琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

『スマイリーキクチ事件』から、何も学ぶことができなかった人々へ

参考リンク:「虚偽報道による名誉毀損」で産経新聞社と同社記者を提訴しました(辻元清美:BLOGOS)


 僕は辻元さんの目立ちたがりのところが好きになれないし、他人に対しては強い言葉で批判するものの、自分に対して甘いところ、そして、これまで政治の世界でみせてきた信条については嫌いです。


 しかしながら、この記事の最後の「意見」は、あまりにも酷すぎる。
 「お前はそういう人間だから、嘘を新聞に書かれても仕方がない。お前が反省しろ」とか、「その記事、15年前に何かで読んだ記憶が確実にある(でも手元に本はない)」とか、「火のないところに煙は立たない」とか。


 もうね、あえて言わせてもらいます。
 マスコミの虚偽報道を告発している人間が嫌いな辻元さんだからといって、わざわざ「意見」のところに辻元さんの悪口を書いて「自分は国のために尽くしている」なんて思っている連中って、あまりにも愚かすぎる。


 たしかに、「公人」に関しては、プライバシーが制限される部分はある。
 でも、「根拠のない嘘を新聞に書かれても(少なくとも、本人がそう主張している状態で)、反論することすら許されない」っていうのは、どんな世界なんですかここは。


 とにかく↓の話を読んでもらいたい。
突然、僕は殺人犯にされた(琥珀色の戯言)


 このBLOGOSの「意見」に書き込んでいる人たちの多くが、辻元さんに対して書いているのは「意見」ではなくて、「誹謗中傷」です。
 ネット上の書き込みには「責任」があるし、警察が調べれば、誰が書いたかすぐにわかる。
この人たちは、それを考えてみたことがあるのだろうか?


 辻元さんの政治信条や活動内容に対して異論がある人も多いでしょう(僕だってそうです)。
でも、だからといって、辻元さんというひとりの人間がマスメディアにどんな嘘を書かれてもしょうがない、ということにはなりません。
辻元さんの過去の行動に問題があると思っているのであれば、それはそれで、ちゃんと証拠や根拠を提示して批判すればいい。
このトピックに「便乗」して、「日頃から気に入らないヤツを、誹謗中傷する」のは、あまりに情けない行為です。
もし自分が辻元さんの立場だったら、どうですか?
「あんなヤツは、大新聞にどんな嘘を書かれてもしょうがない」って言われて、納得できますか?
 そんな国で、生きているのは怖くありませんか?


 ネットイナゴの皆様、あなたがたが「意見」として誹謗中傷ばかりを並べても、普通の人たちは、かえってドン引きするというか、むしろ、辻元さんに同情してしまうと思いますよ。
 本当に「自由な意見を表明できる場」を守りたいのであれば、もっと相手を、そして自分を大事にしてください。
言論の自由」を、「自分だけが好きなことを匿名で言える自由」だと、勝手に解釈しないでください。
「自由」には、「責任」が伴うことを、自覚してください。


 最後に、スマイリーキクチさんを長年の苦しみから救いだした、O警部補のこんな言葉を御紹介しておきます。

「ネットは使い方さえ間違えなければいいの。犯罪に使わなければ何をやっても自由なんだよ。だってこんな便利なもんないでしょ。俺はさ、パソコンオタクなんだよね。世間がネットオタクは悪いみたいなイメージを持つのが嫌だから、ネット犯罪を取り締まるんだ」

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