貴族主義とエリート主義とうだうだ
先日 Twitter でダラダラ書いたメモを、一応あとで検索することがあるかもしれんので増補改訂再録。なお、ここでいう「貴族」とか「エリート」とかは、漠然と岡田斗司夫氏(だったっけ?)によるオタク分類語としてのそれをイメージしているが、原文に当たったことはないのでわからん。
- たぶん「サバイバル状態を露呈するのは恥ずかしい→貴族」というのは、貴族をエリートと置き換えると近いんじゃないかなーと思っている。努力してもそれを見せない、だけではなく、自分は必ず努力する、というニュアンスもあると思うので。
- 貴族とエリートの違いは、できるんだ感の根源が「才能や努力(=エリート)」「生まれ(=貴族)」で、貴族側にイメージを仮託するというのは、自分の「漠然とした全能感」を捨てることなく社会において自己実現を目指すっていうのは、これはかなり茨の道。両方とも自意識を仮託できるだけのポテンシャルあって、天空に太陽は二つなく地上にシャーオはただ一人(by アルスラーン戦記)なので、普通は両立できない。一方、内面に「全能感を持っている(た)自分」を隔離して、それを抱いて暮らすことは可能で(←挫折を認めないための、実質的な挫折)。きちんと外科手術すれば「全能感持ってるんだけど挫折上手」みたいなキャラを演じることも可能だったりとか。
- そういうのと全然別の話として。なんというか「まだ見ぬ主人公キャラに鼻っ柱をブチ折られる日の為に研鑽に余念がない」みたいな物語観を現実に投射する心理なら心あたりがある。「勉強してオタクになった」界隈のオタクが陥りがちな心性としてこれは共感できるひと多いんじゃないかな。というのは、オタクとして物心がついて、そこで一人称を顧みたときに、どう考えても自分は主人公ってガラじゃないわけ。なのに「自分の物語」には目覚めてしまった。そういうときできることは何かというと二つ、つまり「主人公タイプに自分の体質を改善する」「主人公以外のキャラクタとして、自分の物語において自分の役割を高めるように努力する」のどちらか。前者は非現実路線。現実的には後者だ。
- 自分の物語なのに自分が主人公じゃないってのはヘンかもだけど、感覚としてはこう表現するほうが自然。いやでも主役は当然自分で…いやつまり主役だけど主人公じゃないというか…そう、「世界のどこかには、「主人公タイプ」ってのが居るはずなんだ」という信念のようなものだな。たぶんいまはそうでもなくなってるんだけど、オタク作品って「物語にはいかにもな主人公キャラが居るのが当然」みたいなところがあって、自分の人生に当てはめたときに、ほかはどうでもこの「主人公キャラの非現実性」の部分だけがどうにも帳尻が合わなくなるというか。で、「たぶんおれの物語にもいずれ主人公キャラが現れる日がくるんだ」と保留しておき、その時に備えて自分はなにをやっておくべきか、あたりが落としどころに。
- いずれ主人公が現れたとき、どこまで頑張れているかによって自分の物語の輝きは違ってくる、そのへんのモブじゃ満足できんし敵方の雑魚も口惜しい、適当なやられ役(台詞も 2,3 個アリ)くらいなら目指せそう、もっと頑張れば一クールくらいは粘れる幹部クラス、うまいこと転向して主人公側のサポート役とかに回れば…とかいうかんじで、延々基本的には努力し続けるわけなんだけど抱いてるイメージがいつも非主人公型という。まあそうやってひととおりのことをやっていく過程で、見えるものは見えてくるし、ライバルは得られなくとも友達ができたり、ある程度自分がオタクとしてやっていく見通しは立っていく。無限に想定した「主人公が来たとき」用の努力はそれぞれ形を変えて役に立ったり腐ったりして、そんなものが来なくとも自分の人生はどうにでもなっていくということがわかる。落ち着くってことかな。
- そういや王立宇宙軍のシロツグも「なあマティ、現実が一つの物語だとして自分が正義の味方じゃなく悪玉なんじゃないか、そう考えたことないか」とか言っとったな。まあシロツグの場合のそれは、宇宙軍士官としてがんばっていろいろやった結果見えてくる理想と現実、みたいな板ばさみから出てくる台詞だから、特になにかやったわけではない地点から湧いてくるオタクの自意識問題とは、だいぶ違うんだけどまあ。
Geometry Wars : Retro Evolved 2
Pacifism が楽しい。弾を撃たない。ボムもない。ということは、左手一本で操作できそうなものだが、そうすると案外うまくいかない。バランス感覚を完全にするため右手の支持は必要なのだ。バランスといえば、これくらい単純なゲームなら寝転がってできそうなものだと思いやってみたができなかった。画面左 90 度回転時の操作が、脳内グラフィックドライバの旧式化で追いつかないのだ。コントローラは画面に対して水平に合わせているので「見たとおりに動かせる」はずなのに、微妙に角度がズレて死ぬ。やはり正しく操作するには正中線をまっすぐ、姿勢を画面に対して水平、そして両手の構えは左右対称でなければならない。
最近のインターネット
- Firefox
- Firefox 3.1 がリリースされたらしく、アップデートしろという警告がたまに出るようになったんだけど、Tab Mix Plus 非対応によりアップデート後回し。…し続けているのも何だなと思って、dev 版のページを見に行ったら 3.0.1 に対応してるバージョンがあったので、それで。
- はてなダイアリー
- 以前はてダでは style 属性が使えなかったので、一回限りな装飾もサイト全体に適用する CSS 側に書いとかないといけなかったんだけど、去年末頃 style 属性に対応していたらしい。知らなかった!
- はてなブックマーク
- http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatenabookmark/20080715/1216083688
- はてブのブックマークページに「関連エントリー」という項目が表示されるようになっているんだけど、その項目にリストされているエントリがあんま関連していなくて困る。これ、なんで「おとなりエントリー」とかいう表記にしないんだろう?お隣なら、関連してなくてもあまり文句言われないと思う。
- 古きよき昭和は終わったので、いまどきは近所であることよりも文脈的な関連度のほうが重要な時代になっていて、そういう中で「関係ないんだけど実は近所です」という接点の意外性が、ある種のオモシロとして受容されるのかもしれんとかなんとか思ったりする。