起業した僕が起業前の僕に伝えたいこと
それは下記の3つである。
①お金と責任
株式を過半数持たせるという選択は
EXIT前提の決断である。
とある投資を受けた先輩社長にお話を聞いた。
「株式保有が代表三分の一という事実は苦しい。
お金がなければ持たなかったかもしれない。
それでも時間を巻き戻せるならば自己資本のみでやる。」
当たり前の事実なのだが、
創業期は出資の話が多く、ついつい短期メリットにつられる。
その株式は同額で自分の手に戻ることはない。
また、そもそも自由度が下がるためユーザーのためにならないのである。
ベンチャー企業が必ずもめる内容は、
①投資家との株式比率
②創業メンバー分裂による株式保有
数々の上場支援、役員崩壊、倒産(撤退)を見てきた
アドバイザーはおっしゃっていた。
創業期にはその先を知らないのでどうしても資本につられてしまうし、
創業メンバー株式もなあなぁになる。
だから、これを知った上で代表取締役は会社を守らなければならない。
なんとなくではなく、未来の意思決定をした上で決断しなければならない。
不景気と言われているが、
創業期には色々なお金を見ることになった。
②起業は営業や商売ではなく、事業を作ること
きちんと事業家として、
KPIの設定、期限の設定、それらを満たす戦略を構築し、
あとは行動すれば実現する状態を築く。
そして、五か年の収益計算、初年度の収益計算をする。
さらに、五か年及び初年度の予算、経費を決める。
当然、組織図やいつどんな手を打つかを予めある程度構築しておく。
その中で、創業の資本金や資本政策を行う。
お金は引っ張るだけ引っ張ればいいと考えがちであるが、
集められるお金 〉かかるお金
であるのであれば、無理に投資家を入れる必要はない。
必要な時に1倍以上の比率で資本を引っ張ることもできる。
増資だったりストックオプション、選任権株式など、
本来はこの時点で決めておきたいものである。
具体的に理念を実現する過程を行動イメージまで落とし込んで、
資本のやりくりもきちんと整理、計画しておく。
予定通りにならなければ、そこで改善をすればいいが、
計画や決断のない出たところ勝負は事業ではない。
③仮想体験
最後に。
投資を入れるかどうかは別として複数のファンドやVCの方々に
OKをもらうまで事業を作るやりとりはした方がいいと思う。
営業や商売の枠を超えて事業を作る事ができなければ、
会社を守れないし、ライフサイクル短命により未来を作る事ができない。
そう言った意味でプロの方々とやりとりをさせていただき、
歴史の中にある事業家としてのチカラは勉強させてもらうべきだ。
大事な発見は、
サービス=事業 ではない!
ということだ。
ここに書いた内容は、おそらく一般的に言われていることであるが、
創業期には資本政策、株式比率、事業構築について曖昧なのが
今の日本の現実だと思う。
もし、時間を巻き戻すならば、
同じ事が学べるとはいえないが前提知識として
下記の書籍を自分に教えたい。
①ファイナンス
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②事業について
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③アントレプレナーとして
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