コンテンツにスキップ

独立主張のある地域一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

独立主張のある地域一覧(どくりつしゅちょうのあるちいきいちらん)とは、ある地域において公に独立を主張する勢力がある地域の一覧である。

分類

[編集]

独立運動の実態は多種多様で、おおまかに分類すると以下のようになる。列記している地域は、その主な例である。

一定の実態のある独立運動

[編集]

実効支配地域のある政治的実体は、一部の国から独立国扱いを受けている。

政府が域内にあり一部国連加盟国から独立を認められた地域

[編集]
これらの地域の政治的実体は、独立主張がある地域を実効支配し、独立宣言(または国家としての宣言)も行っており、1か国以上の国際連合加盟国から国家承認をされている。

政府が域外にあるも一部国連加盟国から独立を認められた地域

[編集]
これらの地域の政治的実体は、独立宣言後に独立を主張する地域とは別の国に本拠地を置いている(亡命政府)が、その地域の一部を実効支配し、1か国以上の国際連合加盟国から国家承認をされている。

政府が域内にあるも国連加盟国から独立を認められていない地域

[編集]
これらの地域の政治的実体は、独立主張がある地域を実効支配し、独立宣言も行っているが、国際連合加盟国から国家承認を一切されていない。

政府が域外にあり国連加盟国から独立を認められていない地域

[編集]
これらの地域の政治的実体は、独立を主張する地域とは別の国に本拠地を置いて「亡命政府」を公称しているが、独立を主張する地域を一切実効支配しておらず、国際連合加盟国から一切国家承認されていない。

独立主張のある地域

[編集]
  • 政治的実体が独立宣言はしているが、支配国の実効支配を免れていない地域
  • 政治的実体が独立宣言も地域の実効支配もしておらず、主張や運動の段階にとどまるもの

ミクロネーション

[編集]

現存するミクロネーション

[編集]
  • セボルガ公国 - イタリアの旗 イタリアからの「独立」を宣言してはいるが、イタリアからはコムーネとして扱われ、セボルガ自体もイタリアの行政を受けているため、独立主張というよりも村おこしの一種であるとする見方もある。
  • シーランド公国 - 独立宣言当時公海上にあった人工要塞が国として独立したもの。その部分の実効支配は行っているものの、国際法上では人工構造物は国家領土とは認められておらず、国家成立要因に欠けている。
  • モロッシア共和国 - リノの近くに位置し、2.5ヘクタール砂漠に拠点を置くミクロネーション。ケビン・ボー大統領によって統治され、「入国」にあたってはパスポートの提示を求められる。ただし、ボーは合衆国に税金(ボーはこれを「対外援助」と称する)を納めておりその領土は合衆国の統治下にある。
  • ロシア帝国 - 独立宣言当時、ロシアの旗 ロシア公人が自ら購入した クック諸島の旗 クック諸島環礁を「独立」させたもの。当該領域の実効支配は行なっているものの、その土地がロシアとは無関係であること、肝心のロシア政府を始めとする諸国家からは一国家と認められておらず、今も未承認のままである。
  • リベルランド - クロアチアの旗 クロアチアセルビアの旗 セルビア国境の空白地帯に建国されたミクロネーション国家。ソマリランドの旗 ソマリランドとは2017年に相互承認が行われた[1]

世界の独立問題

[編集]

アジア

[編集]

中華人民共和国

[編集]

日本

[編集]

大韓民国

[編集]
  • 済州島大韓民国):15世紀初めまで耽羅という独立した王国が存在した。現在も朝鮮半島本土とは異なる気候風土を持つ離島として独自の文化が根付いており、時に独立論も散見される。2006年には済州特別自治道が発足。本土のに比べてより広範な権限を持つ地方政府が誕生した。

インドネシア

[編集]

ミャンマー

[編集]

近年は独立よりも、高度な自治権の確立に目標が変わりつつある。一部の勢力は麻薬産業を資金源としており、国際社会からは麻薬組織と看做される勢力もある。

インド

[編集]

パキスタン

[編集]

イラク

[編集]
  • クルディスタン地域の旗 イラク領クルド人自治区:イラク領内にあるクルディスタン地域。イラク戦争後自治権を獲得しており、イラク政府に参加しているものの独立論も強くある。シリアのロジャヴァとの関係が深く、両地域でクルド人国家の創立を目指す動きもある。2017年9月25日に行われた住民投票で独立賛成派が勝利、2年以内のイラクからの独立を目指す予定。

