チョコとアイスが幾重にも重なった美しいビジュアルとパリパリとした独特の食感が特徴のアイスケーキ「ビエネッタ」。

ちょうど1週間前、その名前がXで10万ポストを超え、トレンドワード入りしました。

その訳は、3月末でのビエネッタ販売終了が発表されたのです。

街で話を聞くと、「誕生日とか、いとことかみんな集まったときカットして食べさせてもらえる子供の頃のちょっとしたごちそう。同じ大きさに切ってもじゃんけんで一番は誰って」「かみさんと結婚する前に差し入れでもらったのがこれ」「学生時代に鍋を食べた後に包丁で何等分かして一緒に食べた。『ビエネッタ買ってきたんだ!』ってくらい高級だった」などと、多くの人にビエネッタとの大切な思い出がありました。

ビエネッタが発売されたのは、1983年9月で、当時の価格は500円。

以来、憧れのアイスとして40年以上にわたり愛されてきました。

販売40周年を迎えた2023年には、Remember Viennettaプロジェクトが始動。

この時、全国の男女1万人を対象に行われた調査では、「ビエネッタを知っている」と答えた人の割合は15歳から25歳で約4%と40代の約10分の1にとどまりました。

しかし販売終了のニュースが流れると、別れを惜しむファンによりビエネッタが売れに売れ、多くの店から姿を消したのです。

5~6歳の時に初めて食べた味が忘れられず、今回、スーパーを回ってようやく手に入れたという男性は「どこの店にも売ってないという…(回ったのは)8軒ですね。子供たちと家族で食べるので1個、私1人で夢をかなえるために1個で合計2個購入」と話しました。

一方で、まだゲットしていないという人は「(親が)ここぞという時に何カ月に1回お土産で買ってくれたすごいご褒美的なアイスだった」と話しました。

売り場が空っぽになる中、ネット上では2個で約7000円などの高額転売ビエネッタのほか、空の箱までもが売りに出されていました。

SNSでは「食べたい人に届かないのはむなしい。悲しい」という声が見られました。

ビエネッタの販売終了を発表した森永乳業は、品質を維持するために温度管理などが大事なアイスクリームになりますので、店頭にて適正な価格でお手に取っていただけますと幸いですとコメントしています。