千葉市長選告示 現職に2新人挑む 神谷市政の評価争点 3候補が第一声

(左上から届け出順に時計回り)寺尾賢氏、杉田勇人氏、神谷俊一氏
(左上から届け出順に時計回り)寺尾賢氏、杉田勇人氏、神谷俊一氏

 任期満了に伴う千葉市長選は2日に告示され、無所属新人で共産党県中部地区委員長の寺尾賢氏(48)=同党推薦、諸派新人で政治団体「つばさの党」幹部の杉田勇人氏(40)、2期目を目指す無所属現職の神谷俊一氏(51)の3人が立候補を届け出た。1期4年の神谷市政への評価を主な争点に、14日間の選挙戦が始まった。投開票日は県知事選と同じ16日。

 主要政党等の支援動向は、神谷氏に対し、自民、立憲民主、公明、国民民主がそれぞれ「県組織推薦」し、日本維新の会の県組織と市民ネットワークちばが「支持」している。各候補は市選挙管理委員会への立候補届け出を済ませると、出陣式・第一声に臨んだ。

 寺尾氏は、市民団体「あたらしい千葉・みんなの会」のメンバーや推薦を受けた共産党の市議らとJR千葉駅前で第一声。「千葉市政に足りないのはお金ではなく市民に寄り添う姿勢だ。急ぐ必要のない大型開発や企業立地に数十億円もかけるのではなく、住民の暮らしに寄り添った市政に転換する」と訴え。自身が県議だった時に取り組んだ「医療・介護・福祉の充実」にも力を入れるとした。

 杉田氏は、県警本部前の県立羽衣公園脇で、支持者らと第一声。自らが犯罪被害に遭っていると主張した上で「巨大カルト宗教を撲滅し、県警は被害届をきちんと受理する組織にする」と持論を展開した。また、“集団ストーカー”が社会問題と指摘し「市長になったら県迷惑防止条例の『付きまとい規制の強化』を行う」と述べた。宗教2世の救済や、動物愛護へ殺処分ゼロなども掲げた。

 神谷氏は千葉市中央公園で出陣式を行い、就任当初のコロナ対策や、企業誘致など実績をアピール。同公園周辺をはじめとした中心市街地の活性化など「将来の千葉市のために責任ある対応をする」と市政継続を訴えた。知事選で同じく再選を目指す熊谷俊人氏のほか、約40人の国会・地方議員らを迎え「一丸となって連携する体制を続けていく」と超党派の結束を強調した。

 市長選を巡っては、低迷する投票率にも注目が集まる。知事選とのダブル選だった2021年の前回投票率は45・03%。17年の前々回を15・96%上回ったものの、平成以降は50%に満たない低水準で推移している。

 投票所は市内158カ所。期日前投票はきょう3日から15日まで。区役所など各区2カ所で実施する。

 1日現在の選挙人名簿登録者は81万8048人(男40万3650人、女41万4398人)。


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