シリア

[編集]
  • ロジャヴァ・クルド人自治区:シリア国内のクルド人自治区。シリア内戦後に事実上の自治権を獲得している。西クルディスタンとも言われる。シリア内戦(2011年3月15日 - 進行中)において、 シリア政府軍を放逐した ISILを再度放逐し、かつてのロジャヴァ自治区よりも広範な領域の実効支配を獲得している。

ジョージア

[編集]
  • 南オセチア:(該当エリアは「グルジア」ならびに南コーカサスとしても知られる)ジョージア (国)の旗 ジョージアに属するが事実上独立している。南オセチア紛争 ロシア軍の支援によって独立した。ロシアの旗 ロシア連邦への編入を要求。ロシアの旗 ロシア連邦とニカラグアの旗 ニカラグア共和国が独立を承認、ベラルーシの旗 ベラルーシ共和国が支持している。一部では、ロシアの旗 ロシア連邦への編入ではなく、いわゆる「 ロシア・ベラルーシ連邦」の構成国になるべきとの意見もある。
  • アブハジアジョージア (国)の旗 ジョージアに属するが事実上独立している。南オセチアの旗 南オセチア同様に ロシア軍の支援で独立したが、ロシアの旗 ロシア連邦への編入は求めていない。ロシアの旗 ロシア連邦とニカラグアの旗 ニカラグア共和国が独立を承認、ベラルーシの旗 ベラルーシ共和国が支持している。南オセチアの旗 南オセチアと同様に、一部では、ロシアの旗 ロシア連邦への編入ではなく、いわゆる「 ロシア・ベラルーシ連邦」の構成国になるべきとの意見もある。
  • アジャリアジョージア (国)の旗 ジョージアに属し、事実上独立していたが、住民の反発や、ロシア側の勧告により自治共和国大統領が辞任。ジョージア (国)の旗 ジョージアの統治下に戻ったが、現在でも独立主張がある。

その他

[編集]

ヨーロッパ

[編集]

ヨーロッパは複雑に民族が交差していることや、地続きで言語文化など民族意識を形成する要素の境界線が不明瞭な事から新たな民族グループが形成され易い。歴史的にも西ヨーロッパ ローマ帝国崩壊以降、無数の私領や小国家群に分裂していた期間が長く、近代に入ってから成立したに過ぎない既存国家・既存民族の枠に収まれない人々が盛んに分離独立運動を行ってきた。近代までは中央集権民族主義を進める政府によって弾圧されるケースが多かったが、現代に入ってからは地方分権の高まりや欧州統合の流れの中で、分離運動を自治権拡大によって収めようとする場合が多い。

ドイツの旗 ドイツでは 神聖ローマ帝国からドイツ統一に至るまでの長期間に亘って、数個の国家と無数の貴族領・教会領に分かれていた。これを領邦国家といい、ナポレオン戦争が起きる1800年代後半以前はドイツ人としての意識も全く存在していないに等しかった。つまりドイツ地方の住民にとっては領邦時代の国々を祖国とする意識が強く、統一を果たした ドイツ帝国も有力な領邦国家に一定の自治権を与え続ける連邦制を志向した。この流れは現代においても(ドイツが西欧で唯一連邦主義を採用していることから分かるように)続いており、連邦主義を更に推し進めて、領邦国家の国家連合、または国民国家(主権国家)同士の連邦国家を形成しようとする動きがある。

スペインの旗 スペイン・フランスの旗 フランス・イタリアの旗 イタリアなどでも各地の文化的差異や経済格差は依然として存在し、また半世紀以上に渡り地域安定に取り組んできた EUの求心力と反対に特定国家への帰属意識が希薄化し[2]、それらが相俟って独立ないし分権を求める声は少なくない。

ドイツ

[編集]

第二次世界大戦以降、ドイツ南西部(バイエルンの隣)に位置するアレマン地方で独立運動が盛んになった。アレマン語の独自性を由来とする政治運動はナポレオン時代から存在したと言われ、最終的にはスイスの旗 スイスや アルザスと共にドイツ連邦から離脱する事を目標にしている。現在は小康状態にあるものの、東ドイツ併合やユーロ問題など大きな政治的議論が生じる度に活発化している。

