KEN筆.txt

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鈴木健.txtブログ――プロレス、音楽、演劇、映画等の
表現ジャンルについて伝えたいこと

【著書新刊情報】
〔書名〕髙山善廣評伝 ノーフィアー
〔発行〕ワニブックス
〔価格〕単行本四六版432ページ/2500円+税
〔発売開始日〕2025年3月15日
〔ネット販売〕Amazon 楽天ブックス
〔電子書籍〕Kindle 楽天Kobo BOOK☆WALKER
〔内容〕“プロレス界の帝王”の偉大なる足跡にレスラー、家族、関係者の証言から迫る【取材協力者】石原真/今田健一朗/大森隆男/金澤克彦/金子健/金原弘光/川田利明/小橋建太/佐久間一彦/佐々木健介/鈴木みのる/髙木三四郎/髙山奈津子/男色ディーノ/296/宮戸優光/和田良覚(五十音順)その他、多数のゆかりある人々の証言を掲載
※本書の売り上げの一部はTAKAYAMANIAに寄付されます。ご購入いただくこと、周知していただくことが髙山選手の支援となります。よろしくお願いします


〔著者インタビュー〕
【ダ・ヴィンチWeb】
“プロレス界の帝王”がリングを降りた日から8年――試合で重傷、リハビリの日々を過ごす髙山善廣を<物語>に刻む『NO FEAR』誕生秘話
【ウェブマガジンVITUP!】
あの事故から8年…“帝王”たる所以を知る一冊「髙山善廣評伝 NO FEAR」著者に聞く
「髙山善廣評伝 NO FEAR」著者が語る“プロレス界の帝王”の人を惹きつける絶大なパワー
【カクトウログ】
ノシ歩いたはずなのに信用を得た男 髙山善廣評伝著者インタビュー前編
曲別DL時代にアルバムを聞く意味 髙山善廣評伝著者インタビュー後編
【ニコニコプロレスチャンネル】


【髙山善廣選手の支援を心よりお願い申し上げます】
プロレスラーの髙山善廣選手が2017年5月4日のDDT豊中大会試合中に負傷し、頸髄完全損傷という診断を受け現在も厳しいリハビリ、ケガと闘っております。そんな髙山選手を応援する「TAKAYAMANIA」が同年9月に起ち上げられ、各プロレス団体協力のもと試合会場にて募金箱の設置、応援グッズ販売、支援イベントなどがおこなわれております。活動状況は髙山選手の公式ブログにて随時更新されています。皆様からご協力いただきました支援金は、髙山選手の治療費等に充てられます


〔銀行振込〕
★三菱UFJ銀行代々木上原支店
店番号:137
口座番号:普通預金 0240842
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア
★みずほ銀行渋谷中央支店
店番号:162
口座番号:普通預金 1842545
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア
★三井住友銀行渋谷支店
店番号:654
口座番号:普通預金 9487127
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア 代表・髙山奈津子
※通帳は髙山選手の奥様がお持ちになられています
〔クレジットカード〕
https://secure.koetodoke.jp/form.php?to=13
〔TAKAYAMANIAお問い合わせ〕
[email protected]

【大谷晋二郎選手の支援を心よりお願い申し上げます】
プロレスラーの大谷晋二郎選手が2022年4月10日のZERO1両国大会試合中に負傷し、頸髄損傷という診断を受け現在、治療とリハビリに取り組んでいます。そんな大谷選手を支援する「何度でも立ち上がれ!!大谷晋二郎応援募金」が起ち上げられました。皆様からご協力いただきました支援金は、兄・大谷裕一郎、妹・大谷葉月、妻・大谷江梨子の各氏が管理し、大谷選手の復活に向けた費用へ充てられます。また、大谷選手へ応援の声を届けるために #頑張れ大谷晋二郎 #何度でも立ち上がれ大谷晋二郎 のハッシュタグでポストしてください


〔銀行振込〕
★ゆうちょ銀行五五八(ゴゴハチ)支店
店番号:558
口座番号:普通預金 0227704
口座名義:オオタニハヅキ
★三菱UFJ銀行広島支店
店番号:511
口座番号:普通預金 0717636
口座名義:オオタニユウイチロウ
〔クレジットカード申し込み先〕
https://otanishinjiro.com/
〔お問い合わせ〕
https://otanishinjiro.com/inquiry

【高梨将弘選手の支援を心よりお願い申し上げます】
プロレスラーの高梨将弘選手が2025年3月20日のDDT後楽園大会試合中に首を負傷し、損傷した頚髄の回復を目的とした再生医療による手術を終えてリハビリに専念しています。これにともない、高梨選手個人グッズ販売用オンラインストアが開設されました。商品は月替わりとなっており、毎月第1金曜日から第2金曜日までの期間で受注受付をおこないます。こちらのサイトはDDTとチョコプロレスリングの共同プロジェクトとなり、運営はDDTがおこないます。商品を購入することが高梨選手の支援につながりますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます 高梨将弘オンラインストア


また、チョコプロでは高梨選手へのお見舞いを受け付けています。システム利用料を除き、すべて高梨選手に渡されます
GoFundMe
高梨選手のためのキャンペーン
マサバー
市ヶ谷チョコレート広場の壁に横断幕のように掲示します。お名前の掲示も可能です。月額1万1000円
マサブーケ
一口2750円からお受けします。任意にてチョコプロ市ヶ谷大会でお名前をご紹介いたします
マサチョコチップ
一口550円からお受けします
Pro Wrestling Tees
クリス・ブルックス&シンガポールのドクター・ゴアデザインと、チョコプロ・谷綿ヒヨリデザインのTシャツを販売

【イベント出演情報】
W★ING ENTERTAINMENT presents「齋藤彰俊プレシャストークライブ」
★8月23日(土)四ツ谷・シアターウイング(14:30開場/15:00開始)
〔出演〕齋藤彰俊
〔進行〕鈴木健.txt
〔入場料金〕プレシャスシート10000円(サイン入り色紙+ツーショット撮影+特製Tシャツつき)、リーパーシート7000円(サイン入り色紙+ステッカーつき)
※当日は各500円増し
〔発売場所〕W★ING TREASURE SHOP


闘道館presents「鈴木健.txt対決シリーズSeason6 EXTRA~10・23格闘探偵団チケット即売イベント:阿部史典&野村卓矢アストロトーク2025」
★9月27日(土)巣鴨・闘道館(16:30開場/17:00開始)
〔出演〕阿部史典、野村卓矢(格闘探偵団)
〔進行〕鈴木健.txt
〔入場料金〕前売り3500円、当日4000円(スリーショット撮影権つき)
〔プレミアムツーショット撮影権〕1人1000円
※当日開場時に2階イベントスペース入り口にてお申し込み&お支払いください
〔内容〕
・開演前:鈴木健.txt余興演奏
第1部:やりすぎぐらいな写真で振り返る格闘探偵団Ⅱ&Ⅲ
・休憩時間後、参加者全員とのスリーショット&プレミアムツーショット撮影会
・第2部:格闘探偵団Ⅳ新宿FACE大会全カード見どころ&勝敗予想
・質問コーナー(筆記制)
・トーク終了後:格闘探偵団Ⅳチケット即売会(チケット購入者に非売品缶バッヂを進呈)
〔チケット購入法〕3つの方法からお選びください
◎前売り券ウェブクレジット決済:https://toudoukan.com/products/20250927_versus_ex
※チケット購入順に整理番号(開場時の入場順)が発行されます。購入後のメールにQRコードと整理番号が記載されます
◎メール&電話&店頭予約:闘道館(TEL03-5944-5588/[email protected])もしくは鈴木健.txtメールアドレス [email protected] まで①イベント名②氏名③当日連絡がとれる電話番号④申し込み人数⑤プレミアム撮影会希望〇or×(希望する場合は希望出演者名を明記)⑥イベントを知った経緯⑦今後、対決シリーズに出演してほしい選手・関係者をお伝えください
◎当日券:イベント当日、闘道館にて購入。当日料金が加算されます
※前売り券ウェブクレジット決済→メール&電話&店頭予約→当日券の順で入場
〔イベント詳細〕https://toudoukan.com/blogs/event/20250927_versus_ex


闘道館presents「鈴木健.txt対決シリーズSeason6 Vol.67~高瀬みゆき仙女入団記念トークライブ」
★10月4日(土)巣鴨・闘道館(16:30開場/17:00開始)
〔出演〕高瀬みゆき(センダイガールズプロレスリング)
〔進行〕鈴木健.txt
〔入場料金〕前売り4000円、当日4500円
〔プレミアムツーショット撮影権〕1000円
※当日開場時に2階イベントスペース入り口にてお申し込み&お支払いください
〔内容〕
・開演前:鈴木健.txt余興演奏
・第1部:キャリア8年目の転機…仙女に入団して感じたこと
・休憩時間後、プレミアム撮影会
・第2部:女優志望からプロレスラーへ――みゆ姐が明かすその知られざる足跡(質問コーナー含む)
〔チケット購入法〕
◎前売り券ウェブクレジット決済:https://toudoukan.com/products/20251004_versus67
◎メール&電話&店頭予約:9・27と同
◎当日券:9・27と同
※前売り券ウェブクレジット決済→メール&電話&店頭予約→当日券の順で入場
〔イベント詳細〕https://toudoukan.com/blogs/event/20251004_versus67


【テレビ番組出演情報】
■サムライTV「プロレスリングFREEDOMS8・17横浜武道館大会中継」:8月22日(金)23:00~25:00/リピート放送:8月24日(日)13:00~15:00、8月26日(火)22:00~24:00、8月30日(土)18:30~20:30
※実況:塩野潤二、コメンテーター:鈴木健.txt

