前回のエントリで中華系仏教の「念仏歌謡?」を紹介したが、そんなものはまだ序の口だ。香港では芸能界のけっこうな大物が、般若心経に曲をつけて歌っていたりする。youtubeで探すといろいろ出てくるが、日本でも知名度がある歌手のものを紹介したい。
中華圏を代表する歌姫、王菲(フェイ・ウォン)と、恋人でもあった謝霆鋒(ニコラス・ツェー)が広東語で「般若心経」をデュエット。完成度高い。
- アーティスト: フェイ・ウォン
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1999/03/03
- メディア: CD
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こちらは一人で歌っている。「Hi guys, that is 100% NOT Faye Wong's voice. 」なんていうコメントも入ってるけど、どうなんでしょうね?
フェイ・ウォンは昨年、四川大地震の被災者追悼法要に出席したことも報じられている。仏教に深く帰依していることは確かなようだ。
法要のニュース映像。王菲さん、チラっと映ってる。
Faye Wong - Maitreya Buddha Mantra (fan made MV)
釈尊入滅の地であるインド・クシナガラ(クシナーラ)に弥勒仏陀の巨大仏像を建立するチベット仏教界主導のプロジェクト(Maitreya Project)にちなんで制作されたチャリティCDにも参加。弥勒仏のマントラを詠唱している。ただ、西洋人が作ったスライドショーのためか、挿入されているフェイ・ウォンの写真がやけにけばいのばかりで嘆かわしい。
日本でも、Def Techなど創価学会系ラッパーの歌詞に仏教的な価値観がチラリと反映されている事があるが、お経そのものを歌い上げることはないだろう。日本人にとって、経典はそこまで近しい存在ではない。ないだろうと思い込んでいたけど、実はけっこうあるみたい。教えていただいたものを次のエントリで紹介したい。同中国人にとって漢訳経典は骨肉となった国民文化として継承されているのだろう。
もちろん、何でもサブカル化する?日本文化ならではの経典の取り入れ方もある。以前も紹介した初音ミクものの『舎利礼文』なんかは、漢訳のお経と日本人の微妙な距離感がなければ成立しなかった作品だと思う。
舎利禮文(しゃりらいもん)【初音ミク×M@STER_fonts Pv】(音修正版)
〜生きとし生けるものに悟りの光が現れますように〜