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2019/11/24

EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観(この記事)




時間かかりましたが・・・一旦、EPOPIC日記最終回。
端末実習の様子をお伝えします。

EPOPICの端末実習は Training という項目で募集されます。
もちろん初参加。


Training概要です。
一コマ3時間(例:14時-17時)
参加費 125ユーロ(約1万5千円)

私が参加したコースは、端末は1人1台で
先生はEPOデータベースの「中の人」お二方 でした。




EPOPIC 2019の中で、
複数のEPO情報担当者が言及されていた点で
「サーチと分析(ランドスケープ)の共存」があったように思います。

私が聴講できた中では、Nigelさんと


出所:EPOスライド
Patent insight reports from the EPO – future and emerging technologies


Training でも言及されていました。

出所:EPOスライド T5: Patent analytics


そしてEPOPICでも「AI」は大きなテーマになっていました。
2019年時点で、サーチ/分析/AIがEPO的な検索の世界観でも
三本柱になっているのかな、という印象です。



そして下記は、自分の持っているイメージ。
一本釣り的な「サーチ」、
投網的な「分析」に対して、
AIってどんな存在だろう?と考えると・・・

AIって「選別/フィルタ」の要素が強いのかな、と思っています。
(勉強が進むと「ごめん、違ったわ」って言い出す可能性ありますが 笑
 今はこう捉えている、ということで!)

それで・・・先日AIについてこんな事を書きましたが、

自分自身は
「釣り竿とか弓矢しか認めない職人的サーチャー」よりも

「一本釣りとか弓矢が一番得意ですけど、
投網もバッチリ投げられるし、
フィルタの美味しい使い方も知ってますよ?」
・・・ってサーチャーになりたいな、って思ってます。

その方が、クライアント様に
色々な選択肢をご提案できると思うので


前置きが長くなりましたが、
そのような動機で、
EPOの分析用データセット、
PATSTATの演習を受けました。


https://www.epo.org/searching-for-patents/business/patstat.html

PATSTAT、無料で1ヶ月の試用が可能です。(上記画像参照)

しかし・・・

前にやってみた時は、
説明書などを見ても
SQL文↓が全然動かなくて、挫折しまして・・・(赤恥



リベンジ!とばかりに参加した、
T5: Patent analytics

端末実習を受けてみて、彼らの感覚がわかった気がします。


PATSTATって、
狙い撃ちするような検索式は書きにくいです。
そのかわり、大量のデータを処理するのが得意。


そして、Excelだとちょっと苦戦しそうな、
集計用パラメーターがついていたり。



Standardized Name (標準化された出願人名)が使えたりと


「統計/分析に特化したセットなんだな」と
初めて実感することができました。



PATSTATは半年ごとにデータセットが更新されていき、
次のタイミングが 2020 Spring とのこと。
Springのタイミングで導入しようかな、と考え中です。


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観(この記事)





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2019/11/15

EPOPIC 2019⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか(この記事)
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観



unsplash-logoFranki Chamaki


EPOPIC2019でも、また日本の「特許情報フェア&カンファレンス」でも
人工知能(AI)技術の利用・応用は
色々な場面で話題にのぼっておりました。



この記事では、帰国してから参加した勉強会の内容なども踏まえつつ
現在、AI技術の応用について感じている点を
自分なりに書いてみます。

記事タイトルでもある
「AI技術は特許調査をHappyにするか」
という事なのですが・・・

最近、個人的には
「特に日本だと、ハッピーエンドには辿り着けないかもしれないなぁ。」
って感じるんですよね。
(あくまでも個人的な感覚です。大事な事なので、二度言いました。( ̄∇ ̄))


なお、「特に日本」と限定したのは、
国民性の観点からです。
もっとゆったり?したお国柄だと、
案外AIと相性いいのかも、とも感じています。


少しだけ、技術的な話も出てきますが・・・
難しくはないと思います。
よろしければお付き合いくださいませ。


2019/11/13

EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻(この記事)
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観



unsplash-logoViktor Kiryanov

上の画像、Unsplashからのもので
「Car trails on the Highway, Delyan, Bulgaria」というコメントがついてます。
ルーマニアの隣国、ブルガリアの高速道路の風景。


Patent Olympiadの時、最前列に座った男性と女性。
ふたりはご夫婦なのですが、
元々はブルガリア特許庁の審査官で、今は首都のソフィアで調査会社をされているそう。


ソフィアからの距離は約350キロ。
道路も整備されていて、ブカレストまで車で5時間で来れた、と言ってましたっけ。
冒頭の画像みたいな道を運転してきたのかもしれません。