【執筆・編集情報】
〔サイト名〕DDTプロレスリング公式サイト
〔8月9日更新〕【鈴木みのる戦を前にマッスル坂井へ15年ぶりにインタビュー】「引退15周年記念試合」を自分で思いつけなかったのが悔しい


〔サイト名〕FIGHTING TV サムライ公式サイト
〔8月1日更新〕鈴木健.txtの場外乱闘番外編
※サムライTV版第103回は全日本プロレス・青柳優馬&青柳亮生両選手インタビュー。「全日本への還元から地元への還元…物事を流動させたいんですよね」と題し、8・10地元・松本凱旋興行への思いと知られざる青柳家の真実について語っています


〔誌名〕月刊スカパー!2025年8月号
〔発行〕ぴあ株式会社
〔価格〕760円
〔発売開始日〕7月24日(木)
〔内容〕連載「鈴木健.txtの場外乱闘」第133回のゲストは全日本プロレス・青柳優馬&青柳亮生両選手。「観光アンバサダー兄弟によるプロレスでの松本市活性化」と題し、8・10地元・松本凱旋興行について語っています


【著書】
『プロレス きょうは何の日?』(2018年/河出書房新社)
『白と黒とハッピー~純烈物語』(2019年/扶桑社)
『純烈物語20-21』(2021年/扶桑社)
【小説】
ワニブックス「ニュースクランチ」連載小説『アンドレ・ザ・小学生』全26話

BGM:The Doors『Light My Fire』

 

9月3日(水)、後楽園ホールにて開催される「TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅳ」に関する記者会見がさる7月3日、鈴木みのる選手&石原真マネジャー出席のもとおこなわれました。その中で髙山善廣選手の近況が報告されたのですが、それを聞いて思ったのは現在の帝王にとってのプロレスが、日々の中でちゃんと“楽しみ”になっているなということでした。

 

 

この8年4ヵ月間、リングに上がれぬ無念さや日々と向き合う中でプロレスを視界に入れたくなくなった時期もありましたが、今年に入り公式YouTube chを開設し、積極的に更新するなどより発信へのモチベーションが高まっています。会見冒頭、石原マネジャーから驚くべき進展が聞かれました。

 

「ケガしてからも、髙山のアメブロさんの方で近況などは報告させていただいているんですけど、最近の髙山が写っていたり、何か映画を見にいったよとか今、髙山が自分で打っています。頭にポインターみたいなものをつけて、首を動かしながら、すごいゆっくり、けっこう長文なんですけど。今日も僕に『ブログ上げて』っていう長文が朝から来たんですけど看護師さん、介護の方に言わせると相当な時間はかかるみたいなんですけど、自分でYouTubeを始めたりその環境だったりする中で、今まで僕だったり奥様だったりが病室で本人が喋ったことを文字で起こして『これでいい?』っていう感じで上げていたんですけど、自分でそれも時間かかってもやるという」

 

時間がかかり、そのつど大変ながらも自分で書こうとする意志。そしてそれが可能なまでに回復している事実。やはり昨年の「TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅲ」で7年4ヵ月ぶりにリングへ上がり、鈴木みのると対戦したことは髙山選手にとって自身を突き動かすとてつもないパワーになったのだと思われます。

 

それにともない、持ち前の“プロレス頭”も冴え渡ってきたのでしょう。発表されたメインイベントの試合形式が、また帝王らしい見る側の目線と遊び心を感じさせるものでした。一般論でいけば鈴木みのる&柴田勝頼vs丸藤正道&KENTAとなるところでしょうが、それ以外の組み合わせも見てみたい。そうしたファン心理をそのまま“企画”にし、提供するあたりは名プロデューサーです。それこぞタッグマッチとは限らず、鈴木vs丸藤&KENTA&柴田のハンディ戦にすることも髙山善廣ならば大いに考えられます。今大会のサブタイトルは「STRIKE BACK」…帝王はどんな逆襲をするつもりなのか。

 

 

「皆様こんにちは。今年も会場にいきます! 今年はリング上で誰かさんに、いじめられないように気をつけます!」

 

席上で読み上げられた髙山選手のコメントからも、前向きなメンタルにあるのがうかがえました。何より、現時点で「メインは俺、解説でしょ」とABEMA生中継の放送席にやってきてライブで語る気満々なのが嬉しかったです。日本テレビのプロレスリング・ノア中継などで人気だった帝王節が復活するとあればファンも喜びますし、前回までEMPIRE中継の実況をやらせていただいている身としては、隣に髙山選手が座って一緒に喋ることができたらニコニコプロレスチャンネル「ニコプロ一週間」で共演していた時以来となり、私にとっての悲願でもありました。

 

現時点で今年も自分が実況をやるのかは未定ですが、石原さんから「健さんと、と言っていました」と聞かされましたので、8年4ヵ月ぶりの“ニコイチ・ワンナイトスタンド”をぜひ実現させたいです。まずは当日、帝王が問題なく会場へ来られる体調になることを全力で祈ります。

 

▲4度目の開催ということで、このポーズ

 

『髙山善廣評伝 ノーフィアー』も発刊から4ヵ月になろうとしています。この間、多くの方々にご購入、発信していただきました。心より御礼を申し上げます。また、各メディア様のご厚意により著者インタビューも掲載していただいております。いずれも帝王に対し強い思い入れを持ち、支援活動も続けていただいている聞き手の方々に取材していただきましたので、濃密なものとなっています。これらを読んで感じるものがございましたら、ぜひご購入ください。本書の売り上げの一部はTAKAYAMANIAに寄付されますので、ご購入いただくことが髙山選手への支援となります。


【ダ・ヴィンチWeb】聞き手:尾崎ムギ子
“プロレス界の帝王”がリングを降りた日から8年――試合で重傷、リハビリの日々を過ごす髙山善廣を<物語>に刻む『NO FEAR』誕生秘話
【ウェブマガジンVITUP!】聞き手:佐久間一彦
あの事故から8年…“帝王”たる所以を知る一冊「髙山善廣評伝 NO FEAR」著者に聞く
「髙山善廣評伝 NO FEAR」著者が語る“プロレス界の帝王”の人を惹きつける絶大なパワー
【カクトウログ】
ノシ歩いたはずなのに信用を得た男 髙山善廣評伝著者インタビュー前編
曲別DL時代にアルバムを聞く意味 髙山善廣評伝著者インタビュー後編

 

今年もあの特別な空間が現出します。本日6日よりチケット販売開始となりましたので髙山善廣とともにプロレスを楽しみ、他に比類なき場を共有してください。

 

 

髙山善廣支援プロレスイベント第4弾「TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅳ-STRIKE BACK-」

★9月3日(水)東京・後楽園ホール(17:30開場/18:30開始)

〔メインイベント〕出場選手:鈴木みのる、柴田勝頼、丸藤正道、KENTA(組み合わせは当日、髙山の独断で決定)

〔入場料金〕スペシャルリングサイド22000円、特別リングサイド12000円、リングサイド8000円、指定席6000円、車椅子シート7500円

※消費税込み。全席指定。当日は車椅子シート以外すべて1000円増し

〔発売場所〕

ローソンチケット https://l-tike.com/search/?lcd=39620 
パイルドライバー原宿(TEL03-6712-5171)
後楽園ホール(TEL03-5800-9999)
※パイルドライバーと後楽園ホールは座席が選べます
〔支援グッズ購入サイト〕https://takayamania.buyshop.jp/
・リングで参加選手と記念撮影できる権
・コーナーマット広告1対
・メインイベント ネーミングライツ&花束贈呈できる権
・セミファイナル ネーミングライツ&花束贈呈できる権
・参加選手サイン入りパンフレット
・大会パンフレットに名前を載せる権

〔主催〕株式会社髙山堂/TAKAYAMANIA実行委員会
〔運営〕株式会社マリブ

〔中継〕インターネット放送ABEMAにて無料生放送予定。中継ゲスト解説:山崎一夫、小橋建太、髙木三四郎、里村明衣子


 

 

BGV:フラワーカンパニーズ 『感情七号線』

 

古巣である週刊プロレスモバイルの連載コラム『週モバ野郎NOW』が2017年8月28日更新分をもって最終回を迎えました。遅れ馳せながら、2011年4月より355回分もの長い間、ご愛顧いただきました皆様へ改めて御礼を申し上げます。

 

終了が伝えられた時点で、ラストは髙山善廣さんのことを書こうと決めていました。5月4日の事故から4ヵ月が経ちなかなか続報が伝わない中で、それでも思いを持ち続けようという呼びかけです。あの時点では、誰もが力になりたいと思っていながら待つしかない状況でした。

 

最終回がアップされた1週間後に記者会見が開かれ、髙山さんの容態報告とTAKAYAMANIA設立が発表され、ようやく私たちは動けるようになりました。各団体・関係者の間でも募金活動が始まり、またたく間にその輪は広がっていきます。

 

それは事故から8年2ヵ月が経過した今も、変わることなく続いています。今回の支援に関しては、本当に長期的な活動として継続する必要があります。呼びかける側も、そして支援をする側も一過性ではなく、髙山さんに対する思いを持ち続けるのが何より大切なのだと考えています。

 

これはコラムの最終回で書いたことでもあり、そして今後も変わらぬ姿勢として自分の中で位置づけられています。連載が終了し、現在もアーカイヴとして閲覧はできますが、もっとファンの皆様の目が届きやすいところで感じてもらうことはできまいかと週刊プロレス編集部に相談したところ、特例としてブログへの全文転載を認めていただきました。

