Vim講座1
テキストエディタであるvimはとても扱いやすいのだが、Vimてモード概念があって敷居が高い(誤用)よね。ということで少しだけ書いてみる。
こんなサイトもあるわけなのだけど、これ不便。普段使わないものまで全て書いてあるからだ。
初心者にとっては、どこまで知ればミニマルなのかが知りたいというのに。
概要
- モード概念
- カーソル移動
- インサートモードへ
- 保存
////////////基礎終了////////////
- ビジュアルモードとコピペ
- ジャンプ
- 置換
- Undo,Redo[***IMPORTANT***]
- 一文字置換
こうやってみると長そうだね.
モード概念
モードは4つ。ノーマルモード、インサートモード、ビジュアルモード、コマンドモード。
ノーマルモード | 起動したときはこのモード。移動とかコピペとか行う。このモードに戻るには常にESC。 |
インサートモード | 挿入モード。このモードでないと文字が打てない。 |
ビジュアルモード | いわゆる選択モード。選択範囲をコピペとかするわけだ。 |
コマンドモード | 画面下にある1行に入り込むモード。保存や終了をはじめ、様々なコマンドを打てる。 |
モードは主にノーマルモードとインサートモードを使う。
モードの切り替え方は以下。他にも切り替え方はあるが、省略した。
見ればすぐわかるがNormalじゃなくてNomalになってる。typoだ。気にすんな。それはともかく、見れば、Normalモードへの切り替えは常にESCである。それゆえ、Vimを使うものはESCをキーボードの手元へ持ってこなければならない。無変換あたりに割り当てるといい。
//C-[またはC-cもESC相当として使えるようです。
カーソル移動(Normal mode, Visual mode)
ノーマルモード、ビジュアルモードでの移動は次の通り。
コマンドモード、インサートモードでの移動はカーソルキーのみ。
j | 下 |
k | 上 |
h | 左 |
l | 右 |
なんでjkl;じゃないかといったら、vimでは上下移動が重要であるからだ。だから一番おしやすいj,kに割り当てている。
インサートモードへ(Normal mode)
インサートモードへの切り替えは、まず4つ覚えるべきだ。i,I,a,Aの4つ。
i | insert modeへ |
a | カーソルの右からinsert modeへ.appendの頭文字. |
I | 行頭へ移動してinsert modeへ |
A | 行末へ移動してinsert modeへ |
なんとインサートモードへの切り替えと移動を兼ねているわけだ。だから左右より上下の移動のほうが重要になる。
絵で表すとこんな感じ。やはり絵的に見ないと覚えにくいからな。
そのうち文頭にI,文末にAが浮かんで見えること請け合いだ。
保存(Normal mode, Command line mode)
保存ができなければ意味がない。
保存、上書き、終了には:(コロン)を押してコマンドモードへ移行してから行う。
だけど、まずはコロンを含めたコマンドだと覚えたほうがいい。
:w | 上書き保存 |
:w xxx.txt | xxx.txtと名前を付けて保存 |
:q | vim終了 |
:wq | 上書き保存して終了 |
:q! | 強制終了 |
:w! | 強制保存 |
:wq! | 強制保存後、終了 |
ZZ | 上書き保存して終了(コロンはいらない, :wqと同じ) |
ZQ | 保存せずに終了(コロンいらない, :q!と同じ) |
! は強制を意味する。rubyのメソッドに使われる ! と同じような意味。
恐らくまつもとゆきひろさんはvim使いなんですよたぶん違うけど。
ビジュアルモードとコピペ(Normal mode, Visual mode)
ここまでで一応エディタとして機能するが、しかしお粗末すぎる。
コピペとか削除とかできないと。そのためにはまずはビジュアルモードを理解せねば。
v | ビジュアル(選択)モードへ |
V | 行選択モードへ |
Ctrl+v | 矩形選択モードへ |
ビジュアルモードに入ったならば、hjkl等で移動。
こんな感じ。
見ればわかるが,矩形選択オススメ.