言語・文化の差異から来る北ドイツ・南ドイツ間の対立とは異なり、旧西ドイツにとって経済的に重荷になっているとの理由から旧東ドイツの再分離を望む意見がしばしば言及される。また東ドイツ人の側でも統一後の待遇に失望する人々も少なくなく、2007年の調査ではドイツ人の5人に1人が「ベルリンの壁があった方がよかった」と答えている[3]

フランス

[編集]
フランスの分離運動

古くからコルシカ語(標準イタリア語に近いと言われる)を話すコルシカ人が独立運動を続けている。

ブリタニア系(現在のウェールズ人やスコットランド人の祖先)の住民がサクソン人ジュート人の侵攻から逃れる為に、ブルターニュ地方へ移住した歴史から古代ブリタニアの文化が継承されている。古代ブリタニアの住民はケルトの一派とされる一方で、いわゆるガリア人とは明確に異なる部分を持つことから別民族であるともされており、たびたび独立論が議題に挙がっている。

ヴァイキングが持ち込んだ古ノルド語ラテン語の混交から生じたノルマンディー語が残存していて、この言葉を保護しようとする動きがある。

フランク王国の影響を強く受け、フランク語と混交して生じたフランス語(オイル諸語)に対し、ラテン語としての性質をより強く受け継いだオック諸語が南フランスの大部分に存在する。そしてオック諸語の話される地域(南仏)をオクシタニアと呼ぶ習慣がある。

オック諸語のうち、ガスコーニュ語は隣接するバスク語の影響を強く受けていて、他のオック系言語とは毛色が違う。「オクシタニア? いいや、ガスコーニュだ!」[4]というスローガンも存在する。

イギリス

[編集]
イギリスの分離運動
2014年9月実施の後述のスコットランド独立住民投票の結果を受け、それぞれの構成国・地域で今後、自治権を拡大するものとみられる。

もとよりイギリスの旗 イギリス民族ではなく国家の統合としての産物であり、イングランドの旗 イングランド地方でもイングランド人としての帰属意識が根強く残っている。近年の各地域での独立運動の隆盛やスコットランド議会の再開などに対し、イングランド議会の再開を訴える意見が散見される。

スコットランドの旗 スコットランドイングランドの旗 イングランドとは異なる文化を有している。イギリスの議会スコットランド国民党が進出しているが、北海油田を有しているにもかかわらず、分離独立には至っていない。2014年の住民投票でも反対票が55%に達したため独立は否決された。

アイルランドの旗 アイルランドスコットランドの旗 スコットランド同様、イングランドの旗 イングランドとは異なる文化を有し、それを今日に至るまで保持している。

アイルランドの旗 アイルランドはケルト系ないし古代ブリタニア系の文化を継承しており、イギリスの旗 イギリスの支配から脱する為に激しい紛争を繰り広げた。現在ではアイルランドのほとんどが独立を勝ち取っているが、ロイヤリスト(王党派・連邦主義者)が多数を占める北アイルランドの旗 北アイルランドは未だイギリスに留まっており、両国間の領土問題となっている。

南イングランドの辺境に位置するコーンウォール州では、征服される前の古代文化が色濃く残っている。

イタリア

[編集]

肥沃な北部イタリア中部イタリア南部イタリアから分離することによる北部の経済活性化を主張する同盟が定義する「北イタリア」で、ポー川以北から 旧ヴェネツィア共和国領と チロル地方を除いた場所( ピエモンテ州 ロンバルディア州 リグーリア州 エミリア=ロマーニャ州)を指す。上述のバイエルンとは違って「民族的問題」ではなく「経済的問題」を第一の問題として分離を目指す珍しい動きと評されており、どちらかと言えば旧東ドイツと旧西ドイツの対立構図に近い部分がある。従って分離そのものよりも、「分離」を脅し文句に南部優遇政策の撤廃を望んでいる支持者が多く、1996年に独立を宣言した際には北部同盟(現在の同盟)内でも批判が相次いだために取り下げられた。また各州の地域運動の連合体であるため、「パダーニャ人」といった民族意識などは存在していない。

同盟に関しては近年、イタリア国内の地域運動全体を統括する団体に発展しつつある。

ヴェネツィア共和国はかつての北イタリア諸国の中でも別格の存在であり、かつ隔離された島々での文化を起源とする事から、上記の パダーニャ関連からも一線を引いた独自の動きを見せている。