 

ご理解と、そして髙山さん支援へのご協力をいただいた湯沢直哉編集長、相談に乗っていただいた奈良知之記者へ心より感謝申し上げます。髙山さんが我々のもとへ戻ってくる日まで、皆様へご協力をお願いする次第です。

 

何が正しくて何が正しくないのかの正解は一つではありません。人によって、価値観によって、状況や環境、立場によっていくらでも変わってきます。その上で、心へ芽生えた自分を突き動かす"動機"に対し、正直になってください。それが信念を育みます。そして、良識のもと信念に基づいた言動であればあなたにとっての正解です。

 

皆様の正直な思いや気持ちを、支援募金という形で我々はお預かりしているにすぎません。大切なのは一人ひとりの思いを髙山さんへ届けることだと思っています。それを忘れることなく、今後もご協力をお願いするべく呼びかけていきます。

 

 

☆        ☆        ☆

 

2013年1月に「ニコニコプロレスチャンネル」が開設されて4年間、髙山善廣さんはもっとも顔を合わせ、時間をともにしてきたプロレスラーでした。週一番組「ニコプロ一週間」の司会進行とレギュラーコメンテーターの関係で、そこに本誌前編集長の佐藤正行さんを加えた3人で毎週水曜に1週間ごとの主な大会やニュースを紹介し、それについて掘り下げていくというものでした。

 

髙山さんと私は昭和41年生まれの同い年、佐藤さんは1つ上なのでプロレスもそれ以外のジャンルに関しても蓄積が共通しており、当初は出来事をなぞっていくだけだったのが回を重ねるごとに会話が膨らむようになって、やがてグルーヴ感を覚えるほどの絶妙な呼吸ができあがっていきました。天然の佐藤さんに私が突っ込みを入れ、帝王が「ガハハハッ!」と豪快に笑いながらさらに突っ込む。自分の活動範囲だけでなく、あらゆる団体の話題について論客らしいコメントをし、そして楽しめるネタに関しては小学5年生へ還ったかのごとくウヒャウヒャする。

 

テレビの方はどちらかというとおカタいコメンテーターのポジションでしたが、こちらではプロレスならではの幅広さを心から楽しんでいるようで、水曜に試合があっても極力休むことなく大きな体でスタジオへ飛び込んできたものでした。「編集長っていうシンドい立場にいるとさ、この番組で好きなことを言えるのが心のオアシスみたいなものなんだよ」当時、佐藤さんはそう言っていました。おそらく、髙山さんも同じような気持ちで出演されていたのだと思います。

 

だから視聴者の皆さんはもちろん、共演するお二人にも楽しんでもらえるよう私は番組の内容をナビゲートしているつもりでした。髙山さんの誕生日が来ると、いいトシした二人のプロレスマスコミが生歌と生演奏で「ハッピーバースデー・ディア帝王」と祝福し、それを生番組でファンに見てもらい一緒にお祝いしていました。

 

▲2013年9月18日、髙山さんの誕生日前夜の生番組中にロールケーキとシャンパンで帝王を祝う

 

また髙山さんが地上波のドラマへレギュラーでキャストされた時には毎週触れて、それさえも話のネタにしともに笑い合いました。プロレスによって鍛えられているので、どんなジャンルでも膨らまして楽しめるのが我々三人の強みだったのです。

5月4日のアクシデントがあった以後、ニコプロ一週間から帝王の姿が消えました。私の左隣へ当たり前のようにあった大きな大きな体の存在感は、あれから4ヵ月が経とうとしている今もかすかなぬくもりのように残っています。

 

休みに入った以後も、ニコプロはオープニングVから髙山さんの箇所を抜いていません。出演時には毎週豊富なコレクションの中から着てきたTシャツを紹介していたのですが、それも私が引き継いでいます。髙山さんほど多くは持っていないので、ネタが尽きた頃には戻ってきてほしいという願かけでもあるのです。

 

でも…今の我々には、それぐらいのことしかできません。本当にたくさんの選手、関係者がなんとか力になりたいと思っています。でも現時点では、まだその段階ではありません。力になれる日が来るのを待ち続けるしかないのです。

 

あれ以来、一日で髙山さんのことを一度も思い浮かべなかった日はありません。私のような人間でさえそうなのですから、ご家族の辛さを察すると心が痛みたまらなります。そして何より、今なお孤独な闘いを続けている帝王の気持ちを想うと、何もできない無力さが情けなくて情けなくて。

「髙山は帝王です! 僕だってここまで回復してリングに戻ることができたんです。髙山、絶対大丈夫だからな! 負けるなよ!」

 

8月14日におこなわれた「カッキーライド」のエンディングで、垣原賢人さんは何度も帝王の名と「大丈夫」の言葉を口にしました。それは挨拶という形式的なものではなく、とめどなく体のそこからあふれ出てきて抑えきれぬ思いのたけでした。悪性リンパ腫と今も闘いながら、奇跡的な回復を遂げ夢にまで見たリングへ還ってきたのに、自分のことではなく盟友の力になりたいと泣きながら叫んでいる。

 

 

私はプロレスを通じて「人間は他者のために動いた時、とてつもないパワーを発揮する」ことを教わりました。これまで自分のために闘ってきた垣原さんは、その強さを髙山さんへの思いに乗せて使おうとしています。思いは無形のものであるからこそ、時空を超えて伝わる…そしてそれこそが今、私たちにできることなのだと信じています。だから皆さんも――。(2017年8月28日・記)

 

 

【関連エントリー】

365日続いた闘いと思い。そしてこれからも――

 

【髙山善廣選手の応援よろしくお願いします】

プロレスラーの髙山善廣選手が2017年のDDT5・4豊中大会試合中に負傷し、頸髄完全損傷という診断が下され現在、肩から下が動かない状況の中、厳しいリハビリ、ケガと闘っております。そんな髙山選手を応援する会「TAKAYAMANIA」が起ち上げられ、各プロレス団体協力のもと試合会場にて募金箱の設置、応援グッズ販売、支援イベントなどがおこなわれています。活動状況は髙山選手の公式ブログ https://ameblo.jp/takayama-do/ にて随時更新されていきます。当ブログを閲覧された皆様のご協力を、心よりよろしくお願い申し上げます。皆様からご協力いただきましたご厚意は、髙山選手の治療費等に寄付されます。ご賛同いただける方は、下記口座及びクレジットカードに募金をお振込いただければ幸いです。

 


 

〔銀行振込〕
★三菱UFJ銀行代々木上原支店
店番号137
口座番号:普通預金 0240842
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア
★みずほ銀行渋谷中央支店
店番162
口座番号:普通預金 1842545
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア
★三井住友銀行渋谷支店
店番654
口座番号:普通預金 9487127
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア 代表・髙山奈津子

※通帳は髙山選手の奥様がお持ちになられています
〔クレジットカード〕
日本語:https://secure.koetodoke.jp/form.php?to=13
ENGLISH:https://www2.donation.fm/takayamania-en/
〔TAKAYAMANIAお問い合わせ〕 
[email protected]

BGM:Drowning Pool『Step up』

 

4・27両国国技館。田中将斗をパーフェクトなファイアーバードスプラッシュでしとめたハヤブサがセンター花道を戻る途中、マンモス佐々木はたった今見終えた試合に対し「興奮したぞ!」と賛辞を送った上で、5・7富士通スタジアム川崎(旧・川崎球場)で対戦するハヤブサのパートナー・Xが誰なのか明かすよう要求。そこに江崎英治の盟友・新崎人生が登場したことで、試合によって心を揺さぶられた者たちの思いをさらに駆り立てる形となった。

 

▲ハヤブサと対戦する田中将斗のセコンドとして、ともに入場してきたマンモス佐々木。試合後は、花道を戻るハヤブサを呼び止めた

 

もちろんXが誰なのかも重要だったが、それを見てマンモス個人としてはこう言いたかったはずだと思った。「ハヤブサ、ようやくあの時に止まった時計の針が動き出すな」と――。

 

2001年10月22日、ハヤブサ最後の相手がマンモス佐々木だったことは知られている。あの試合で首を負傷した江崎英治は、長く厳しい闘いへ挑むことになった。

 

江崎が存命の頃、マンモスから「江崎さんが復帰できたら、その相手を務めるのは俺だと思っています。あの試合で時が止まっているんですから、それが再び動くのであればあの続きをやりたい」と聞いたのは、一度や二度ではなかった。残念ながら、それはかなわぬままに終わったが、こうしてハヤブサは蘇った。

 

新生FMWへ入門してきたマンモスにとって、ハヤブサは角界時代からのあこがれの存在だった。実質的な初一騎打ちはデビュー2年9ヵ月目の2000年9月17日、ディファ有明。それまでは本名の佐々木嘉則でリングに上がっていたが「マンモス佐々木」改名記念として、団体のエースとのシングルマッチが組まれたのだ。

 

「実質的」と書いたのは、それより前の同年7月23日、同じディファ有明で江崎がリングネームをH(エイチ)からハヤブサに戻すことになり、それに合わせて10選手とシングルマッチをおこなうというルールの5人目に佐々木が登場したため。すでに3人と闘っている(ミスター雁之助が会場に来ておらず、不戦敗に)ハヤブサを怒濤の攻撃で追い込み、3分38秒で丸め込まれたものの、若手とは思えぬド迫力の闘いぶりが絶賛された。

 

