経団連会長、賃上げ前向き 「一時金でも消費に好影響」
「好循環実現する交渉を」
経団連の米倉弘昌会長は5日朝、連合の神津里季生事務局長と都内で会談した。米倉氏は終了後、記者団に2014年の春季労使交渉について「経済の好循環実現に向けて、労使ともパートナーシップにのっとって交渉して欲しい」と述べ、賃上げに前向きな構えを示した。ただ連合による5年ぶりのベースアップ(ベア)要求に対しては「月例給与であろうと一時金であろうと、全体が上がれば消費には好影響だ」と語り、ベアに慎重な企業への配慮をにじませた。非正規雇用の待遇改善については「法改正にのっとった形になると思う」と述べるにとどめた。
米倉会長は最近の株式相場の下落についての質問に「労使交渉への心理的な影響はない」と答えた。新興国市場の動揺についても「特にアジアに関しては日本政府の支援なども期待できると思うので、早晩収まるのではないか」と語った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