鈴木敏彦教授(建築学部建築デザイン学科)は、株式会社淀川製鋼所と株式会社ATELIER OPAと共同開発した「トレーラーカプセル」で、 DNA Paris Design Awards 2024の建築/改修部門のHonorable mention 佳作を受賞しました。この国際デザイン賞はフランス・パリにて毎年開催され、建築、インテリアデザイン、ランドスケープデザイン、グラフィックデザイン、製品デザインを表彰するものです。
2022年に取り壊された中銀カプセルタワービルは、機能性、耐久性、拡張可能なコンパクトなスペースのデザインなど、持続可能性を世界に示すために、1972 年に黒川紀章によって東京・銀座に設計されました。 メタボリズム建築として、また、高度成長期の日本の建築の象徴として、注目を集めてきました。ここから取り外したカプセルの1つを、2023年2月に移動車両として再生しました。トレーラーの車両総重量の上限に合わせて過剰な構造部材を取り除き、オリジナル家具とユニットバスの一部のみを復元。壁と天井は現しで仕上げて総重量3.31トンを達成し、トレーラーハウスの車両総重量3.5トンをクリアしました。
受賞コメント
新しく生まれ変わったトレーラーカプセルは公道を走り、淀川製鋼所のデザインブランド<YODOKO+>のシンボルとして、東京、名古屋、大阪、千葉の展示会で一般に公開されました。また、2023年度の工学院大学の夏のオープンキャンパスで公開し、人気を博しました。鈴木敏彦研究室では、かつて黒川紀章建築都市設計事務所にて黒川紀章に受けた薫陶を元に、建築の持続可能性と移動可能性について研究しています。これからも、黒川紀章が提唱した、移動しながら働き暮らす、ホモ・モーベンス(動民)の思想を追求していきます。
DNA Paris Design Awardsについて
DNA Paris Design Awards はフランス・パリにて毎年開催され、建築、インテリアデザイン、ランドスケープデザイン、グラフィックデザイン、製品デザインを表彰しています。