オーストリア領時代が長かった為、南ドイツ系(バイエルン人)の住民が多数を占めている。

シチリア同様、既に一定の自治権を与えられている。

戦後の分権運動から、既に一定の自治権を与えられている。

スペイン

[編集]

レコンキスタによりイスラム勢力を放逐し、小国家を吸収しながら拡大した建国の歴史的経緯から文化的、言語的、民族的な多様性があり、それに伴い地方の独立活動やより高度な自治権の獲得要求が活発である。 アラゴン王国と カスティーリャ王国の統合により スペイン王国が成立して以降も、取り分け カタルーニャや バスクなどは内戦やテロ活動により中央と敵対した過去があり、また中央政府はそれらを弾圧した。こうした過去の反省から現在スペインは17の自治州に分けられ、自治州政府による自治権が付与されている。2020年現在、西ヨーロッパに於いて最も地方の独立活動が活発な国の一つといえる。

バルセロナ一帯のカタルーニャ地方は、 マドリードとは異なる言語(カタルーニャ語)と文化を有する。スペイン内戦で、カタルーニャ左翼共和党人民戦線に付いたことも一因になり、フランコ時代は分離独立運動は抑圧された。

民主化以降のスペインの旗 スペインでは、集中と統一が議会進出し、マドリード~バルセロナ間の特急列車の車内アナウンスは、スペイン語カタルーニャ語で行なわれるなど地位を回復させている。2017年10月27日にカタルーニャ州議会独立宣言を可決したが、国際的な承認は得られていない[5]

カタルーニャ共和国の事実上の亡命政権がベルギー・ブリュッセルに置かれている。主張する版図にはカタルーニャ州のみならず、同じカタルーニャ語圏である バレンシア州 バレアレス諸島州を含む場合がある。

バスク地方は国境をはさんでスペインとフランスにまたがっており、スペインともフランスとも異なる言語(バスク語)と文化を有する。バスク祖国と自由 (ETA) は、武装闘争を含めた分離独立運動を推進していた。主張する版図にナバラ自治州を含む場合がある。

ガリシア地方は歴史的にも地理的にも、ポルトガル北部とのつながりが近く、実際のところガリシア語はポルトガル語の派生言語である。完全な ガリシア州の独立を目指す勢力と、ポルトガルの旗 ポルトガルへの併合を望む勢力が存在する。

アラゴン王国との統合以前の カスティーリャ王国の領域のみで、あるいは現行のカスティーリャ地方3州で再度独立するべきだという勢力が存在する。

エストレマドゥーラ州は歴史的にポルトガルの旗 ポルトガルとの領土紛争が行われた場所であり、現在でもポルトガルの旗 ポルトガルが オリベンサの返還を要求している。これに関連して エストレマドゥーラ州をスペインの旗 スペイン・ポルトガルの旗 ポルトガル両国から独立するべきだという勢力が存在する。

ベルギー

[編集]

歴史的経緯から人口の約6割がオランダ語を、約4割がフランス語を母語とする。主に前者が北部フランドルに、後者が南部ワロンに居住。従来よりフランドル地域・ワロン地域・ブリュッセル首都圏地域という3つの共同体が置かれ、それらを補完する役割として連邦政府が位置付けられていたが、2010年6月の総選挙では北部フランドルの独立を目指す新フランドル同盟代議院にて第一党の議席を獲得したため後に暫定政権が続き、政治的混乱を招いた[2]

デンマーク

[編集]

ロシア

[編集]
北カフカース連邦管区
南部連邦管区
沿ヴォルガ連邦管区
極東連邦管区
シベリア連邦管区
  • トゥヴァ共和国トゥヴァ人による独立運動[20]。過去にはソ連崩壊後に主権宣言したものの、経済的不安から当面ロシア連邦に留まる事を選択していた。
北西連邦管区
中央連邦管区
ウラル連邦管区

ウクライナ

[編集]

