「想定外の機器に接続されるとデータを無効化するHDD」を東芝が世界初の製品化、「忘れ去るHDD」の進化形
2010年8月にHDDを機器から取り外すだけで瞬時にデータを無効化する「忘れ去るHDD」を開発した東芝が、想定外の機器に接続された場合にデータを無効化する2.5型HDDを製品化しました。
「忘れ去るHDD」は電源供給が遮断されるとデータを無効化する仕組みでしたが、実際の利用現場でもっと便利に使えてかつセキュリティを強化するため、あらかじめ認証を行った機器以外に接続されるとデータを無効化する技術を開発。これで、万が一HDDが盗まれても盗難先の未認証機器に接続された段階でデータを無効化されるので、データの漏えいを未然に防ぐことができます。
「想定外の機器に接続されるとデータを無効化するHDD」の詳細は以下から。東芝:ニュースリリース (2011-04-13):世界初、想定外の機器に接続されると瞬時にデータを無効化する2.5型HDDを製品化
今回開発されたHDDは、HDD本体が搭載されたデジタル複合機やPOSシステム、パソコンなどの機器に対して認証を行います。HDD自身が搭載機器を判定し、想定外の機器に接続された場合は、HDD自身がディスク上に記録された暗号化データの解読に必要な「暗号鍵」を自動で消去し、データを瞬時に解読不能にすることで無効化します。また、機器の認証にはチャレンジレスポンス方式を採用しています。
データを無効化する条件は用途に応じて3種類のモードから選べて、さらに、それぞれのモードにおいて「無効化するエリア」と「無効化せずに暗号化状態で保存するエリア」を設定可能。
1つ目は従来のHDDでも可能な「搭載機器からの指示でデータを無効化」、2つ目は昨年8月に開発された「忘れ去るHDD」の機能である「電源供給が遮断されたときにデータを無効化」、そして3つ目が、今回開発された「想定外の機器に接続されたときにデータを無効化」となっています。
「MK6461GSYG」の外観。容量は640GBです。
この新機能が搭載されたHDDは全5機種。160GB~640GBの容量が取りそろえられています。
このHDDのサンプル出荷は4月下旬から開始され、6月下旬から量産体制に入るとのことです。
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