大阪府の泉大津市長選が15日投開票され、現職の南出賢一市長が2万1700票を獲得して3選を果たした。政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首は4439票で敗退した。
立花氏は先月の兵庫県知事選に立候補したことで注目された。自身は当選を目指さず、県議会で不信任決議を受けた斎藤元彦知事を〝サポート〟する異例の選挙戦を展開した。
当初、知事選の争点は「斎藤知事の資質」だった。だが、立花氏は、斎藤氏のパワハラを告発し、その後、自殺した元県民局長の〝信頼性〟が争点だと主張した。県の女性職員との「不適切な関係」があったという元県民局長が作成した告発文書は「信用に値しない」というのだ。
劣勢とも指摘された斎藤知事は111万3911票を得て当選したが、立花氏の〝活躍〟もあってのことだろう。
勢いづいた立花氏は、1月の南あわじ市長選への出馬を表明。そして、かつて住んだことがあるという泉大津市長選にも立候補した。だが、結果は大差を付けられての惨敗だった。今回の結果をどう分析すべきなのだろうか。
2020年の前回の泉大津市長選で、2期目を目指した南出市長は1万5457票で当選した。敗れた〝対抗馬〟は7410票。投票率は37・8%で、今回より6・27ポイント低かった。
今回の市長選では期日前投票も、前回比で1・5倍だった。市民の「関心」は前回よりも高く、無党派などの「風」が吹けば有利な立花氏の〝健闘〟も予想されていた。にもかかわらず、伸びを欠いた。