蕎麦はデパ地下の秩父の産物を商うコーナーに並んでいた「特挽 地そば」なる生蕎麦を買ってきた。
名前通り地場の蕎麦を使用していると思われるが機械打ちで、割合は表示されていないが小麦粉のつなぎも入っている。
本式の蕎麦屋で打ち立ての生蕎麦を購入して自宅で茹でても、鍋の大きさの違いやかき回し過ぎたりして、蕎麦が切れ切れに成ってしまうケースは良くある。
素人が家庭でも茹でるには、こういったタイプの方が失敗が無い。
茹で時間の表示より若干早めに湯から上げ、水に晒して専用の蒸篭に盛り付けるが、シャキッとした歯触りは中々良い。
如何にも田舎蕎麦風に星も散らばっており、その分ややザラっとしているため喉越しは良くない。
氷水を使わず敢えて常温の水を使うことで、香りはしっかり感じられた。
蕎麦には大して拘らなかったが、つゆはちょっと凝ってみた。
2.3日前に煮切った味醂に醤油と少量の砂糖を加えた「かえし」を仕込んでおき、冷蔵庫に寝かしておいた。
当日に某蕎麦屋からもらった鰹節のパックを使って、濃い目に取った出汁と合わせるが、円やかさには少々欠けるもののまずまずのつゆが出来た。
もう少し早めに仕込んだ方が良かったようで、翌日に冷蔵庫に残しておいたつゆで冷麦を啜ったら、味が練れており格段に美味かった。
薬味は件の本山葵のおろしと、葱の根元の所だけの小口切り。
茹で湯をそのまま蕎麦湯としたが、〆の満足感もまずまずだった。
なかなか面白かったがあくまでも'お遊び'で、自己満足の中での出来事。
酒が解禁になったら、足を運びたい蕎麦屋が目白押しの状況。
自由に「蕎麦屋酒」が楽しめる日が、待ち遠しい。