こんにちは、デザイナーのぺちこです。
10月か11月頃から TED(Technology Entertainment Design)Talks に完全にハマっています。隣のデザイナーからは「回し者じゃないか」と言われたりします。
毎日パソコンの前に座ってインターネットをうろちょろしていても、結局は自分の知っている分野の知識を取り入れるくらいしかできないのですが、TEDを適当に漁っていると、そんな研究してる人いるの?っていうくらいマニアックな研究と出会うことができます。
油断して観始めた動画に某害虫の話が出てきた時は本当に後悔しましたが、研究の着想を得る対象は無限大だと学びました。涙
ということで、毎日いろんな分野の動画を観ている中で、Web制作時の考え方に良い影響を与えてくれるんじゃないかなあと感じた動画をいくつかご紹介したいと思います。
あなたの(そして何十億人の)ための巨大なウェブデザインの方法
登壇者は、Facebookでプロダクトデザインのディレクターを務めるマーガレット・グールド・スチュワートさん。以前はYouTubeのUXチームでマネージャーを務めていたということで、TEDTalksのBioでは「User Experience Master」と紹介されるスゴい方です……。
- ざっくり要約
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- 規模の大きなデザイン(システムデザイン)をつくる時、「些細なもの」などは無い
- 調査や検証データはデザイン決定の際に有用だが、デザインのインスピレーションにはならない
- デザインの変更には時間をかけ、注意深く行わなければならない
- 「誰のためにデザインするのか」を理解していなければならない
デザインにおいては「反復・研究・テスト・直感・人情に多いに頼る」と述べていて、ユーザーの行動と感情が見事にリンクしたFacebook写真削除依頼のUI変更時の話もされています。結構、目からウロコです。
優れたリーダーはどうやって行動を促すか
この動画は、「I have a dream.」で有名なマーティン・ルーサー・キング・ジュニアや、スティーブ・ジョブズ、ライト兄弟を例として取り上げ、「人の心を動かすものは何なのか」ということについて語られています。
- ざっくり要約
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- 何をしていて、他とどう違い、どう優れているかを伝えても心は動かない
- 自分の信じることを信じる人が引き寄せられ、集まる
- 人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされる
余談ですが……この動画を視聴した時、ちょうどあるプロダクトのプロモーションサイトの制作にあたっており、ご担当者様とお話をした際に「この人から溢れでている『想い』を表現したい」と率直に思ってコンセプト設計をしていました。
製品を訴求するにあたって、機能を淡々と述べたり比較するのではなく、その製品を手にすることによって得られる感情、手に取るだれかのために込められた想い、なぜその製品をつくるのか、なぜその製品を手にしたいと思うのかという部分を最も大切にして、製品の機能に対する関心へつなげていく。
そんな風にしてコピーを考えたりデザインや動きを練っている最中に出会った動画だったので、ぜひ制作にあたる方にご紹介したいなと思いました。
バリー・シュワルツ氏が語る、選択のパラドックスについて
より自由で、より満足な結果をもたらすために増えつづけた「選択肢」が、人々のどのような影響を与えたのか、その矛盾について語られる動画です。
- ざっくり要約
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- 選択肢を増やせば個人の自由度が増し、より繁栄すると信じられてきた
- しかし、選択肢が増えると、決定の責任をすべて自身が負うことになる
- 選択肢が増えると……
◯ 大量の選択肢を前に、無力感が生まれ(何を選択したら良いかわからない)
◯ 間違った決断をしたくないと考えるようになり、自身の選択に不満を感じやすくなる
◯ 期待値が増大し、結果に対しての満足度が低くなる
この選択肢の増加の問題は、みなさんそれぞれ日々いろんな場面で感じているかと思いますが、Web制作での情報整理やコンテンツを考える際にも避けられない問題だと思います。
なぜなら、膨大な情報量を簡単に収容できるインターネットだからこそ、その情報がユーザーにとって「必要以上に多すぎないか」という情報の取捨選択が重要になるからです。
Webデザインを考案する際は単純に外側を美しく見せるだけではなく、情報をどのように設計していくのかを綿密に考えることが大切です。
かくいう私は文章をまとめるのが非常に苦手です。ダラダラとまた……嗚呼。
まとめ
ご紹介は以上ですが、私のグダグダな説明を読むよりも、動画を視聴してもらうのが手っ取り早いのでぜひ観てください!
ではでは(^ω^)
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