それを経て、今度は対等な形でシングルマッチが組まれた。その時、マンモスは「FMWに入門して、この日が来るのをずっと狙っていました」と言っている。この一戦は24分43秒にも及ぶ大激闘で、ファイアーバードスプラッシュでもスリーカウントを奪えなかったハヤブサがHサンダーでなんとかその猛攻を断ち切ったが、バックステージでは「佐々木、強くなりすぎだよ! いつの間に、あんなに強くなったのか…攻めの強さは想像していたけど、受けの強さには本当にビックリした」と、その成長ぶりに舌を巻いた。

 

この一戦を見ていたある者は「まるでグラジとの試合みたいだな」と唸った。グラジとは、新生FMWにおけるハヤブサ最大のライバル、ザ・グラジエーターのことであり、若いマンモスにとっては最大級の評価と言えた。今でもマンモスは、グラジの得意技だったアッサムボムを使っている。

 

この一戦によって、マンモスは完全にFMWの主力入りを果たす。翌年2001年7月30日、博多スターレーンではハヤブサが保持するWEWヘビー級王座に挑戦。これも23分4秒の“特濃FMW”と表現すべき一戦となった。この時点でマンモスは若手がエースにチャレンジするというシチュエーションから脱却しており、ハヤブサのライバルたり得る存在と目されるようになっていた。そうした流れを経て組まれたのが10月22日、4度目の一騎打ちだったのだ。

 

当時のマンモスは、冬木弘道率いる反体制派に属していた。それも、あこがれであるがゆえにハヤブサと組むのではなく闘う方を選択したからだった。これほどの闘いを続けてきたのだから、この一戦でマンモスが初勝利をあげると予想したファンも多かったと思われる。

 

だが、結果はそうならなかった。いや、勝者も敗者も生まれなかった。ハヤブサがブファドーラ(ライオンサルト)にいったさいバランスを崩し首から突っ込む形となり、仰向けの体勢でいたマンモスは起き上がるもダウンしたまま動かぬハヤブサの姿にただただぼう然と立ち尽くした。まもなく、レフェリーがゴングを要請。

 

一度はリングを降りたマンモスだったがハヤブサへの応急処置が続く中、戻ってきて再戦をアピール。「その時には最高の試合を見せます!」と宣言したものの、気持ちとしては今まで動いていた人間がピクリともしなくなった時に感じるショックの大きさになす術がなかったのだという。

 

この試合は、マンモスにとってプロ入り初の後楽園におけるシングルマッチのメインイベントだった。それがこのような形になるとは…深夜、搬送された病院にいっても面会できぬまま自宅に戻ったマンモスは、夢の中で江崎と会った。

 

「江崎さんが元気で、一緒に飲みにいったりしていた時の夢とか、江崎さんがしているのを見て『それカッコいいですね!』と言っていたシルバーの指輪を、江崎さんが夢の中で『あげるよ』と言って自分のところへ来る。そんな夢ばかり見て、このクソ暑いのに汗びっしょりで起きちゃうんです」

 

事故後、数週間で9kgも体重が落ちた。マンモスは、気の小さい人間ではない。リング上そのまんまのふてぶてしい男だ。それほど、あの事故は彼の中に深いものを残した。

 

ハヤブサ本人の回復を待ったため、見舞いにいけるまでかなりの時間を要した。会えぬ日々の中で、マンモスはこのようなことを言っていた。

 

「ハヤブサ戦で置いてきちゃったものがあるかもしれない。自分の中の何かを。それを取り戻すためにも、もう一度あの人とやらなきゃいけない立場なんで。自分の何かをあげれて、それであの人が治るのならあげたい気持ちです。本当に自分も恩があるんで。帰ってくるまでは自分がFMWを引っ張るつもりでいるし、江崎さんに対しては『あんた、ハヤブサだろ! 不死鳥なんだろ? 絶対帰ってこい!』っていう心境ですよね」

 

あれから23年以上が経ち、マンモスの前に立つハヤブサは別の人間だ。こうして当時の思いを書き連ねても、まったく同じメンタルとはなるまい。だから川崎で止まっていた時計の針が動き出すと、本人が受け取るかどうかも現時点では不確定だ。それでも、本来であれば新体制となったプロレスリングZERO1と、プロレスリングFREEDOMSの対抗戦が始まったばかりという中で田中のパートナーとして出場するのは、ハヤブサに対する変わらぬ思いが今も息づいているからだと思えるのだ。

 

不死鳥伝説の新章は、4月27日より動き出した。ただ、マンモスにはマンモスの止まったままの時計がある。それが再び動き出す日が来ることを、同じように23年以上待ち続けた一人として、5・7川崎伝説を見届けるつもりだ。

 

▲ファイアーバードスプラッシュが目の前で蘇った瞬間を至近距離から見ていたマンモス(写真左下)はどんな思いだったか

BGM:J-REXXX『プロレスが大好きだ』

 

1年前のブログを見直すと、この一年はコロナ以降でもっとも“ともに動いている”という実感が得られた気がします。動きたくてもできなかったあの頃をなんとか脱し、昨年9月3日に「TAKAYAMANIA EMPIRE」が復活。それと歩幅を合わせるように、オフィシャルブログを通じ髙山善廣選手も驚異的に回復する姿を我々に報告してくれています。そのニュースがYahoo!に上がるとみなが喜び、拍手を贈る。そうした中で本日、あの日から丸8年を迎えました。

 

 

3月15日に支援本『髙山善廣評伝 ノーフィアー』を発刊した以後、多くの皆様に手に取っていただき、またSNS等を通じご紹介いただいております。この場を借りて、心より御礼を申し上げます。発刊イベントでは鈴木みのる選手、小橋建太さん、男色ディーノ先生、大森隆男選手にご協力いただき、いずれも盛況となりました(里村明衣子選手にも駆けつけていただきました)。本書の中で、マネジャーの石原真さんが「俺の好きな人たちとしんちゃんが仲よくなれて嬉しいな」と帝王から言われたと明かしていますが、私自身もそれまでの取材する側と取材対象者とは違った距離感を覚えました。それは髙山善廣という存在によって紡がれたものです。

 

 

 

 

 

与えられたものを返すためにやっているはずの支援活動なのに、続けるほど今なお帝王からかけがえのないものを与えられている。著書の出版など、その最たるものです。だからこそ、終わらせるわけにはいかないんだと思います。

 

▲昨年8月、TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅲ掲載用インタビュー取材のさい、石原マネジャーに「写真撮りましょうよ」とお気遣いいただき、あの日以来初めて帝王と撮らせていただく。髙山選手の隣にいることは、自分にとって本当に特別な思いがあります

 

4月18日より髙山善廣公式YouTube ch「TAKAYAMANIA」が開設されました。これからはブログだけでなく動画として最新の情報やゆかりある人々の話がアップされていくと思われ、ファンの皆様との精神的距離も近づくと思われます。

 

 

 

4月27日に復活したハヤブサ選手や、昨日のプロレスリング・ノア両国国技館でGHCヘビー級王座を防衛したOZAWA選手を眺めながら「帝王が見たらどんなことを言うだろう」と思っていました。「ニコプロ一週間」ではそれを聞くのが日常でしたから、印象に残る選手を目にすると今でも反射的にそう思ってしまうのです。
 
いつかプロレスを見ながら、帝王節が聞ける日が再び来ること…それはけっして絵空事でないと思えるまでに、髙山善廣は前進してきました。「毎日が単純なんで、何年経ったのかがわからない」(本人・談)中で、2921日分それを続けることがどんなものなのかは計り知れません。それでもプロレス界の帝王は、明日になれば2922歩目を刻み「TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅲ」の時のように闘う姿を見せてくれるのでしょう。9年目に入る中で、皆様の変わらぬ支援をお願いするとともに、一緒に歩んでいただきたく思います。
 

【髙山善廣選手の支援を心よりお願い申し上げます】
プロレスラーの髙山善廣選手が2017年5月4日のDDT豊中大会試合中に負傷し、頸髄完全損傷という診断を受け現在も厳しいリハビリ、ケガと闘っております。そんな髙山選手を応援する「TAKAYAMANIA」が同年9月に起ち上げられ、各プロレス団体協力のもと試合会場にて募金箱の設置、応援グッズ販売、支援イベントなどがおこなわれております。活動状況は髙山選手の公式ブログにて随時更新されています。皆様からご協力いただきました支援金は、髙山選手の治療費等に充てられます

 


 

〔銀行振込〕
★三菱UFJ銀行代々木上原支店
店番号:137
口座番号:普通預金 0240842
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア
★みずほ銀行渋谷中央支店
店番号:162
口座番号:普通預金 1842545
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア
★三井住友銀行渋谷支店
店番号:654
口座番号:普通預金 9487127
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア 代表・髙山奈津子
※通帳は髙山選手の奥様がお持ちになられています
〔クレジットカード〕
https://secure.koetodoke.jp/form.php?to=13
〔TAKAYAMANIAお問い合わせ〕  
[email protected]

 

〔書名〕髙山善廣評伝 ノーフィアー
〔発行〕ワニブックス
〔価格〕単行本四六版432ページ/2500円+税
〔発売開始日〕3月15日(土)
〔予約〕Amazon
 楽天ブックス

〔電子書籍〕Kindle 楽天Kobo BOOK☆WALKER

まえがき すべてのTAKAYAMANIAの皆様に――自分を突き動かす“動機”に対し、正直になった結果、生まれた一冊

第1章 帝王紀元前
第2章 UWFインターナショナル
第3章 全日本プロレス
第4章 プロレスリング・ノアからPRIDEに進出
第5章 プロレス界の帝王として
第6章 TAKAYAMANIA
あとがき 「言葉にした瞬間、物事が陳腐になる」それでも恐れずに書くことで、語り継がれる