ふたりは残念ながら、
PatentOlympiadが終わってすぐ、
ブルガリアに帰ってしまったのですが。。

彼らの帰宅後に、EPO主催のDinnerがありました。



会場はブカレスト市内の、邸宅風のすてきな建物。





ここでも雑談していると・・・
アジア系の年配の方が話しかけてきました。

この方、カンボジア特許庁の方でした!
なかなかお話しする機会もなさそうですよね。


私の英語力というか・・・
質問力?表現力?が足りず ←たぶん全部です!
「もっと色々なお話を伺いたかったな」と、今でも思うのですが、


結構驚いた話があって。

その方、

「このカンファレンスが終わった後、
ブルガリアにバス旅行するんだ」

って、仰っていたのです。




最初は「せっかくだから、観光旅行かなー?」と思って聞いていて、
でも、
失礼ながら、英語力は私と大差ない感じなので (ごめんなさい)

ブルガリアまでバス!
なかなかのチャレンジャー!

って思っていたのですね。。


ですが。
そのうち。


「昔、ブルガリアの大学で、機械工学や冶金学を学んだんだよ。
 当時の寄宿舎がそのまま残っている、というから。」



と仰ったんです。

えええ?留学されていたのですか?
それって、いつ頃のお話ですか?

と伺うと



聞き間違いでなければ 「1978年から」 と。



1978年って・・・ポル・ポト政権が崩壊した頃ですよね。。
ポル・ポト政権下では、知識層は無条件に殺害された、と聞いた事があります。

それに、その後も長いこと政情が安定していなかったはずで。


もしかしたら、
西側に留学する事が難しくて、ブルガリアに留学されたのかも・・・?
・・・と、これ↑はあくまでも想像なので。


ブルガリアに留学された事情とか、
お国の様子とか、ちゃんと教えて頂けたらよかったなー、と思いました。


もちろん、センシティブな内容を含んでいると思うので
「失礼のないように、教えて頂けませんか?とお願いする系」の語学力とか表現力が欲しいな。もうちょっと頑張らないと! と痛感しました。



このシリーズ、もう少しだけ続きます。


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻(この記事)
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観





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2019/11/12

EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々(この記事)
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観





EPOPICの中で、特に印象に残ったおひとりが、
スウェーデン特許庁の審査官の方。
上の画像だと・・・
壇上の画像を撮る「手」が映ってる方ですw

ちなみに、壇上にいらっしゃるのは
米国特許庁(USPTO)のイアンク長官。
EPOPICのオープニングセレモニーでの基調講演中です。

----

で、審査官のHさん。
Patent Olympiadにも参加されてまして。

市内観光の時などは、お話するタイミングがなかったのですが、
オープニングセレモニー前の待ち時間に、
短時間、お話しすることができました。

スウェーデン特許庁、と書きましたが、外見は東アジア系。
最初は「中国か韓国の方かな?」って思っていたんですよね。。


実際、お話ししてみたところ。

生まれは中国で、
大学時代にスウェーデンに留学。
卒業後は通信機器大手のE社でずっと働いていて、
何年か前に、審査官に転職した。

と仰ってました。

スウェーデンって、
イケアやボルボなど世界的に有名な企業も多く、
製品のデザイン性もすぐれている印象で、
すなわち、
特許(+意匠・商標)の出願も多そうなイメージですが、

審査官は全部で120名ほど、とのこと。
何となく思っていたより、少なかったです!

そして、Attorneyの資格を得て退職する方も多いそう。

先行資料調査の技術も、庁内教育などは整備されているものの
実際のところ、引き継いでいくのが難しいのだそうです。
このあたりは他国と同じかもしれないですね。。


そして、セレモニーが始まり。
イアンク長官のスピーチですが。

イアンク長官、ルーマニア出身なのだそうです。


-------------------------
ブカレストの空港は
ルーマニア出身の航空技術者の名前にちなんで
アンリ・コアンダ国際空港といいます。(→Wikipedia



50レイ紙幣にも飛行機が描かれていて、
伝統的に、航空技術開発がさかんな国のようなのです。



そこで基調講演でも、
航空技術を例に挙げながら、
「先端技術開発とIP」について、スピーチされていました。



ルーマニアから移住されているので
「移民」という事になるのだと思うのですが・・・
移民が米国特許庁の長官に任命されるのって、何だかすごい事ですよね。

H審査官も30年近く民間企業にいたそうなので、
おそらく、50代でスウェーデン特許庁に転職されたのだと思います。

日本の常識(?)に捕らわれていると
想像できない事が多いな、と痛感させられます。



この日の夜・・・カンボジア特許庁の方からも
興味深いお話を伺ったのですが、
それはまた、次のお話で。


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々(この記事)
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
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2019/11/11

EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ(この記事)
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観



unsplash-logoHeadway

EPOのPatent Information Conference (EPOPIC) 2019で
「思い切って参加してよかった!」のが
Discussion Roundです。


今回は下記プログラムから
The changing face of prior art searching
 – new media, copyright legislation, defensive publications 
(先行資料調査の変貌)

に参加しました。


・・・とはいえ、どんな事をするのか予備知識もなく、
とりあえず開始直前に、指定された部屋に。


部屋と参加者名簿が貼りだしてあります。



部屋に行くと・・・
丸テーブル+椅子が8脚ほど。 ×4セット。


・・・空いている席に座って、
ディスカッションに加われ、という事らしいです。

※最初から席が指定されているディスカッションもあったそうです。
※「先行資料調査の変貌」は自由席でした。

これは「初対面の方々と英語でディスカッションに参加」って事ですよね。(汗

正直、気持ち的にハードルが高くて
お部屋覗いた瞬間「帰っちゃおうかな」という考えが浮かびましたが
えいっ!と息を止めて着席いたしました。


このディスカッションでは

・新しいタイプのメディア、
YoutubeやInstagram、SNS、Twitter等を先行技術としてサーチした経験はあるか
・その際、苦労した点はあったか
・調査方法や公知日の証明方法などについて、
今後期待する事はあるか

などがテーマになりまして、

その際、EPO審査官の方から伺ったのですが、
EPOのサーチレポートでは、
Youtubeを引用する頻度が急激に上がってきている、とのこと。

例えば「ゲームのプレイ動画に、特定の画面遷移が映っている」点を引用例とする、
といった事例が増えてきているそう。

ただ「プレイ動画のどこに映っているか?」「確実に映っているのか?」はわからないので、
動画の確認に時間をとられてしまう事も多々あって、
審査業務を圧迫しつつある、というお話もありました。


さて、少し前の記事で、参加してよかったのは
1)Patent OlympiadのNetworking Event
2)EPO主催の Discussion rounds
3)EPOの 夕食会
と書きましたが、

第2位がこの、Discussion rounds。
具体的に良かった点として
・非英語ネイティブの参加者が半数以上。
 平易な構文・基本単語で話す方も多いので、英語ディスカッションのハードルが低い。
・他国サーチャーの、実務で使っているツールや苦労・工夫が聞ける。
   (但し、参加テーマに左右されるとは思います。)
・EPOの最新の取り組み、問題意識が聞ける。
などが挙げられます。


私が座った席には、
欧州のサーチャーの方が5名、北米から2名、それに自分の8名でした。

全員、Youtube等のソースでサーチした経験あり。
中には淘宝(タオバオ)、阿里巴巴(アリババ)を探した事のある方もいました。


最初は「帰っちゃおうかな・・・」と思った私でしたが、
欧州の方が過半数で、
特に南欧・東欧からお越しの皆さんは、
比較的ゆっくりと、平易な文法でお話をされていたので
何とか気後れせず、ディスカッションに加わる事ができました。
他国のサーチャーから具体的な業務の話を聞き、質問もできて
非常に勉強になりました。

これが北米でのディスカッションだったら、
きっと皆さん、もっと早口でしょうから、
私、貝のように黙っていたかもしれないです・・・汗

ですので、もし
「ディスカッションに挑戦してみたいけど、ハードル高い・・・」
と思っている方がいらっしゃったら、
初挑戦はEPOのイベントがおすすめですよー!



ディスカッションを通じての感想として、

このディスカッションを設定したEPO自身が、
先行資料調査の変化に苦心しているのだろうな、と感じました。

EPOPIC 2019内で、このような発表もありました。
(スライド18-19付近、Web2.0、ソーシャルメディアの記述が
 ディスカッションラウンドと関連します。)

ソーシャルメディアの「公知資料としての利用」においては
・ソーシャルメディアは先行資料調査の対象になり得るか?
・公知日の証明はどうする?
・現状では検索性がそこまで高くない
などの問題点が既に顕在化していて、
審査への影響も大きいのだそうです。

もしWeb2.0、ソーシャルメディア系の公知資料を
「審査に使わざるを得ない/積極的に使っていく」という流れが主流になれば
データベースも・・・もしかしたら審査の枠組みまでも、
変わらざるを得ないのかも?と思いました。


次の更新では、
スウェーデン特許庁の方と雑談したこと、を
少し書いてみます。


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
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EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
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EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ(この記事)
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2019/11/07

