勿体無いなあ。
例えばミニゲームごとに「○○秒以内でクリア!」とか
「敵を○○体撃破!」とかのお題みたいなものを用意して、
ランクとは別にお題をクリアするとボーナス経験値が貰えるとか、
RPGパートでミニゲームを有利にするアイテムが手に入るようにするとか、
そんな感じでRPGとミニゲームをもっとガッチリとリンクさせて
色んなミニゲームを遊びたくなるような仕様だともっと良かった。
ここをあんまりやりすぎると「やりたくないミニゲームもやらないと進まない」
になっちゃうから難しいんだけどね。
GGシリーズコレクションはそれだった。
製作者さんのブログ見るとRPG形式に決まったのが開発途中からだそうだから、
その辺も関係しているのかもしれない。
戦闘が単純なのは良いけど「逃げる」コマンドは欲しかったかな。
勝ち目の無い相手に当たった時がつらい。
敵の出現場所が完全に固定だから、ザコもボスも100%逃げられる仕様で問題なかったと思う
負けると1階に戻されるからショートカットがあってもややだるい
惜しい点はあったがこれだけ盛り沢山な完全新作で500円は破格中の破格。
DSのパッケージソフトでこれよりボリュームもアイデアも無くて
4800円取るミニゲーム集が何本あることかッ!
これはもう単に面白かったとかそういうレベルではなくて、
「DSiウェア」という市場を代表するゲームの1本と言ってもいいソフトだと思う。
DSiウェアのゲームを80本以上遊んだ俺が言う!言わせてもらう!
低価格に甘えたDSiウェアの駄ゲーを沢山遊んできた俺が言うッ!
一体この「ナゾのミニゲーム」1本にDSiウェア何本分のアイデアと労力が詰め込まれているのか!
バラエティ豊かなミニゲームに飽きさせないための豊富なテキストとアイテム。
意外な展開も見せるメインシナリオに随所に散りばめられた遊び心にと、
製作スタッフがプレイヤーを楽しませようと努力しているのがしっかり伝わってくるソフト。
こういうのは遊んでいてホントに嬉しくなってくるよ。
定期的にゲームという媒体を借りた悪意と殴り合いをしている身なのでね……。
主要メーカーはほとんど3DSDLソフトに映り、リリース数自体も僅かとなっているDSiウェア
恐らくこの規模のソフトが出るのはこれが最後になるんじゃないかと思われる。
この力作、見逃さないで貰いたい。
任天堂 (2000-10-21)
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