おはよう 関東甲信越
- 2024年3月15日
東京・あきる野市のお宝食材“のらぼう菜” 浜内千波さんのアイデアレシピ
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地域の知られざるお宝食材を発掘し、おいしい食べ方を紹介する「くらしりスペシャル」。
今回の主役は、今が旬!東京・あきる野市で江戸時代から栽培されている“のらぼう菜”です。
アブラナ科の野菜で、ビタミンやβカロテンを多く含み、癖がなく甘みが強いのが特徴。
この時期、地元の直売所では、朝の販売開始から2~3時間で売り切れてしまうほどの人気ぶりです。
しかし、食べ方のレパートリーが少ないからか、この地域以外ではあまり知られていないのが農家の方々のお悩み…。
そこで、料理研究家の浜内千波さんが産地を取材!のらぼう菜を広く知ってもらうため、子どもたちが喜びそうな新しいレシピを考案していただきました。
江戸時代から地元を救ってきた“のらぼう菜”
やってきたのは、あきる野市内にある子生(こやす)神社です。境内に建っていたのは、「野良坊菜之碑(のらぼうなのひ)」。そこには、江戸時代のことが記されていました。
「痩せた土壌で作物がよく育たなかったことから、幕府の代官が地元の名主にのらぼう菜の種を配ったこと」
「のらぼう菜は寒さに強く、見事に根付いたこと」
「天明、天保の大飢饉(ききん)では、のらぼう菜が人々を飢えから救ったこと」
地域の人たちはのらぼう菜に特別な思いをいだき、その種を受け継いで大切に栽培を続けてきたといいます。
この地域にとっては本当に大切な野菜なんです。ここで生まれ育った人たちは、春に採れるのらぼう菜の味を心待ちにしています。もっともっと多くの人に、のらぼう菜の魅力を知ってもらいたいですね。
浜内千波さん考案!子どもがモリモリ食べる!“ノラボウ・ナ・ゲット”
のらぼう菜には、βカロテン、ビタミンC、食物繊維などが豊富に含まれています。甘みがあって食べやすく、とっても優秀なお野菜ですね。
お肉と合わせることで、栄養バランスがさらにアップ。子どもたちにおいしく食べてもらうためのレシピを考えましたわ!
【ノラボウ・ナ・ゲット】
<材料>(3~4人分)
・のらぼう菜・・・200g
・鶏むね肉・・・1/2枚(150g)
・塩・・・3.5g
・こしょう・・・少々
・酒・・・大さじ1
・小麦粉・・・大さじ4弱
・片栗粉・・・大さじ4弱
・ごま・・・大さじ2
・水・・・大さじ2+1/2
・揚げ油・・・適量
<作り方>
(1)鶏むね肉を細切りにする
(2)のらぼう菜は、太い茎の部分は折り、残りは4㎝前後の長さにざく切りにする
(3)ボウルに鶏肉、塩、こしょう、酒を入れ、粘りが出るまで混ぜたら、
ざく切りにしたのらぼう菜も加えてしっかりと混ぜる
(4)さらに小麦粉、片栗粉、ごまを入れてもむように混ぜ、水を加えて全体にまとわせる
(5)茎の太い部分はそのまま中温に熱した油で揚げ、残りはひと口大にぎゅっとまとめて揚げる
のらぼう菜のシャキシャキした食感が残っています。油で揚げたことで、茎の部分はさらに甘く感じますね。ごはんのおかずにもピッタリで、子どもたちも大好きな味だと思います!
朝食にもランチにも!“ノラボーナ・クロックムッシュ”
和食のイメージが強いのらぼう菜を、フランスで生まれたホットサンドイッチ、クロックムッシュにしてみますよ!
のらぼう菜をベーコンと炒めて、パンに乗せてチーズと一緒に焼きます。栄養満点で、とってもおいしい一品に大変身!
【ノラボーナ・クロックムッシュ】
<材料>(2人分)
・のらぼう菜・・・60g
・食パン(8枚切り)・・・2枚
・ホワイトソース・・・大さじ4
・ベーコン・・・30g
・オリーブ油・・・小さじ1
・ピザ用チーズ・・・40g
・粉チーズ・・・小さじ1
・黒こしょう・・・少々
<作り方>
(1)ベーコンは1cm角に、のらぼう菜は小口切りに切り、オリーブ油で炒める
(2)食パンにホワイトソースを塗り、ピザ用チーズの半量をのせ、その上に(1)、さらに残りのチーズをのせる
(3)お好みで粉チーズをふったらオーブントースターでこんがりと焼き、黒こしょうをふりかけてでき上がり
今回はパンを使いましたが、ジャガイモを入れてグラタンにしたり、ごはんの上にかけてドリアにしたりしてもおいしくいただけます。のらぼう菜の可能性は無限大!ぜひ、いろいろな食べ方で楽しんでくださいね。
あなたの街の“お宝食材”を募集しています!
『こんなにおいしいのに知られていない!どうしたら町の名物になるの?』
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