エンドロール それぞれのノーフィアー

〔内容〕“プロレス界の帝王”の偉大なる足跡にレスラー、家族、関係者の証言から迫る【取材協力者】石原真/今田健一朗/大森隆男/金澤克彦/金子健/金原弘光/川田利明/小橋建太/佐久間一彦/佐々木健介/鈴木みのる/髙木三四郎/髙山奈津子/男色ディーノ/296/宮戸優光/和田良覚(五十音順)その他、多数のゆかりある人々の証言を掲載
※本書の売り上げの一部を「TAKAYAMANIA」に寄付します。ご購入いただくことが髙山選手の支援となります

〔著者インタビュー〕
あの事故から8年…“帝王”たる所以を知る一冊「髙山善廣評伝 NO FEAR」著者に聞く【前編】
「髙山善廣評伝 NO FEAR」著者が語る“プロレス界の帝王”の人を惹きつける絶大なパワー【後編】

 

 

BGM:フラワーカンパニーズ『感情七号線』

 

3月15日、自身4冊目の著書となる『髙山善廣評伝 ノーフィアー』がワニブックスより発刊されます(432ページ/税込み2750円)。プロレス本としては初著の『プロレス きょうは何の日?』(2018年/河出書房新社)以来となりますが、そちらは記録をまとめた形式のものですので、読み物としては週刊プロレスに潜り込みこの業界へ携わるようになって36年半で、ようやく到達できたことになります。

 

 

多くのプロレスに関する刊行物が世に出される中、本書は現在も首のケガと闘い続けている髙山善廣選手の支援を主旨としております。まえがきにも書いていますが、その動機がなければ本書は形になっていません。

 

私の思いだけでなく、版元さんや本書のために髙山選手との関係性を証言していただいた17名の皆様、それ以外の“帝王史”に登場する皆様が共通の意思を持ち、私はそれらをテキスト化したにすぎません。我々は2020~2021年に、動きたくても動けないもどかしさを経験しました。

 

昨年9月3日に開催された「TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅲ」も、ようやく自分の意思で動けるようになった者たちの熱量がとてつもないパワーを生み出し、髙山選手をリングの上へといざないました。そして2017年5月4日から8年が経とうとする中、改めて“プロレス界の帝王”が刻んできた偉大なる足跡を、一人でも多くの皆様に伝える必要があると思いました。

 

プロレスラーを夢見ていた少年時代から第1次UWFでの挫折を経てUWFインターナショナルでデビューし、全日本プロレスで王道を学んだあとプロレスリング・ノアで主力となり、同時にPRIDEへ進出。プロレス界と格闘技界をまたにかけてノシ歩く存在となって新日本プロレスの“外敵エース”も担い、脳梗塞を乗り越えての奇跡のカムバック。そしてGURENTAIとして鈴木みのるら仲間たちと暴れ回り、リングを離れたあともプロレスラーの強さを今なお体現し続けている。これらの経歴がそれぞれの時代にかかわった皆様の証言によって、克明に記されています。

 

プロレスは、みんなが同じタイミングで入り口をくぐるものではないし、またどのタイミングで入っても楽しめるジャンルです。だからこそ、前述した髙山選手の活躍ぶりをリアルタイムで体験していない現在のプロレスファンや世間の人々に対し、本書を読むことで髙山善廣を感じていただき、支援したいという自発的な動機につなげていただきたいのです。

 

本書のために証言していただいた17名の皆様以外にも、多くの人物が登場します。その顔触れ自体が、プロレスラー・髙山善廣の実績と言えるでしょう。

 

表紙に関しては、やはりこの入場シーンにこだわりました。これこそが、プロレス界の帝王を象徴しています。PRIDE等で髙山選手を追い続け、TAKAYAMANIAでもお力添えいただいているカメラマン・長尾迪さんによるショットは、あの時に我々が与えられたエネルギーが蘇ってきそうです。

 

装丁は、多くのプロレス本を手掛けている金井久幸さんにお願いしました。また本文中掲載、山内猛カメラマンのカット写真は“証言フォト”と言っていい歴史的シーンばかり。これらのご協力なくして、一冊の本に仕上がっておりません。

 

 

それら、一つひとつのすべてに「髙山選手のために」「帝王だから」の思いがこめられています。発刊前にもかかわらず、証言者としてご登場いただいた金澤克彦さんには、ブログで詳細にわたりご紹介いただきました。それ以外にも、多くの皆様にSNS上で触れていただいており、この場を借りて感謝申し上げます。

 

 

 

 

 

書籍は、発刊がゴールではありません。むしろ、そこから本来やるべきことが待ち受けています。本書は売り上げの一部をTAKAYAMANIAに寄付することを前提としております。つまり、ご購入いただくことが帝王の支援につながります。

 

ご購入いただいた皆様一人ひとりの支援の思いをお預かりし、髙山選手にお届けすること。そのためなら、なんでもやるつもりでいます。3月15日に芳林堂書店高田馬場店さん、3月22日には喜久屋書店仙台店さんにて発刊イベントを開催しますが、全国でご協力いただける書店さん等がございましたら、TAKAYAMANIAの募金箱を持って飛んでいきますので、ご連絡ください。

 

帝王の力になりたくても、住んでいるところまで募金箱が来ないという方もたくさんいると思われます。本書が、そうした皆様と直接言葉を交わし、髙山選手への思いを受け取って届けるための橋渡しになれば嬉しいです。

 

なお、イベントは「書籍つき」となっておりますので、参加すると本書が入手できます。また、非売品のA2ポスターを贈呈させていただきます。この大きなポスターを自宅の壁に飾って、髙山選手へ毎日エールを送り続けてください。

 

 

#髙山善廣評伝ノーファー は、いつの日か開催されるであろう「TAKAYAMANIA EMPIRE Ⅳ」へとつながるムーブメントにしたく思っています。まずは発売初日の3月15日、高田馬場でゲストの鈴木みのる選手とともにお待ちしております。来場者の皆様全員に直接本書をお渡しいたしますので、ぜひお集まりください。そして引き続き、髙山善廣選手への支援を心よりお願い申し上げます。

 

〔書名〕髙山善廣評伝 ノーフィアー
〔発行〕ワニブックス
〔価格〕単行本四六版432ページ/2500円+税
〔発売開始日〕3月15日(土)
〔予約〕Amazon
 楽天ブックス

〔電子書籍〕Kindle 楽天Kobo BOOK☆WALKER

まえがき すべてのTAKAYAMANIAの皆様に――自分を突き動かす“動機”に対し、正直になった結果、生まれた一冊

第1章 帝王紀元前
第2章 UWFインターナショナル
第3章 全日本プロレス
第4章 プロレスリング・ノアからPRIDEに進出
第5章 プロレス界の帝王として
第6章 TAKAYAMANIA
あとがき 「言葉にした瞬間、物事が陳腐になる」それでも恐れずに書くことで、語り継がれる

エンドロール それぞれのノーフィアー

〔内容〕“プロレス界の帝王”の偉大なる足跡にレスラー、家族、関係者の証言から迫る【取材協力者】石原真/今田健一朗/大森隆男/金澤克彦/金子健/金原弘光/川田利明/小橋建太/佐久間一彦/佐々木健介/鈴木みのる/髙木三四郎/髙山奈津子/男色ディーノ/296/宮戸優光/和田良覚(五十音順)その他、多数のゆかりある人々の証言を掲載
※本書の売り上げの一部を「TAKAYAMANIA」に寄付します。ご購入いただくことが髙山選手の支援となります

 

【発売記念イベント情報】
『髙山善廣評伝 ノーフィアー』発売記念トークショー@高田馬場
★3月15日(土)芳林堂書店高田馬場店8Fイベントスペース(12:45開場、13:00開始)
〔出演〕鈴木みのる、鈴木健.txt
〔入場料金〕書籍付き税込み3300円(システム手数料税込み330円含む)
※書籍『髙山善廣評伝ノーフィアー』(税込み2750円)を会場にてお渡しいたします 
〔特典〕イベント限定特製ポスター(A2サイズ/非売品)を贈呈
〔申し込み〕https://shosen.tokyo/?pid=184991270

※3月14日(金)18:00まで受付。当日券は10:00より店頭にて販売
〔募金箱設置のお知らせ〕
当日は会場にTAKAYAMANIA募金箱を設置いたします。募金にご協力いただいた方には「TAKAYAMANIA EMPIRE」リストバンド(全3種のうち1種)を差し上げます。お預かりした募金額はすべてTAKAYAMANIAに寄付いたします

 

 

 

 

『髙山善廣評伝 ノーフィアー』発売記念トークショー@仙台
★3月22日(土)喜久屋書店仙台店イベントスペース(12:40受付、13:00開始)
〔出演〕小橋建太、鈴木健.txt
〔入場料金〕書籍付き税込み3300円(システム手数料税込み330円含む)
※書籍『髙山善廣評伝ノーフィアー』(税込み2750円)を会場にてお渡しいたします
〔特典〕①イベント限定特製ポスター(A2サイズ/非売品)を贈呈②髙山善廣選手等身大パネル&小橋建太さんとのスリーショット撮影会
〔申し込み〕https://www.blg.co.jp/kikuya/shops/sendai/index.html
〔募金箱設置のお知らせ〕
当日は会場にTAKAYAMANIA募金箱を設置いたします。募金にご協力いただいた方には「TAKAYAMANIA EMPIRE」リストバンド(全3種のうち1種)を差し上げます。お預かりした募金額はすべてTAKAYAMANIAに寄付いたします
〔物販のお知らせ〕トークショー終了後、Fortune KKグッズ及び「Fortune Dream10」4・16後楽園ホール大会チケットを販売します。グッズ購入者にはグッズに、チケット購入者にはポートレートに小橋さんがサインを入れてお渡しします