EPOPIC 2019 ⑥今年も甘味満載のPatent Olympiad


【EPOPIC2019目次】

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EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
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今年の渡欧の動機になったPatent Olympiad (海外版・特許検索競技大会)
現地時間では 10月28日(月)の朝からスタートです。


事前に確認しておりました通り、集合は朝の8時。
Breakfastが出ましたが・・・



昨年(2018)のBreakfastがこちら。
去年も「うわー、甘っっっ!」だったのですが、



今年(2019)は更にパワーアップし


甘い生地の間に、ヌガーとかキャラメル的なフィリング・・・(号泣



これは余談ですが・・・
最終日にTrainingを受けていた時
先生(EPO職員・ドイツ人)からの問いかけに、ちょっとみんな詰まったら

「うーん。みんな、糖分が足りないのかな?」

と、先生がお菓子くれました。 笑笑笑笑笑笑


ヨーロッパの方々、日本以上に
「頭を使う時には甘い物」と思っているのでしょうか・・・?



こちらが会場のお部屋。





これは・・・検索している最中。
(画像はPatent OlympiadのSNSからお借りしました)



問題の公表は差し控えさせて頂きますが、
大まかにいうと・・・
問1 新規性/進歩性のサーチ:公報番号と該当箇所を答える
問2 アイデアに対する先行資料調査:検索式(search strategy)のみを答える
問3 多肢選択式問題 小問が確か12問・・・か13問。
でした。

問1、2、3の配点は全く同じ、だそう。
(例えば「各20点で満点は60点」という感じです)


また、日本と大きく違う点としては
採点が驚異的に早い 事が挙げられそうです。

参加人数が少ない事も多少影響しているかもしれませんし、
カンファレンスが終わると、全員バラバラに帰国するという点に
配慮しているのかな、とも思うのですが、

10月28日(月)の午前中に実施して、
翌日、10月29日(火)の午後には表彰式なのです。
すごい早さですよね!

問1~3は、
日本の特許検索競技大会を見慣れた目には
「結構アバウト」で「ふわっとした問題」に見えるんですが、

出題内容や、求めている模範解答?などにも、
案外「翌日表彰式ができるような仕組み」が組み込まれていそうな気がします。


次の記事では・・・
私が参加して良かったもの、第2位の

■EPO主催の Discussion rounds

をご紹介します。

最初はちょっと怖かったですが・・・
Discussion Round、多くの皆さんに参加お勧めしたいです。
次回お楽しみにー!


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2019/11/06

EPOPIC 2019⑤ Patent Olympiad の前日


【EPOPIC2019目次】

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EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
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EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
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前回タクシーにお釣りを巻き上げられつつ
旧市街を散策した後は

Patent Olympiad一行との合流地点に徒歩で向かいます。


途中「喉がかわいたなー」と思って、立ち寄ったカフェがこちら。
プチ行列ができてて、地元で大人気!な感じなので
大丈夫だろう、と足を踏み入れてみたところ・・・

ここ、シリアルカフェだそうです。
カラフルでビックリした!

牛乳も「いちご」とか「バナナ」など、
色々とカラフルなのです。
そして、親子連れが詰めかけてました。

私はおとなしめ?の「フラペチーノ」を頂きまして・・・


更に歩いて集合場所の「国民の館」に。

世界第二位の広さを誇る「国民の館」
外壁をぐるっと回ると、徒歩で30分ほどかかるため、
入り口を間違えると、ちょっとした惨事になるとのこと・・・

今回は事前に「北口から入って」と連絡来てたので、大丈夫でした。


この建物には、国の機関なども入居しているそうで、
見学にはパスポート提示が必要でした。


現地のガイドさんに説明して頂き、
みんなで見学して回ります。





ベランダからちょこっと外に出る。
皆さん、たくさん写真撮られてました。 ( ´ ▽ ` )

ドイツ女子と自撮りしてみたけど、
顔の大きさが一回り違うので、ちょっと後悔するなど(笑)



外に出て集合写真を撮りつつ
(こちらの写真はPatent OlympiadのFBからお借りしました)




急速に日が暮れる中・・・



向かったのはこちらのお店。内装がカッコいい系です。(マウスで動かせますよ)



これ↓は、翌日(PatentOlympiad)の連絡事項が
再伝達されているところ。(たぶん


お話をしてみた範囲では、ヨーロッパからの参加者が多い印象でした。
調査のお話から、国の様子まで、色々なお話しを伺いましたよ。


ところで・・・
前回の記事
今年、参加して良かったな、って思ったのは
1)Patent OlympiadのNetworking Event
2)EPO主催の Discussion rounds
3)EPOの 夕食会

と書いておりまして。この記事の観光&ご飯がトップ。



「セミナーとかじゃなくて、遊びが1位なのー?」
ってツッコミが来るかもですが・・・



この数時間に参加し、
頑張って色んな方に話しかけてみたお陰で、
翌日からのEPOカンファレンスがとても過ごしやすくなったんです。
これ、すごく価値がありました!


