ゲームばかりして一向に宿題を始めないわが子。毎日、その姿を見るたびに、イライラが募り、しまいには親子けんかに発展している家庭も少なくないでしょう。どうすれば、約束の時間にゲームをやめて、学校の宿題にとりかかれるようになるのでしょうか。疲れ果てた親にできる現実的な解とは? 臨床心理士の的場永紋さんに話を聞きました。
【年齢別記事 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) 友達の家に入り浸る子 「申し訳ないから」行かせないのは間違い?
(2) 友達に「ついつられて」のチョイ悪事 小3以降は要注意
(3) ゲームやめない、宿題しない… 低学年で「頑張る力」育む秘策は ←今回はココ
(4) 子どものコミュニケーション能力を育てる「親子ゲーム」のすすめ
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宿題を放置してゲームをやめないのは頑張れない子!?
毎日、学校から家に帰るとゲームばかり。約束の時間になっても宿題を始めようとしないわが子に声をかけても「分かった、分かった」と言うだけで一向にゲームをやめない……。親からすると「こんな状況は一体いつ終わるのか」とげんなりした気持ちになってしまいます。ゲームで遊ぶときのように勉強にも集中して取り組んでほしいものですが、現実はなかなかそうもいきません。
子どもの心理に詳しい心のサポートオフィス所長、的場永紋さんは「どんな子どもも、好きなことに一生懸命になれる力を持っている」と話します。ゲームに夢中になる姿がまさにそう。しかし、ゲームほど興味の持てない勉強には「頑張り」が必要になります。
「低学年の子どもにとって『頑張る』というのは、『やりたくないことをやる』『やりたいことをあえてやらない』ことを意味します。頑張れる子は、自分の欲求に反した行動をとれますが、頑張れない子は自分の欲求のままにしか行動できません。つまり、宿題を放置してゲームばかりしてしまう子は『頑張る力』が不足しているのです」
やりたくない勉強を頑張るには、「ある経験」が大きく関わってくると、的場さん。それは、学校生活や社会生活を送る上で不可欠な力を育むものだと言います。
「その経験を積ませやすいのが幼児期です。幼少期から経験させるのがベストですが、小学校に上がり、低学年には低学年なりのアプローチで、その経験を積ませることは可能です。どんな子もゲームを切り上げ、勉強を頑張れるようになりますよ」と的場さんは話します。
また、低学年で頑張る力がない子は、放っておくと頑張る力がないまま高学年になり、将来的にいくつかの問題行動を起こすリスクがあるとのこと。頑張る力を育むために生きてくる「ある経験」とはどのようなものでしょうか。低学年の子どもたちに向けた最適なアプローチ方法について、的場さんに詳しく聞きます。
・時間とともに不快な感情が○○○ことを実感するのが大切な理由
・頑張る力が不足した子が将来的に陥りがちなリスクは
・子どものやることに○○する姿勢を持つ