貧しく厳しい時代に生きた夫婦の姿を綴った「ゲゲゲの女房」は、水木しげるの妻・布枝が綴る自伝エッセイ。しげるの妻・布枝を演じたのは、高い演技力を評価される吹石一恵。昭和の貧しい時代にたくましく生きる姿を瑞々しく凛と演じきった。鬼才として名を馳せる水木しげるに扮したのは、舞台、映画、ドラマで脚本家、演出家としても活躍し続けている宮藤官九郎。水木しげると同じ”物を創る人間”だからこそ醸し出せたものに違いない、飄々と漫画を描き続ける宮藤のその佇まいに注目。監督は『私は猫ストーカー』で絶大な支持を得た鈴木卓爾。優しさ溢れる方言やアニメーションで動き出す原画、日常に潜む妖怪の登場シーンも楽しみの一つ。同時期にスタートした同小説原案のNHK朝の連続テレビ小説が高視聴率をマークするなど、「ゲゲゲの女房」は国民的大ヒットを記録。昭和の懐かしい風景と共に紡がれる夫婦の歩みを描いた映画化作品。
Star FilledStar FilledStar EmptyStar Empty85 IMDb 7.11時間58分2010X-RayG