 

 

 

 

このエントリーが公開される2025年3月8日15時頃、西村修選手は新たなる旅路へ向かったと思われます。

 

昨日、お通夜に参列してまいりました。小さい時に慣れ親しみ、政務に打ち込んだ文京区にある護国寺が、別れの場。プロレス界ならず、政界でも広く人脈を築かれた方です。その列は、長蛇に及びました。

 

 

週刊プロレス在籍時、デビューの頃から見てきた西村選手はまさに唯一無二の存在感をまとったプロレスラーでした。ヤングライオン時代の青タイツ姿、雪の札幌におけるセピア色のIWGP戦、ガンを患いインドへ渡った時に同行取材した佐藤正行・元週刊プロレス編集長との関係性。

 

 

髙山善廣選手とのG1クライマックス準決勝は、どうしても見たくて印刷所での出張校正が終わるやいなやタクシーを飛ばし、両国国技館へ向かったところ滑り込みでその一戦に間に合いました。武藤ゼンニッポンで距離が近づき、近年ではVAMOSTAR参戦時に挨拶を交わしていました。

 

昨年夏の電流爆破デスマッチの翌日には、自身の体調が思わしくなかったにもかかわらず天龍源一郎さんとのトークイベントへ出演するドリー・ファンクJrさんのもとへしっかりとついて、来られました。今年の1・4東京ドームの記者席でお会いしたのが最後となってしまいました。

 

すでに多くのゆかりある方々が西村選手の人物像を語っています。私よりも至近距離から見続けてきた皆様による貴重なエピソード。それにプラスして、より西村修というプロレスラーを知っていただけないかと考えました。

 

▲通夜前日の新日本プロレス大田区総合体育館にて、さる2月15日に逝去されたグラン浜田さんとともに追悼の10カウントゴングが捧げられた

 

▲ヤングライオン時代から苦楽をともにしてきた永田裕志、小島聡、天山広吉の心中は察するに余りある

 

2020年3月12日、当時私は雑誌『実話ナックルズウルトラ』で「孤高のバイプレイヤー列伝」という連載を執筆していました。団体のエースやチャンピオンといったスタープレイヤーではなくとも、独自のスタンスがファンに支持され、輝きを放つ選手たちいる――それを一般層にも広く伝えるのが主旨でした。

 

その第8回として西村選手にご登場願うべく、シビックセンターを訪ねました。館内を案内してくださった西村議員は、文京区に住みながらも池袋の方が比較的近かったため、目と鼻の先の後楽園球場より西武線に乗って西武球場へいくライオンズファンだったこと、高校時代は後楽園球場でビールの売り子のアルバイトをやっていたことから話し始めたのを憶えています。少年時代はそれほどの野球ファンだったのが、次第にプロレスへと傾倒していく…そこから取材はスタートしました。

 

▲西村選手の方から「一緒に写真を撮りましょう」と言っていただき、初めて撮影したツーショット。公務室にはアントニオ猪木さんの興行用ポスターが貼られていた

 

生い立ちからその時点における活動までを網羅する内容だけに“入り口”としてはこの時に綴ったものが最適と思えました。そこで今回、版元である大洋図書の担当編集者さんに連絡し、追悼の意をこめて全文を転載することで広くプロレスラーとして、政治家としての西村修を知ってほしいとの思いを承諾いただきました。ご理解いただき、心より感謝いたします。編集担当の菊池亨さんも西村選手取材時に同行し、その哲学に胸を打たれた人物です。以下『実話ナックルズウルトラ』Vol.8(2020年4月15日発売号)からの転載です(ブログタイトルも同)――。

 

 

文京区議会議員であり、プロレスラーとして今もリングへ上がり続ける西村修は、2020年2月22日に現役引退した中西学と同じ「第三世代」にあたる。アントニオ猪木の時代、藤波辰爾&長州力の時代に続く新日本プロレスの次世代を担うということで、90年代初頭にデビューした選手たちがそのように呼ばれた。
 

金本浩二、天山広吉、小島聡、永田裕志、ケンドー・カシン、大谷晋二郎、高岩竜一…91~92年デビュー組の顔ぶれを見ての通り、実に豊作の年だった。
 

そうした中、西村は一人我が道をいく男だった。身長こそあるものの線が細く、格闘技のバックボーンも持ち得ていない。何よりも新日本特有の“アクの強さ”のようなものをまとっていなかった。
 

だが、西村は同世代の誰よりも頑固で、強い己の信念を持っていた――。
 

文京区で育った西村は小学生の頃、野球少年だった。ところが、学校の話題はどちらかというとプロレス。新日本の中継があった金曜の翌日は、特にそれ一色へと塗り潰された。
 

クラスメイトとのお喋りに置いていかれないようにするべく、西村はプロレスを見始めた。誰のファンというわけではなく、新日本そのものが好きで猪木や藤波らが長州率いる維新軍と闘うと、正規軍の方を応援した。
 

「その頃から長州さんが大っ嫌いで、小学校の卒業アルバムに将来の夢として『新日本プロレスに入って長州力を倒す』と書いたほどでした。まあ、その長州さんがのちに私にとって大きな存在となるわけですが…」
 

中学に入るとママさんバレーのキャプテンをやっていた母の影響でバレーボール部へ。中3の時、1つ下の後輩とプロレスごっこをやるうちに熱くなり、ケンカ腰となるや胸倉をつかまれ下駄箱にドン!と押しつけられた。
 

中学生にとって、後輩にそのようなことをやられるのは大いなる屈辱であり、何も返せなかった自分の非力さに夜も寝られなくなるほどのショックを受けてしまう。これを機に西村はダンベルを購入。車もないのになぜか自宅にはガレージがあり、そこをトレーニング場として少しずつ器具も増やしていく。
 

体を鍛えたことによってバレーのアタックも目に見えて強く放てるようになった。「ちゃんとトレーニングしたらこんなにも力がつくものなんだ」と思った西村は、そこで初めてプロレスラーになることを意識する。
 

錦城学園に進学したあとは部活には入らず、御茶ノ水のYMCAレスリングクラスへと通う。そこが老朽化のため建て直すとなったタイミングで、専門誌に「新日本プロレス学校開設」との情報が載った。
 

昭和の名レスラーであり、新日本中継の解説も務めていた山本小鉄が直接指導するという。「あの小鉄さんに教えてもらえるなんて!」と、西村は高校2年で入会。
 

基礎体力運動はもちろん、スクワット、ブリッジ、受け身、スパーリングと実際に練習生として入門した者たちも経験することを学べた。そこで体を鍛え、高3の12月にテストを受けて合格。卒業後の4月に入寮した。
 

猛者揃いの新人の中で、西村は唯一体育会系の文化を経験していなかった。当時の道場は“やめさせるための練習”をする場。一度、自我を破壊されプロレスラーとしてのそれに作り直される。
 

バリバリの体育会系である長州が現場を仕切っており、気迫をムキ出しにするパワフルなプロレスで統率されていた。西村もそれが大事だとわかっていながら、同じスタイルでいったら他の同期たちに勝てるスペックではない現実に苦しんだ。
 

それでも同じレールは用意される。93年8月に海外修行へと出された。行き先はフロリダ州タンパ。現地在住で日本人フリー選手の先駆け的存在のヒロ・マツダが受け皿となり、その指導のもとトレーニングを積むもなかなか試合が組まれない。
 

もっと経験の場がほしいとそればかり思っていたが、翌年の末ぐらいになると「1月4日の東京ドームで凱旋試合をやるので帰国するように」と会社からの連絡が届く。戻れと言われても、自分はプロレスラーとして技術も経験も、何もかもが培われていない。
 

「12月上旬に会社から最終連絡があり、長州さんと社長の坂口(征二)さん、そしてフロントの永島(勝司)さんに変わるがわる2時間説教をされました。最後に長州さんが『勝手にしろ!!』と怒鳴ってガシャン! もう、クビ覚悟の帰国拒否でした」
 

天下の長州力にタテ突くなど、神をも恐れぬ行為。それをキャリア3年半ほどの若手がやった。事実、振り込まれていた給料が止まった。レンタカー代も会社持ちだったから車も借りられず、タンパで生活できなくなった西村は年が明けると24時間かけて自分で運転し、ニューヨークに移る。
 

元・全日本女子プロレスの山崎五紀夫妻が経営していた日本レストランでウェイターのアルバイトをしながら、近辺のインディー団体に出場。その時、WWF(現・WWE)で活躍していた新崎人生、ブル中野と店に集まることが何よりの癒しとなった。
 

そんなある日、国連でスピーチをするために猪木がやってきた。会社の命により迎えにいった西村は人生勉強ができる場はないかと教えを乞う。
 

そこでヨーロッパにいくことを薦められ、まずはオランダ・アムステルダムにあるクリス・ドールマン(前田日明率いるリングスで活躍)の道場で1ヵ月間修行を積み、ロンドンへと流れる。イギリスには、あのプロレスの神様とされるカール・ゴッチがレスリングを学んだ伝統的な「ビリー・ライレージム」がウィガンという町にあった。
 

訪ねてみると「アスパル・レスリングジム」と名称は変わっていたが、伝統を引き継ぐレスリングスクールは実在した。実は藤波も「大技が繰り出される現代プロレスに一石を投じ、原点のプロレスを実践したい」と考えており、コーチを務めていたロイ・ウッドという達人のもとへ会いに来た。その場で西村は「私も参加させてください」と申し出る。ここで初めて自分の進むべき道が定まった。
 

