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YOZANが事業再生計画を発表。WiMAX事業は一時的に凍結に
YOZAN代表取締役会長の高取直氏(WIRELESS JAPAN 2007にて)
YOZANは14日、WiMAXによる商用サービスなどをはじめとした事業の再生方針を明らかにした。
YOZANは、2005年2月にWiMAX(IEEE 802.11d)を利用したサービスへの参入を表明し、2005年12月より4.9~5GHzの周波数帯域を使用する商用サービスを開始していた。サービス開始にあたって、英Airspan Networksより基地局設備の調達を行ない、2005~2006年の2年間で2,000局の基地局を設置。同システムを利用したコンシューマ向けサービスや、当時協業していたライブドア向けの卸サービスの展開も計画していた。
しかし、Airspan Networksより調達した機器のソフトウェアが未完成であったことや電波不要輻射の認定作業が遅れていたことなどから、基地局展開の遅れや設置可能地域の制限などが発生。その後もライブドアと協力し基地局を4,000局まで拡大したものの、2006年にライブドアが起こしたいわゆる「ライブドア事件」によって協業を解除。また、仕入先であったパワードコムが東京電力からKDDに売却され、販売先であった携帯通信事業者も同業他社に買収されたため、WiMAXサービスの計画を一部変更せざるを得なくなったとしている。
また、2007年度には事業骨格をWiMAX事業、280MHz帯を使用したマルチキャスト事業、コンテンツ事業の3部門とし、WiMAX事業については法人需要に応じて展開するほか、コンシューマ向けでは他事業者とのローミングなどによるアクセスポイントの拡充を計画した。しかし、2007年度においても収益の急速な回復は見込めず、営業赤字が32億円に。資金確保も50億円を計画していたものの、2007年7月時点で調達資金は13億円に留まっていた。
2007年12月に2.5GHz帯によるモバイルWiMAXサービスの免許割当が行なわれた際も、WiMAX基地局のインフラ構築やメンテナンス収入などによる収益確保を目指したが、基地局整備が十分に行なえなかったことなどから収益確保には至らなかったという。
これらWIMAX事業の不振を受けて、YOZANは2008年度に黒字化必達を目標とする再生計画を明らかにした。この再生計画は同社最大の債権者であるDKR-Oasisに支援要請を行なった際に提示された条件に沿ったもので、YOZANは条件承諾に伴ってDKR-Oasisより2008年3月までに必要資金および既存借入金返済として約21.3億円の融資を契約したことを明らかにしている。
再生計画の基本方針は、WiMAX事業については収益の早期回復を最優先とするために一時的に凍結とし、今後はアライアンスパートナーとの事業展開を協議し新たな収益機会を追求するとしている。また、地域情報配信システムの自治体への拡販を収益の柱として、280MHz帯を利用したページャサービスやD-FAXサービスを継続展開。コンテンツ事業や携帯カード事業は採算面や将来面において事業見通しがたたないため撤退する。このほか、売上原価や人件費も含む固定費、上場維持費用などの削減するとした、経営効率化によるコスト削減を図るとしている。
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URL
当社の業績低迷に至る経緯と今後の再生方針について(PDF)
http://www.yozan.co.jp/pdf/080213_c.pdf
YOZAN
http://www.yozan.co.jp/
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(大久保有規彦)
2008/02/14 14:33
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