皇居・東御苑(東京都千代田区)にあった江戸城天守閣を約360年ぶりに復元しようという動きが持ち上がっている。 大手旅行会社の元役員らがつくる市民団体が復元図を作成。賛同を募る署名活動を始め、建設費に充てる寄付も募るという。 江戸城天守閣は1657年の「明暦の大火」で焼失。天守台が再建されただけで、現在、周辺は一般公開されている。 運動を進めているのはNPO法人「江戸城再建を目指す会」。理事長の小竹直隆さん(80)は元大手旅行会社役員で、「首都にシンボル的存在が必要」と2004年に設立した。現在の会員数は約3000人。復元図は、都立中央図書館所蔵の文書をもとに、専門家に依頼して作成した。現在の天守台を利用して、高さ約60メートルの木造の天守閣を再現するという。 ただ、天守台は皇居の中にある上、江戸時代の貴重な石垣が残る国の特別史跡の一部。宮内庁は「内容を承知していないが、慎重な検討が必要」、