さいきん、なにやらわたくしコンパクト・アウトドアコーヒー沼にはまりつつあります。
いかにコンパクトに、コーヒーを淹れるセットをパッキングするか。
本当にいろいろとやり尽くされたテーマであり十人いたら十人なりの答がある問いだと思います。
そして人それぞれの工夫や技術があるなかで、コンパクトな装備でコーヒーを淹れる(ドリップする)機材を揃えようとすると、誰もが必ず行き当たる大きなハードルが「ドリップポットをどうするか」ではないでしょうか。普通のグースネックのポットはあまりにも邪魔であり、コンパクト化の敵であります。以前私も折りたためるドリップポットというものを試作したこともあるのですが、これ本当に「欲しいけど邪魔な存在」なのですね…。
で。
コーヒーをドリップする手段をどうコンパクトにまとめるか。世の中にはこの課題を解決するために「クッカー(鍋)やマグカップに注ぎ口をアドオンすることで注ぎやすくする」という素敵アイデアを発明されたかたがおります。商品としても「森乃雫」や「ワイヤスキッター」といったかっちょいい製品があるんですね。いやあああ、試してみたい!
試してみたいけど、その前に何か手近なもので作れないかな…?
と探してみた結果、81円の部品をちょいちょいっとするだけで似た機能を実現できたのでご紹介します。
今回使った材料はこちらです。ELPA シールドクリップ 大PU-23NH。ミノムシクリップ、ないしはワニ口クリップなどと呼ばれてる部品ですね。Amazon価格で2個162円、秋葉原なら千石電商などで売っています。ダイソーにも売っていることがあるようです。
ビニールのカバーを取ると中に金属製のクリップが入っています。このクリップがなかなかいい形をしていますので、今回はこの金属部を使います。
ラジオペンチなどを使い、クリップの片方を短く(歯のギザギザを一つ山だけ残したあたり)でグニっと曲げます。さらに逆側を山なりにグニっと曲げます。
短く曲げた方はそのままぐりぐりと曲げてねじ切ってしまいましょう。最終的にはこの形で完成です(かんたん!)
この写真のように、チタンマグのフチの部分にクリップを引っかけて使用します。つまりフチがない形状のものにはあんまりうまく使えませんのでご注意ください。
たったこれだけの加工で、フチに引っかけたクリップの上顎の部分から水が伝い、クリップの先まで行って落ちるようになります。お手軽注ぎ口の完成です!
一滴ずつ垂らすこともできますし、じょぼじょぼと注ぐこともできます。水が伝う部分の形状がすこしでこぼこしているので水の流れがちょっと暴れることもありますが、まあおおむね狙った場所に水を落とせます。
ちまたではワイヤスキッターの自作などされてるかたもいるようですが、かんたん・お手軽なミノムシクリップ注ぎ口はいかがでしょうか…!かんたん、軽量、そしてちゃんと使えます!
※手法は若干異なりますが、ワニ口クリップをスキッターに使うというアイデアはこちらの動画とこちらの動画を参考にしました