帰国するや、長州が物凄い剣幕で待っていた。事務所でさんざん雷を落とされたが「おまえ、一番大切なものはなんだかわかるか? ファミリーなんだぞ」と諭された。
 

ファミリー…つまり、団体の輪を乱すような勝手な行動はとるなということだった。それにしても西村が他の選手たちと違ったのは、特定の誰かの影響ではなく旅路の中で自身のスタイルや立ち位置、キャラクターを見いだした点。これは個人としての姿勢や人生が、プロレスに直結している事実を指す。
 

“ラリアットプロレス”とも称された90年代の流れに背を向けた時点で、西村の中にエースやチャンピオンといった価値観はなかった。それよりも、自分の信念を貫くことの方が遥かに大切だった。
 

「考えてみると、小さい頃から反対側に立っている子でした。スキーブームだからといってそれを求めた瞬間、私にとっては時代遅れのものなんです。だから山形蔵王のデカいスキー場で一人だけスノーボードに乗っているような子でした。


みんながおニャン子クラブを見ている時も、母が石原裕次郎の大ファンだったこともあって『西部警察』を見ていましたし、キン肉マンだ、ガンダムだと言っている中で一人だけ『タワーリング・インフェルノ』を見てスティーブ・マックイーンにあこがれて…なるべくしてこういう道になったんでしょうね」
 

藤波が興した新日本内別ブランドの「無我」に参加したあとも、西村はこれといった実績をあげられず97年5月に2度目の海外遠征へ出される。そこではヨーロッパで試合が組まれ、ドイツ特有の文化を学んだ。
 

体を冷やすのはよくないから氷は使わず、ビールは添加物を一切入れてはいけない。特別に裕福ではなくとも頑丈なベンツを買う。それは、大事に長く乗るため。洗濯機も最小の水で2時間かけ省電力を心がけ、環境を考えて使う。
 

98年には後腹膜腫瘍を発症。ガンと闘うべく肉や牛乳といったアメリカ型食生活を廃し、医食同源を徹底。その精神から人間としての原点に還る境地へといきつく。
 

「身土不二の言葉にあるように、体にいいものはその人が住んでいる土地の食材を摂るべきなんです。真夏のG1クライマックスに出場してシングルの連戦に臨む時も、みんなはスタミナをつけるといって焼き肉をガンガン食べる中、私は三食おにぎりと味噌汁のみで疲れない、筋肉がしなやか、精神状態もいい究極のコンディション作りができました。
 

精神に関してはインドに飛んで、肉体は滅んでも魂は永遠に死なないというヒンドゥーの教えを理解しました。そこで砂時計がシュッと落ち終わる時のように、恐怖心がなくなったんです。今は死んじゃうから怖いし、寂しく辛い気持ちになる。でも、それがまだ何千年も生きなきゃいけないのかと思うと、最終的にはいい意味での諦めの境地に達した。ガムシャラに食いしばる力が抜けたのが、インドでした」
 

プロレスラーとして何も持ち得なかった者が世界中で人生経験を積み、ガンとも向き合ってそれを克服した。その姿勢は政務に携わる現在も変わっていない。
 

「今のコロナも、みんながマスクに手洗いと言います。でも本当にしなければならないのはキチンとした食事と休息をとって、コンディションを整えて免疫力を上げることが予防法であるはずです」
 

3期目に入った議員活動。都議会や国会に出馬しないのかとよく聞かれるそうだが“上”にいけばいくほど本気で変えたいと思うことを変えるのが難しくなるのを知っている。1億3000万人は変えられずとも、文京区の21万人の区民のためならば変えられる――西村修とは、そんな政治家であり、永遠の学び人である。

 

▲2013年10月27日、全日本プロレス両国国技館大会にて渕正信と組み、ザ・ファンクスと対戦。20分ドローに終わると和田京平レフェリーとともに5人でレスリングの充実感を味わった

鰻屋というより鰻串のお店。神谷町駅2出口を出て細道に入り数秒、麻布台ヒルズの麓にある「うな串 焼鳥 う福」です。

 



このお店の特徴は、焼鳥にも鰻のタレを使っているところ。さらには「勝手ご飯」といって鰻のタレご飯に好きな具をトッピングできるという、男のロマンを具現化したものも。通常なら鰻丼ですが、ここだとくりから丼やうな肝丼のように、オリジナルの丼をカスタマイズできます。すげぇw

 



丼物だけでなく、鰻タレおにぎりなどもあるのですが、こう書くと気をてらっているように聞こえるでしょう。ところが! 何がすごいかって、肝心の鰻串がどれをとってもパリッパリなんですよ。いや、もはやカリッカリだな。

 



これは焼き方が難しいだろうなって、素人目にも思います。焼きすぎたらこげてしまうし、焼きがたりなかったらこうはならない。カリッカリの皮と対照的に身はふっくら。短冊もくりからも一串が作品の域に達していました。バターを削りチーズのようにかけた肝バターもおフレンチのようでした。

 



また、ポテトサラダにもくりからが乗っていて、さらにくんたまと混ぜると軽くポテサラクオリティー超え。触れるのが遅れましたが、鰻タレによるぼんじりとレバーも「こう来たか!」と唸らされましたわ。

 



桜刺し(馬肉)もオススメだし、王道の鰻重としゃれ込みたい方には「はみ出るうな重」もあるでよ。さらに鰻と焼鳥が一つになったドリームタッグ丼「うっとり丼」にいたっては、ホンマにうっとりしてしまうで、しかし。

 



とはいいつつ、今回はほぼほぼ串で満腹に到達したため、うっとりするのは次回のお楽しみににしました。どなたか、私より先にいってうっとりしてください。

15時から開店しているので、遅めのランチにもいいです。

BGM:坂本龍一『資生堂パーキージーン』

 

友人から「タノムサク鳥羽さんがポストしていた気になる焼き肉屋さんにいきませんか?」と誘われまして。鳥羽さんいわく、なんでも「値段がバグっている店」らしいんですよ。

それでネット上を調べてみたら、食べログにこそあるのだが情報がほとんどアップされておらず。断片的にかき集めたところ、どうやらもとは韓国料理屋さんで、部隊チゲやサムギョッサル、チキンをやっていたのが最近リニューアルし、焼き肉も始めたところあり得ない料金設定になった模様です。

西武線新井薬師前駅北口から徒歩15秒ほどのわかりやすいところにあるそのお店は「とうがらし102」といいます。真向かいが有名焼き肉チェーン店の○繁にもかかわらず、焼き肉を始めたのは、すり込みによるものだったのだろうか。

 



店内に入りメニューを見るや、一同驚がくですよ。何しろ品名にわざわざ「安」とうたっているぐらいで、とうがらし安カルビ(これで2人前)が298円! いろいろとリーズナブルな店にいっていますが、この額は見たことないです。黒毛和牛カルビでさえ698円よ!?

 


にもかかわらず、そのリーズナブルなところにありがちな肉がペラペラだったりタレの味でごまかしたりといったものではなく、フツーにいけました。これがタンやホルモン、ハラミになると、さらに食べ応えがあります。

 



ご飯大を頼んだら漫画飯が出てきました。その上でカルビクッパまでいけましたよ。ガンガンに頼み、友人はビールをグビグビ飲みながら一人4000円いきませんでした。ここは焼き肉版サイゼリヤだな。1万円を超えるのは難しいかもしれない。だってもっとも高いもので1298円なんだから。

 



今回は食べたものの画像よりまず、値段表を拡大してみてたじろいでください。某選手は週6で通っているらしい。まだ周知されていないようで我々は難なく座れたのですが、そのうち行列ができるようになるかもしれません。そうならないうちにいくことをオススメします。

 

BGM:MELON『O.D』

 

以前に紹介した駒込「一○そば」の太蕎麦。あの時、次回は必ず名物のジャンボゲソ天にすると誓いつつ、なかなかタイミングが合わずにいました。そんな中、同系の「一由そば」なら日暮里だから、水道橋とそんなに離れていないことに気づきました(秋葉原で乗り換えて22分よ)。

 



もともと一○は一由の駒込店だったのが暖簾分け、独立したものでして、一○が15時には閉店してしまうのに対し、一由は24時間営業ということで、後楽園ホールで夜の大会の取材が終わってからでも間に合うわけです。日暮里駅東口より徒歩3分、22時過ぎに着いたにもかかわらず店の前は行列ができていましたが、それほど待たずに入れるのが立ち食いのいいところ。

 



今回はジャンボゲソ天太蕎麦に生卵、そしてご飯とマイベストなオーダー。蕎麦に関しては食す前からわかっておりましたが、ここは米が実によい炊き具合。つゆの染みたゲソ天をおかずに食べる米は、天丼とは違った食感が醍醐味で、まあ合うわ合うわ。

実際、ゲソ天丼にもできるのですが、やはり太蕎麦は外せない。一○同様、蕎麦を食べているという実感が凄まじい。通常の太さは「すする」作業に対し、まごうことなく「食べる」作業なんですよ。

 



自分が立ったカウンターの目の前にご意見箱があり「お客様が自慢できるお店を全力で創ってまいります」と綴られていたのですが、もうすでに自分のことでもないのに自慢しまくっている気分です。住む場所にはこだわらないスタンスですが、何十年とご無沙汰だった日暮里(実家時代はよく京成線に乗っていた)に住みたくなりました。こんなにうまい蕎麦をいつでも何時でも食べられるこの街が本当に羨ましいです。なお太蕎麦はつゆ付きでお持ち帰りもできるので、在宅蕎麦も可能です。

