トヨタ自動車の次期社長に内定した豊田章男副社長は、記者会見の質疑応答で「創業家だから選ばれたのか」といった質問に対し、「トヨタの姓に生まれたことについては、私に選択肢はなかった。これからも私にできることを精一杯やっていきたい」と答えた。
また、奥田碩相談役が常々言っていた「豊田家はトヨタにとって旗である」ということについては、「私は決して旗とは思っていない」と述べ、こう続けた。「(豊田章一郎)名誉会長は旗だと思いますが、私も20年後にそう言ってもらえるよう、日々精進し、研鑽を重ねていきたいと思う」。
ただ、いくら幅広い経験があって、有能な経営者でも一人ができることには限界がある。下の人間にどのように仕事を任せ、その能力を最大限に発揮してもらうかが大事になってくる。トヨタという大組織では、そういった能力がより求められるのは言うまでもない。
これからはその辺も含めて、何かにつけて父親である豊田章一郎名誉会長と比較されることになるだろう。