7万で実用性追求、XREALの新ARグラスの可能性 反応速度3ミリ/秒へ、周辺機器不要で作業効率を向上

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仕事での使い勝手がぐっと良くなった。機器の管理や充電の煩わしさから解放され、外出先での作業もラクになる。値段も抑えめで、本体価格6万9980円は従来モデルと外付け機器を合わせた金額とほぼ変わらない。ユーザーの負担を増やさない価格設定は、製品普及への強い意気込みを感じさせる。

快適な使用感を生む技術の進化

顕著な進化は、画面の表示速度だ。独自チップが実現した3ミリ秒の反応速度は、一般的なARディスプレイの15~20ミリ秒よりも大幅に早い。これは「AR酔い」を低減し、画面を見やすくする効果がある。

従来のARグラスは頭を動かすと画面の追従が遅れ、長時間使用でどうしても目が疲れがちだった。新製品は人間が感じ取れないレベルまで遅延を抑え、空中に画面が固定されているような自然な見え方を実現。長時間の作業でも目の疲れを大幅に軽減でき、PC作業での利用を踏まえてもかなり重要な進化と言える。

独自設計の新チップにより、画面の表示性能が高まった(筆者撮影)

視野角も46度から50度に広がった。デスクワークがより快適になり、画面の端まではっきり見える。見え方としては、30センチ先に32インチモニターを置いたような感覚で、文書作成やネットサーフィンもストレスなくこなせる。視野角の拡大は作業効率の向上に直結する。複数のウィンドウを開いての並行作業も、より自然な形で実現できるようになった。

さらに、高精度な3DoF機能と広い視野角を組み合わせることで、これまでにない使い方も可能になった。例えば、視界の端に動画ウィンドウをピン留めしておき、メインの作業をしながらBGM感覚で動画を楽しむといった使い方だ。頭を動かしても画面の位置が固定されているため、作業の邪魔にならない。また、パソコン向けの専用アプリを使えば複数のブラウザウィンドウを空間内の異なる位置に配置し、首を動かすだけで素早く切り替えられる。まるで複数のディスプレイを並べているかのような感覚で、マルチタスクを効率的にこなせる環境を実現している。

視野角も従来より広くなり、より横長な画面を目の前に表示できるようになった(筆者撮影)
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