 

BGM:椎名林檎『歌舞伎町の女王』

 

アンドレザ・ジャイアントパンダを擁す社会人プロレス団体・新根室プロレスに、新たなるメンバーが加わった。9月21日、新根室東京の聖地として知られるBAR & FIGHT地下闘技場にて映画『無理しない ケガしない 明日も仕事! 新根室プロレス物語』コメンタリー上映会を開催。同作品は今年1月2日より全国公開され、現在は各映画祭出品や自主上映会の形でロングランが続いている。

 

 

このイベントにゲストコメンテーターとして出演したのが、透明たこ焼き人間グナシオン。歌舞伎町で人知れずたこ焼きを売って生計を立てるしがないたこ焼き職人だったが、あまりにたこ焼きへ対する思い入れが強すぎるがゆえ、たこ焼きにとり憑かれた結果、手足が8本もある透明人間になってしまった男だ。具の入っていないたこ焼きをオリジナルのたこ焼きと称し、売り続けている。

 

そんなグナシオンが新根室と初めて絡んだのは昨年5月。地下闘技場でたこ焼き職人でもあるオッサン・タイガー本部長が「たこ焼きNight」を開催したところ「誰に断ってこの街でたこ焼きを焼いているんだ!」と乱入してきたクレイマーがグナシオンだった。

 

結果的にプロレスで勝負をつけることになり、あくまでもたこ焼き職人としてやってきたため試合はできないという本部長の代わりに下着三四郎が対戦。敗れた新根室サイドはすぐに闘技場から撤退し根室へ戻る条件だったが、本部長の作ったたこ焼きのクオリティーとその情熱に心を打たれたグナシオンは和解に応じたのだった。

 

 

 

その後、今年1月に同所でおこなわれた映画公開記念イベント内新春企画「アンドレザ・ジャイアントパンダ杯争奪黒白歌合戦」にて、グナシオンは黒組の秘密兵器・Xとして登場。自身がリリックを書いた『歌舞伎町のたこ焼き王』を熱唱した。

 

 

こうした縁があり今回、透明人間としてはたぶん史上初の映画コメンタリーを務めた。普段はあまり人前へ出たがらない彼が出演依頼に応じたのは、以下のような理由だった(イベント開催前に公開されたインタビューより)。

 

透明人間の話が聞けて、その上に記念撮影までできるとありいてもたってもいられなくなった新根室メイニアが集結。そのほとんどがすでに同作品を見ているにもかかわらず、地下闘技場は満員となった。どうかしている。

 

グナシオンの声はたこ焼き道を極めた者にしか聞き取れないため、1週間たこ焼きを食い続けて少しでもその域に近づこうとした私がMCを務め、彼の言葉を反すうする形でトークを進めた。前言通り、グナシオンは先入観に囚われぬ真っ当な見方で新根室プロレス物語を評価。中でも、自分は透明であるがゆえ存在に気づいてもらえず仲間ができないのに対し、新根室はサムソン宮本会長の自分から率先して動く姿勢に惹かれたメンバーたちとの関係性が羨ましいという言葉には真実味があった。

 

さて、アフタートークも終えたところでグナシオンは「新根室プロレスに言いたいこと」を発表。以下より、その一部始終を再現する。

 

鈴木 というわけで、新根室プロレスに対して言いたいこととはなんでしょうか。
グナシ これは今日、この映画を見たから言うわけではなく、前々から思っていたことだ。地下闘技場での縁によって新根室プロレスとの接点ができて、プロレスそのものに興味を持った。私はただのたこ焼き職人であってプロレスラーではない。だが、プロレス自体に楽しさを感じるようになった。そこで…正直、新根室プロレスに入団したいと思っている!
鈴木 そうだったんですね。ただ、私は新根室プロレスの人間ではございませんので、ここでイエスとは言えません。どうしたらいいか…そうだ、ちょっと本部長に聞いてみましょう(電話をつなぎ、スピーカーで聴かせる)……本部長、ご無沙汰しております。実は今、地下闘技場さんで新根室物語の上映会をおこなっておりまして、アフタートークも終わったところなんですけど、グナシオンさんが新根室さんに言いたいことがあるって予告していたじゃないですか。それは、新根室プロレスのメンバーに入れてもらえないかということらしいんです。どうでしょう、入団することは可能ですか。

 


本部長 入団ですか…うーん、ちょっとそれは難しいですね。
鈴木 なんで難しいんですか。やる気はすごくあるみたいですよ。
本部長 でもグナシオンって、透明人間じゃないですか。年齢がわからないですから、ウチは社会人プロレス団体なので、大人じゃないと入れないんですよ。
鈴木 いやいや、たこ焼き職人として働いているんですから、社会人でしょ。
本部長 でも、そんな情報ないじゃないですか。大人だとわかる写真とかないですかね。
鈴木 透明人間だから写真に写っているわけないですよ。無理だと言っています。
本部長 それだと年齢確認ができないんで…大人じゃないからと入れてもらえなかったTOMOYAにも悪いですし、それに世間体もあるんで。
鈴木 なんですか、世間体って。
本部長 いやあ、その、やっぱり透明人間とかフザケたことをやっていると、せっかく映画のおかげて新根室の評判が上がっているに、また下がりそうで。
鈴木 どの口がそれを言うんですか! 今いる新根室メイニアのお客さんたちはみんな拍手でいれてあげた方がいいと言っています。
本部長 みんな無責任ですね。
鈴木 ちょっと待ってください。今、グナシオンが…。
グナシ 入団を認めてくれたら、もちろんほかのメンバーと同じように年会費は払うから。たこ焼きを焼いて稼いだお金でちゃんと払うよ。

 


 

鈴木 と、申しております。
本部長 年会費を払う? (一転し)そうなるとちょっと話が違ってきますね。
鈴木 さっきまであんなにシブっていたのに!
本部長 やっぱり新根室プロレスは運営にお金がかかるんですよ。なので年会費を払ってくれるというのであれば話は変わってきます。
グナシ ちなみに年会費はいくら?
本部長 1万2000円。
グナシ 月1000円か。それならたこ焼き2人前を売ればその売り上げで出せるから大丈夫だ。
本部長 (電話越しに伝わってくる爛々と輝く目)いやね、僕も三四郎との試合を見た時、光るものがあると思って引っ張ろうとは思っていたんですよ。
鈴木 目つけていたんじゃないですか。ということで、これは正式に透明人間がプロレス団体の所属選手になるということですね。
本部長 そうですね。
鈴木 これは業界初ですよ! それではさっそく入団のプレスリリースを流してください。

本部長 わかりました! 今、Netflixで『極悪女王』を見てるんで、それを見終わったらXに流します。
鈴木 いやー、今日集まったお客さんは歴史の証人ですよ。(地下闘技場の)マスター、どうですか!?
佐々木店主 Tシャツ作ってほしいです。
鈴木 透明人間のTシャツ! どんな絵柄になるのか。グナシオンさん、入団決定を受けて意気込みをお願いします。
グナシ 頑張ります! 姿は見えずとも、皆さんの記憶にちゃんと残るような試合をしたい。それと、やはり次代のエースであるTOMOYAと対戦したい。
鈴木 一度敗れている下着選手がライバル視していますが。
グナシ 下着はいい。こっちが勝っているんだから、ライバルでもなんでもない。
鈴木 入団早々、上から!
グナシ もちろんアンドレザとも対戦したい。
鈴木 いやあ、デビュー戦が楽しみになってまいりました。いったい誰と闘うのか。その日は見にいきますか?
全員 (拍手)
鈴木 ということで、この場にいる全員が見にいくそうです。

 

以上のやりとりを経て、晴れて新根室プロレスの一員となったグナシオン。これまでDDTをはじめ透明人間がプロレスのリングに上がることは何度となくあったが、団体所属という形はもしかすると世界初かもしれない。今後は練習期間を経て、無理せずケガせず明日もたこ焼き職人の仕事をしつつ、プロレスラーを目指すことになる。

 

グナシオンの強みは、歌舞伎町で働きながら一瞬にして根室にでもどこにでもいける都合のよさ。移動費がかからないというところも、本部長はソロバンをはじいていたと思われる。また、これで現在はマイマッハ隼人1人の東京支部に部員が増えることにもなる。まずはマイマッハから新根室のなんたるかをレクチャーしてもらうところから始まるだろう。

 

この後、新根室所属としての初仕事となる撮影会に応じたグナシオン。その間に新根室はXを通じ、食い気味に正式なリリースをポストした。仕事はやっ!(しかも宣材ポーズ写真もアップ)

 

 

 

このイベントのためだけに仕事抜きで北海道からやってきた、新根室プロレス物語取材・編集担当のホリリンこと堀威氏は馴れ馴れしく肩を組んでツーショット撮影。新根室を追い続けてきた者として、歴史的瞬間に立ち会うことができた。ムダに引きが強そうだ。

 

そして、サインにも気さくに応じていた。サインの場合は「具無」と漢字表記になるが「オン」の箇所は決まった文字ではなく一回ごとに変えていくという。この日は“音”“御”“恩”“ON”で書いていた。

 

 

デビュー前から何かと個性を発揮しているグナシオン。透明人間の所属選手とは書いたが、厳密に言うとデビューはこれから(下着戦はあくまでもプロレスラーではなくたこ焼き職人として)。アンドレザと並ぶぐらいの人気者に成長してもらえたらと思う。頑張れ、グナシオン! 闘え、グナシオン! たこ焼け、グナシオン!!