小説家。1946年、和歌山県新宮市に生まれる。1965年、和歌山県立新宮高校を卒業と同時に上京。同人雑誌「文芸首都」で執筆活動を開始。1970年に結婚、羽田空港で荷役の仕事に従事する。1976年「岬」で第74回芥川賞を受賞、戦後生まれ初の受賞者となる。
長編小説『枯木灘(かれきなだ)』で、1977年第31回毎日出版文化賞、翌年同作品で第28回芸術選奨文部大臣賞新人賞受賞。『地の果て 至上の時』『日輪の翼』『讃歌』『千年の愉楽』『奇蹟』『異族』などの長編小説、『化粧』『水の女』『熊野集』『重力の都』などの短編集、紀伊半島のルポルタージュ『紀州〜木の国根の国物語』や脚本など著書多数。妻は作家の紀和鏡、長女は作家の中上紀、次女は陶芸家・作家の中上菜穂。
1992年、腎臓がんのため46歳の若さで死去。
熊野は異界、神の国である。中上健次は昭和21年8月2日、神の膝で生まれ、平成4年8月12日朝、神の懐で死んだ。