追記:「シャンプーによって油を奪われた頭皮が過剰に油を出す」という記述は、根拠となる論文の実験データと実験手続きを直接自分で吟味した上で書いたものではありません。
2010年以前に書かれたふろむだの記事は、根拠となる論文の実験データや実験手続きを直接自分で吟味をせずに書かれているので、そういうものとして読んでいただけるよう、よろしくお願いいたします。
2018年以降に書かれたふろむだの記事は、少なくともサイエンスに関する記述については、根拠となる論文の実験データと実験手続きを、直接自分で吟味した上で書いてあります。
私がシャンプーもリンスも一切使わなくなってから、1年ちょっとたちます。
そのおかげで、かつてのような髪の毛のべたつきがなくなりました。
お湯で頭皮をマッサージするように洗うだけで、髪の毛はごく普通の状態です。
シャンプーを使わずに、単にお湯で洗うだけにすると、必要な油まで奪わないので、
頭皮は過剰に油を出さなくなります。
また、石けんもボディーシャンプーも使わなくなりました。
いまは、全く洗わず、こすらず、単に表面をお湯で流すだけです。
もしかしたら、それだと臭いが残っているのではないかと心配し、
気心の知れた友人たちにも、しつこく訊きましたが、
お湯だけでも、とくに体臭が残るということもないようです。
(シャワーだけでなく、毎回浴槽に浸かるせいかもしれない。)
そして、10年以上苦しんできた乾燥肌は、すっかり直りました。
昔は、冬になると肌はガザガザでした。
いつも加湿器が欠かせませんでした。
寝る前は、いつも体中に保湿クリームを塗り込んでいました。
それでも、かゆくて、夜中眠れないこともよくありました。
いまでは、加湿器も使いませんし、保湿クリームも使いません。
それでも、肌は、とくにトラブルのない普通の状態と言って差し支えないと思います。
冷静に考えてみれば、石けんで皮膚の脂を奪い取ってから、
保湿クリームで人工の脂を補給するなんて、正気の沙汰ではありません。
そもそも、人間の皮膚は単体では十分に機能せず、
常在菌との共生体として機能する臓器です。
人間の大腸が、腸内細菌との共生体として機能する臓器であるのと同じことです。
皮脂は次の二つの性質を持ちます。
(1)雑菌にとっては毒となる。
(2)常在菌にとっては食料となる。
まず、(1)敵である雑菌の毒となって、直接雑菌を防ぎます。
そして、(2)味方である常在菌の栄養源となって、常在菌を繁殖させます。
その常在菌は、雑菌が繁殖するのを防ぎます。
つまり、間接的に雑菌が繁殖するのを防ぎます。
これほど高機能な皮脂や常在菌を必要以上に石けんやシャンプーで洗い流すのは、
いわば、共生体である皮膚ー皮脂ー常在菌のシステムを損傷することと同じで、
ほとんどマゾヒスティックな自傷行為です。
結局、皮膚についている物を石鹸で洗い流すとき、
有益なものと有害な物の両方が洗い流されるわけですが、
寄生虫や白癬菌の蔓延していた一昔前では、洗い流される有害なものの
量が有益な物の量を上回っていたので、石鹸を使うことによるメリットが
デメリットを上回っていたのですが、
寄生虫とも白癬菌とも関係のない暮らしをしている現代日本人は、
石鹸で洗い流すべき有害な寄生虫も白癬菌も、そもそも存在しないため、
石鹸で洗い流すことによるメリットがろくになく、
デメリットばかりが生じることになってしまうのです。
しかし、この事実は、民放テレビ局では決して大々的には放送しません。
なぜなら、スポンサー企業にとって都合が悪い話だからです。
シャンプーやリンスを買う人たちは、企業から見るといい鴨です。
このマッチポンプ商売による被害は、乾燥肌だけじゃありません。
シャンプーもリンスも石けんも使わないと、入浴時間がずいぶん短縮されます。
しかし、これは、時間が短縮されるわけではなく、
もともと必要のないことに、毎日けっこうな時間を奪われていたのです。
もちろん、シャンプーやリンスが必要な人もいるかも知れません。
しかし、少なくとも、それを使わない方が幸せになれる人は、
この日本だけでも、数千万人はいるのではないでしょうか?
これは、いわゆる、蚊のいる国といない国のGDP比較の話です。
ここに、完全にGDPの同じ二つの国、AとBがあったとします。
そして、ある時、A国に蚊が発生しました。
そうしたら、A国では、殺虫剤の需要が発生し、A国のGDPはB国のGDPを上回りました。
この場合、はたして、A国とB国どちらの方が豊かなのでしょう?
現代の日本のGDPには、そういう蚊のGDPが相当量含まれている可能性があります。
なんとなく必要だと思って毎日消費している、生活のさまざまな商品が、
本当に自分の生活を豊かにしている商品なのか、
一つ一つ検証していった方が良さそうです。
その他、細々としたこと。
●髪の毛が抜けかわるまで、一時的にバサバサになります
シャンプーをすると、髪の毛の表面をボロボロにしてしまいます。
そのため、シャンプーで洗った後は、リンスをつけてコーティングする必要があります。
従って、シャンプーを止めると、表面のボロボロになった髪の毛がむき出しに
なって、一時的に髪の毛がバサバサになります。
しかし、数ヶ月たって何度か散髪をし、髪の毛が抜け替わると、
シャンプーで表面が破壊されていない髪になりますので、
ナチュラルなサラサラヘアになります。
●最初のうちは、丁寧に頭皮を洗う必要があります
シャンプーを止めてすぐは、指の腹で、全ての頭皮をまんべんなく
マッサージして、隅々まで丁寧にフケを洗い流すようにします。
●シャワーだけだと体臭が出るかもしれない
私の場合、毎回必ず浴槽に浸かり、汗を流します。
これが原因で脱臭されている可能性があります。
なので、もし、浴槽に浸からず、シャワーだけだと、体臭が残る可能性も考えられます。
●はじめるなら、冬
少なくとも、皮脂の出まくってる夏は避けた方がよさそうです。
はじめるなら、今の季節です。
●プールに入ると多少髪がぱさつく
私は、週に1回程度プールで泳ぐのですが、塩素のせいで、多少髪がぱさつくような
気がします。まあ、そんなに気にならない程度ですが。
●当然、個人差と年齢差があります
とくに、10代の人は、どうなんですかね?
少なくとも、皮脂の活動の衰えてきて、乾燥肌に悩んでいるような人は、効果的かも知れませんが、
そうでない人は、上手くいかない可能性もありますね。
●食い過ぎの人は上手くいかないかも
カロリーを過剰摂取している人は、血液中の中性脂肪が多く、
肌も脂ぎってきます。
やるなら、腹八分目にしたほうがよいかもです。
●体臭は食生活と関係があるかも
オイラに体臭がないのは、単に食生活の可能性もあります。
オイラは、アレルギーで肉と卵と乳製品を取りません。
タンパク質は、主に大豆と魚から取ります。
●化粧する人は別
当然のことながら、お化粧をしなければならない女性の場合、
また話は別でしょう。
■石けんで余分な皮脂を落とすのはよいのでは?
→ 余分な皮脂は、お湯だけで十分に洗い流せます。
なぜなら、もともと皮脂は水で洗い流しやすい性質をもった油だからです。