昨年のCEPIUG+PatentOlympiadでは、
英語で話すのも全然自信なかった上に、
このイベントも省いてしまったので、
CEPIUGが始まっても「ぼっち」状態の時間が多かったのですが、


今回は、朝エレベーター前で遭遇すれば立ち話、
コーヒータイムが始まったら別の方と立ち話、という感じでしたし、

初日には話せなかった方とも、カンファレンス中に
「Olympiadに参加されてましたよね?」と、
改めて自己紹介をしたり、話したりした事もたくさんあって
今年は「ひとりぼっち状態」脱出に成功しました。
(低レベルですが・・・去年より進歩したので良いのです!)


そして一夜明けて、
翌朝がPatent Olympiad. (海外版特許検索競技大会)

次の記事で、どんな感じなのか「さらっ」とご紹介しますね!




なお・・・出題内容は当分公開いたしません。
(主催者からの出題内容発表があれば、
 転載&解説をしたいとは思っています)

出題傾向を知りたい方は、どうぞ直接お問合せください。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日(この記事)
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観





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2019/11/05

EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに


【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
EPOPIC 2019 ⑩ AI技術は特許調査をHappyにするか
EPOPIC 2019(終) 端末実習とEPO的検索の世界観(この記事)




しばらく連投、失礼いたします。
上の画像は、カンファレンス会場・マリオットホテルから見える風景。

中央から左手の建物が「国民の館」(議事堂宮殿)と呼ばれており、
世界で2番目に大きいビルディングなのだそうです。
(一番は米国の国防総省(ペンタゴン))

間違いなく巨大建造物のはず、なのですが、
手前で建築中の教会が大きすぎて(笑)
いまひとつ・・・大きさが伝わりません。



さて、到着当日
夕方から Patent Olympiad参加者の皆さんと
議事堂宮殿の見学を予定しており、

その前に、画像の地図右側
Cărturești Carusel を覗いて、
そこから議事堂宮殿まで歩こうかな・・・? と思っていて、



Cărturești Caruselまでは、タクシーで行こう、と思ったものの


「ブカレストのタクシー」というと、
出発前にEPOから届いた、こちらのメールが脳裏をかすめます・・・




黄色の部分を、ものすごく意訳すると
「ブカレストの空港には、ぼったくりタクシーが出るから気をつけて!」
って。
EPOから注意喚起メールが出るって、すごくないですか?
そうでもないのかな・・・


で、滞在中ずっと気をつけていたわけですが
Cărturești Caruselに行った時に、1回だけやられました!(笑

マリオットの前に停まってたタクシーで、
ドアマンの方が案内してくれたし、
うーむ、大丈夫・・・なのか? と思ったら

現地に到着した時点で、
料金約10RON(≒250円)のところ、
20RON紙幣を出したら
「おつりがないんだ」って言われましたよ!うーむ。。
マリオットに停まってるタクシーでも
やっぱり油断なりません。


くー!やられた!と思いつつ、それも旅の思い出。

Cărturești Carusel(書店)はとても素敵で




書店周辺の旧市街の町並みにも
「ローマ人の国」(Romania)の名残が感じられます。







さて・・・次回は
Patent Olympiadの Networking Eventを振り返ります。


これ↓は今後も何回か書きますが
今回、参加してよかったな、と感じて
皆さんにもおすすめしたい行事、トップ3を挙げるとしたら

1)Patent OlympiadのNetworking Event
2)EPO主催の Discussion rounds
3)EPOの 夕食会

の3つです。僅差の次点がEPOのTrainingかな。



・・・というわけで、
Networking Eventに参加するメリット?を語ります。お楽しみにー!



【EPOPIC2019目次】

EPOPIC 2019 ① 開催国ルーマニアの事前情報
EPOPIC 2019 ② ルーマニア に入るルート
EPOPIC 2019 ③ Espacenetのハロウィン検索式
EPOPIC 2019 ④ EPOからも注意されてたのに(この記事)
EPOPIC 2019 ⑤ Patent Olympiad の前日
EPOPIC 2019 ⑥ 今年も甘味満載のPatent Olympiad
EPOPIC 2019 ⑦ ディスカッションラウンドは本当におすすめ
EPOPIC 2019 ⑧ 異国ではたらく審査官の方々
EPOPIC 2019 ⑨ もっと表現力?が欲しい! の巻
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