その他

[編集]
  • 沿ドニエストル共和国モルドバの旗 モルドバからの独立を主張し、事実上独立している。ロシアの旗 ロシアへの編入を望んでいるが、ロシア側は消極的である。
  • ガガウズ共和国:ソ連崩壊に伴い一時主権宣言。その後モルドバ内の自治区となるも、現在もモルドバ中央政府とは異なる主張をしている。
  • アゾレス諸島ポルトガルの旗 ポルトガルの属領となっているが、同諸島内の地元住民が独立を主張。
  • コソボの旗 コソボ ヴォイヴォディナ自治州:両地域とも セルビアの旗 セルビアから分離独立を主張。 コソボの旗 コソボについてはポーランドの旗ポーランドや日本の旗 日本などの多くの国が独立を承認しているが、セルビア政府は当然のこと、領土問題を持つロシアの旗 ロシア・スペインの旗 スペインなどは承認していない。ただし、ロシアの旗 ロシアについては「セルビアを支持する」との立場であるため、セルビアの旗 セルビアが承認すればロシアの旗 ロシアも承認するとみられる。
  • セルビアの旗 セルビアモンテネグロの旗 モンテネグロ領の サンジャク
  • シーランド公国イギリスの旗 イギリス サフォーク州の10キロメートル沖合いに浮かぶマンセル要塞英語版(Maunsell Fort)のフォート・ラフスFort Roughs / U1、別名:ラフス・タワー Roughs Tower )を1965年、海賊放送の運営者であった元英国陸軍少佐のパディ・ロイ・ベーツが不法占拠し海賊放送局を立ち上げるが、1967年8月14日に海洋放送法英語版が施行されたことによって同要塞からのラジオ放送が禁止されると、施行19日後の9月2日にベーツはこの施設を「新たな国家の『領土』」と主張。ラフス・タワーの独立を宣言し同国を建国した。しかし現在、国連に加盟する193か国及びバチカンの旗 バチカン市国の計194か国の中で、このシーランド公国を承認している国はない。
  • アトス自治修道士共和国ギリシャの旗 ギリシャのアトス山にある国。1928年に正式認定される。首都はカリエス。国民はほぼ修道士である。女性が入れず、400年以上そのことは守られている。

アメリカ大陸

[編集]

オセアニア

[編集]

アフリカ

[編集]

解決・沈静化した独立問題

[編集]

ヨーロッパ

[編集]
  • チェコスロバキア:現在の  チェコから スロバキアの旗 スロバキアが独立する形で、連邦国家が解体。
  • ユーゴスラビア:連邦国家が崩壊した。のちに後期のユーゴスラビアが セルビア・モンテネグロとして国家連合の形式へ移行していたが、現在は互いに独立共和国( セルビアの旗 セルビアおよび モンテネグロの旗 モンテネグロ)として並立・共存している。しかし、その後も国内での分離活動が活発であり、コソボ自治政府が共和国として独立宣言するまで至っている。
  • 北イタリア北部同盟が一時、独立を宣言。その後は連邦制を目指す形で落ち着いている。
  • モンテネグロの旗 モンテネグロセルビアの旗 セルビアと共に セルビア・モンテネグロの連合国家を結成していたが、2006年5月21日に、独立を伺う国民投票が実施された結果、賛成が独立に必要な55%を超えた(投票率86.5%、賛成55.5%)ため、独立した。
  • タタールスタン共和国の旗 タタールスタン:ソ連崩壊直後、 チェチェン共和国[注釈 3]とともに新生ロシア連邦への加盟を拒否。ロシアの旗 ロシアからの独立を主張した。しかし、1993年ロシア連邦へ加盟。
  • クリミアの旗 クリミア自治共和国ロシアの旗 ロシアとウクライナの旗 ウクライナの間で領有問題が発生。この問題自体は解決(ウクライナ内部の自治国家として成立認可)したが、クリミア・タタール人による独立要求の問題は解決されていない。
  • ハルキウ州:2014年4月7日、 ハリコフ人民共和国としてウクライナの旗 ウクライナからの独立を宣言。しかし、翌日にウクライナ政府軍が制圧し、消滅した。
  • オデッサ州:2014年4月16日、インターネットグループにより オデッサ人民共和国としてウクライナの旗 ウクライナからの独立を宣言。その後10月28日、ウクライナ保安庁は「自分たちが同地域に人民共和国を創設する計画を潰した」と語った。オデッサの親露派抗議者の多くはオデッサがロシアに加わるのではなくウクライナ内の自治区になることを望んでいたため、沈静化。

アメリカ大陸

[編集]
  • バミューダ諸島の旗 バミューダ諸島:イギリス自治領。以前、同諸島の独立の是非を問う住民投票で、反対多数で独立を白紙に戻した(否決した)ことがある。

アジア

[編集]

