不名誉除隊
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不名誉除隊(ふめいよじょたい、dishonorable discharge)とは、米軍軍人に対する懲戒処分の一つで強制的に除隊させられることをいう。日本の自衛隊では懲戒免職が相当する。対義語は名誉除隊。
不名誉除隊処分を受けると、除隊に際して最下層の二等兵に降格となり[1]、退役軍人が受けられる利益すべてを剥奪される。退職金・軍人恩給については支払われず、再就職の際には履歴書に「不名誉除隊にされた」旨の記載が必要となる。さらに、多くの州においては、不名誉除隊は裁判で重罪の判決を受けたことと同等とみなされ、選挙権・被選挙権の剥奪や銃器所持の禁止などが課せられる。
有罪判決が下され軍事刑務所に送られた者は出所時に不名誉除隊となる。
著名な不名誉除隊者
[編集]- チャールズ・ジェンキンス
- 飯柴智亮
- ウィリアム・S・ジラード - ジラード事件
- リンディ・イングランド - アブグレイブ刑務所における捕虜虐待
- チェルシー・マニング - 35年の刑で軍事刑務所に服役していたが、大統領の恩赦により減刑され不名誉除隊で出所。
- ランディ・オートン
- アイザック・ジャクソン・ハート - 由美子ちゃん事件
- 沖縄米兵少女暴行事件
- チェルミス・ロープウェイ切断事件
脚注
[編集]- ^ 二等兵は通常、新兵に与えられる階級であるため、マスコミなどでは「元○○(降格する前の階級)」と呼ぶ。
参考文献
[編集]- 奥平穣治「防衛司法制度検討の現代的意義 日本の将来の方向性」『防衛研究所紀要』第13巻、第2号、防衛省、2011年1月7日。 NAID 40018710009。国立国会図書館書誌ID:10996033。