アニオタなら見るべきとされている作品です。
機会がなく見逃していましたが、アマゾンプライムで発見し、真っ先にウォッチリストに入れました。
ワクワクしながら見始めたのですが、古き良き時代の深夜アニメで、エログロなし。
昨今の刺激の多いアニメを見慣れた目には、ちょっと物足りない感じです。
しかも、主人公のヴァッシュが、どうにも煮え切らないキャラで、もやもやしたまま回を重ねて行きました。
しかし、しかし!ラス前の25話で、すべてのピースがかっちりハマりました!
(以下ネタバレも含みます)
故あって急速に成長してしまったヴァッシュ。その見かけとは裏腹に中身は「子供」のままなのだ、と。
彼が信条とする不殺の掟は、例えば剣心のように激しい戦いの中で打ち立てたものではなく、母と慕うレムからの「受け売り」です。
彼女への想いから頑なに守り続けていますが、それはそのまま半身ともいえる兄ナイブスとの対立を意味し、
そのことが、望まないにもかかわらずヴァッシュの周りを事件に巻き込んでしまいます。
だから「一人は嫌だ」と思いながらも無理して孤高を保ち、ウルフウッドに笑顔の空っぽさを指摘されてしまうのです。
そんなヴァッシュが25話でメリルにかばわれて、初めて不殺の掟を自分のものとします。
そして、26話で自らの意志でナイブスとの決着に臨むのです。
ラストで、トレードマークの赤いコートを脱ぐヴァッシュ。
それは、レムの「呪縛」から解放されて、自分の足で立つ一人の男の姿です。
頑張って見続けて良かったと心から思えたので、私の評価は☆5です。