アフリカ

[編集]

オセアニア

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ a b c d 共同体加盟国(国連非加盟国)同士で互いに国家承認を行っている。
  2. ^ 『連邦国家』という米国のシステム上、いくつかの州は州旗にRepublicの文字が入り、スペイン領メキシコから独立したテキサスも1836年-1846年の間、名実共に独立共和国であったし、続くカリフォルニアも米連邦加盟前に独立国家を目指した。同様の連邦加盟以前の共和国としてはRepublic of West Floridaなどもある。しかし現在の米国内においてそれらの旧共和国が連邦離脱宣言あるいは連邦離脱意思を示している風潮はない。
  3. ^ のちイングーシ共和国の旗 イングーシと統合、チェチェン・イングーシ(チェチェノ・イングシチェア)共和国となったが旧イングーシの分離に伴い現在に至る。
  4. ^ この3か国とは民主主義と民族の権利のための共同体を結成・設立している。

出典

[編集]
  1. ^ Liberland signed Memorandum of Understanding with Somaliland on cooperation in banking technology and energy sectors”. リベルランド政府 (2017年9月26日). 2022年6月20日閲覧。
  2. ^ a b “スコットランド・カタルーニャ...欧州で「静かな独立運動」”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2012年10月22日) 
  3. ^ https://www.afpbb.com/articles/-/2292054?pid=2201495
  4. ^ http://www.gasconha.com/materiau_grafic_aquitan/tracte-gasconha-non-occitania.jpg
  5. ^ “カタルーニャ州議会「独立宣言」”. ロイター (ロイター). (2017年10月27日). https://jp.reuters.com/article/idJP2017102701002281 2017年10月27日閲覧。 
  6. ^ УЗНАРОДОВ, Д.И. (2019). “ЧЕРКЕССКИЙ ВОПРОС НА ЮГЕ РОССИИ: ЭТНОПОЛИТИЧЕСКИЕ ИТОГИ И ПЕРСПЕКТИВЫ”. Caucasology (3): 222–236. doi:10.31143/2542-212X-2019-3-222-239. https://kbsu.ru/wp-content/uploads/2019/10/uznarodov_kavkazologija_2019_3.pdf. 
  7. ^ Лагунина, Ирина (6 August 2008). “Почему все больше осетин не хотят быть россиянами” (ロシア語). オリジナルの2022年12月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20221215080311/https://www.svoboda.org/a/459481.html 2023年1月3日閲覧。 
  8. ^ Dagestan National Centre and the Battalion 'Imam Shamil'” (英語). www.specialeurasia.com (2023年9月19日). 2024年6月12日閲覧。
  9. ^ UNPO - Members”. unpo.org. 2023年7月29日閲覧。
  10. ^ Bashkir volunteers from Bashkortostan have begun their service in the Armed Forces of Ukraine.”. 2022年12月1日閲覧。
  11. ^ Ashurov, Alexander (19 January 2016). “Longing for sovereignty of Chuvashia inspired in Ukraine” (ロシア語). EADaily. 9 October 2019閲覧。
  12. ^ Русская линия / Библиотека периодической печати: Якутия: бархатный сепаратизм?” (ロシア語). rusk.ru. 2023年1月3日閲覧。
  13. ^ Якутские алмазы заинтересовали Эрдогана – Анкара подогревает тюркский сепаратизм в России - YKTIMES.RU”. www.yktimes.ru. 2023年1月3日閲覧。
  14. ^ "Я обязательно выучу названия этих 34 государств" В Европейском парламенте прошел "Форум свободных народов России". Его участники хотят разделить страну на несколько десятков государств. Репортаж "Медузы"” (ロシア語). Meduza. 2023年2月4日閲覧。
  15. ^ Vorozhko, Tatiana (21 March 2014). “Buryatia has already started talking about independence from Russia” (ウクライナ語). Voice of America. 31 October 2019閲覧。
  16. ^ Кто и как раскачивает бурятский сепаратизм?”. ulanude.bezformata.com. 2023年4月15日閲覧。
  17. ^ "Ready for decisive action" - Aboriginals threaten Koryakia to leave the region” (ロシア語). Kam 24 (20 October 2020). 11 November 2020閲覧。
  18. ^ a b Latypova, Guzel (21 October 2020). “The Koryaks recalled their status” (ロシア語). Kommersant. 11 November 2020閲覧。
