同世代の言語学者の黒田龍之助さん。どこかうらやましい存在である。外国語に触れるのを単純に楽しんでいる。スラブ語が専門のようで、ロシア語、ベラルーシ語やウクライナ語の語学書を書いている。その他、いろいろな言葉を学び(たぶん堅苦しい姿勢ではなく)世界を広げていきながらも、「言葉の壁」にはね返されることすらも楽しんでいるような気がしている。外国語に関する著書が多い。父親が落語家、母親が絵本作家。どんな家庭だったかは知らないが、ここらもうらやましい。どこかお気軽な雰囲気がある。 「寄り道ふらふら外国語」のタイトル通り、この本で主に語られる欧州の4言語(仏、伊、独、西)は黒田さんの専門じゃないが、大学時…