移動して選択したならば、基本はコピペ。
y | 選択範囲をコピー。yankの頭文字。 |
d | 選択範囲を削除。deleteの頭文字。 |
p | vimのクリップボードの中身をペースト。pasteの頭文字。 |
vimに削除はない。削除と書いてあるものは、実質Cut(削除してクリップボードに保存)と同じだ。
ビジュアルモードを使わないコピペコマンドは以下。
x | 一文字削除 |
dd | 一行削除 |
yy | 一行コピー |
D | カーソル以降削除 |
p | 行のとき(dd,yyの後のペースト)は現在の行と次の行の間にペースト。範囲のときはカーソルの右側にペーストする。 |
さらに、これはコピペコマンドに限らないのだが、vimではコマンドの前に数字を打つと、その回数分だけコマンドが繰り返される。
つまり、
3dd
と打つと、そのカーソルのある行から3行が削除され、クリップボードに保存される。便利。
ジャンプ(Normal mode, Visual mode)
移動を一々hjklでやっていたら日が暮れてしまう。では効率のよい移動方法を。
まずは検索によるジャンプ。
/xxx | xxxを検索する |
* | カーソルのある場所の文字列を検索 |
検索するとマッチした文字列がハイライトされる。そこに飛びたいとき。
n | 検索にマッチした、次の文字列へ |
N | 検索にマッチした、前の文字列へ |
これだけでかなり違う。/の後には正規表現も使える。
他の主につかう移動コマンド。
w | 次の単語の先頭にジャンプ。wordの頭文字。 |
b | 前の単語の先頭にジャンプ。backward wordの頭文字多分。 |
^ | 文頭にジャンプ |
$ | 文末にジャンプ |
Ctrl+b | PageUp。Backwardの頭文字 |
Ctrl+f | PageDown。Forwardの頭文字 |
Ctrl+u | 半ページUp。Upの頭文字 |
Ctrl+d | 半ページDown。Downの頭文字 |
gg | でファイルの初めにジャンプ |
G | ファイルの終わりにジャンプ |
置換(Normal mode)
置換くらいできないと。
:s/aaa/bbb/g | カーソルのある行のaaaをbbbに置換する。 |
:%s/aaa/bbb/g | 文章全体のaaaをbbbに置換する。 |
(範囲選択後に):s/aaa/bbb/g | 選択範囲のaaaをbbbに置換する。 |
基本はこれ。:の後の%は文章全体を意味する。正規表現使用可能。ただ、なぜかvimの正規表現は少しだけ違うので注意しなければならない。理由不明。
Undo, Redo(Normal mode)
Vimは未知のコマンドが沢山あるため、変なところを押してしまったら直せるようにする必要がある。
Vimの習得上、恐らく最も重要なコマンド。
u | Undo。保存コマンド数は忘れた。1000位は余裕のはず。 |
Ctrl+r | Redo |
何故 u に対し Ctrl+r という非対称な形をとっているのか。それはrに便利なコマンドがあるためだ。
一文字置換(Normal mode)
文字を変更するのにインサートモードに入らなければならないVimにとって,1文字置換は重要.
r | 一文字置換。rxと押すと、カーソル上の文字をxに置き換える。replaceの頭文字。 |
R | 連続の一文字置換。Shift+rを押した後に文字を入力していくと、入力数に応じてその後の文字が置換される |
基本の終わり
おそらく慣れるのに1週間くらいかかると思う。
しかし慣れた後は快適だ。
Emacsは機能がたくさんあって便利だけど、テキストエディタとして見たらキーが覚えにくて使いづらい。vimは操作感が好きだね。
ついでにこれおいとく。
vimperatorとはfirefoxアドオン。vimのようにブラウジングができるようになる。
vimに慣れたらどうぞ。
あとfiler(Dyna, Afx, DF等)をvim仕様にするとこれまた便利。
//なんかしらんけど絵が人気らしいんでVisualモードの絵を描いてみました.
//Vim講座2として書いておいたUndo,Redoと1文字置換を加えました.
//あとでVim講座2をまた別に書きます.
//Vim講座1概要を加えました.
//Vim講座3を書きました。