  19. ^ Витковская, Татьяна; Назукина, Мария (2021). “ТРАЕКТОРИИ РАЗВИТИЯ РЕГИОНАЛИЗМА В РОССИИ: ОПЫТ СВЕРДЛОВСКОЙ ОБЛАСТИ И РЕСПУБЛИКИ ТАТАРСТАН”. Мир России. Социология. Этнология (1): 68-81. https://cyberleninka.ru/article/n/traektorii-razvitiya-regionalizma-v-rossii-opyt-sverdlovskoy-oblasti-i-respubliki-tatarstan/viewer. 
  20. ^ Анайбан, З.В. (2011) (Russian). МЕЖЭТНИЧЕСКАЯ СИТУАЦИЯ И ЭТНОПОЛИТИЧЕСКИЕ ПРОЦЕССЫ В ПОСТСОВЕТСКОЙ ТУВЕ. ИЭА РАН 
  21. ^ Эвенкийские вибрации сепаратизма / Регионы России / Независимая газета”. www.ng.ru. 2023年1月21日閲覧。
  22. ^ Сушко, А.В. (2018). “ИСТОРИЧЕСКИЕ ИДЕИ И ПОЛИТИЧЕСКИЕ ПРАКТИКИ СИБИРСКОГО СЕПАРАТИЗМА”. Вестник Томского государственного университета (426): 192-206. doi:10.17223/15617793/426/23. ISSN 1561-7793. https://elibrary.ru/item.asp?id=32672496. 
  23. ^ Coalson, Robert (6 January 2023). “Coming Apart At The Seams? For Russia's Ethnic Minorities, Ukraine War Is A Chance To Press For Independence From Moscow” (英語). Radio Free Europe/Radio Liberty. オリジナルの2023年1月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230125104509/https://www.rferl.org/a/russia-ethnic-minorities-independence-ukraine-war/32210542.html 2023年1月25日閲覧。 
  24. ^ “Сибирский батальон ждет добровольцев” (ロシア語). Регион.Эксперт. https://region.expert/sib-battalion/ 2023年8月14日閲覧。 
  25. ^ Клементьев, Е. И.; Кожанов, А. А.; Строгальщикова, З. И. (2007) (Russian). Вепсы: Модель этнической мобилизации Сборник материалов и документов (2 ed.). Petrozavodsk: Российская академия наук. pp. 189–192. ISBN 978-5-9274-0306-6 
  26. ^ Чемашкин, Андрей; Шихвердиев, Ариф (2022). “Индигенный сепаратизм в Арктической зоне России как фактор риска национальной безопасности”. Россия и АТР (3): 31–32. doi:10.24412/1026-8804-2022-2-30-49. http://www.riatr.ru/2022/2/Russia_and_ATR_2022-2_030-049.pdf. 
  27. ^ Шатилов, Александр (2021). “НОВЫЙ РЕГИОНАЛЬНЫЙ СЕПАРАТИЗМ В РОССИЙСКОЙ ФЕДЕРАЦИИ (2014-2021 ГГ.)”. Власть 4: 22–26. https://cyberleninka.ru/article/n/novyy-regionalnyy-separatizm-v-rossiyskoy-federatsii-2014-2021-gg. 
  28. ^ Шнирельман, Виктор (2015) (ロシア語). Арийский миф в современном мире. Новое Литературное Образование. pp. 296–297. ISBN 978-5-4448-0422-3 
  29. ^ Andrey, Romanov (28 May 2019). “The Urals will become free, even if the West will save Moscow” (ロシア語). Region Expert. 16 September 2019閲覧。
  30. ^ Ural Republic is the future” (ロシア語). After Empire (17 October 2017). 29 October 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。29 October 2019閲覧。
  31. ^ Bugai, Janusz (9 January 2020). “Uprising of the Russian administrative divisions” (ロシア語). Region Expert. 16 January 2020閲覧。
  32. ^ “Solomons province pushes for independence in 'China switch' fallout” (英語). Reuters. (2020年9月2日). https://www.reuters.com/article/us-china-solomonislands-malaita-idUSKBN25T09U 2020年9月6日閲覧。 
  33. ^ “Karabakh representative office in Armenia now houses Artsakh government, under President’s leadership”. News.am. (2023年10月16日). https://news.am/eng/news/787067.html 2023年10月20日閲覧。 

関連項目

[編集]