フィオラノサーキット
所在地 | フィオラーノ・モデネーゼ, イタリア |
---|---|
標準時 | GMT +1 |
オープン | 1972年4月8日 |
主なイベント | – |
コース長 | 2.97641[1] km |
コーナー数 | 12 |
レコードタイム | 0:55.999 (ミハエル・シューマッハ, フェラーリ F2004, 2004) |
ピスタ・ディ・フィオラノ(伊: Pista di Fiorano, 英: Fiorano Circuit)は、イタリアエミリア=ロマーニャ州モデナ県フィオラーノ・モデネーゼにあるフェラーリのテストコース。
概要
1969年、フィアットがフェラーリの市販車部門を傘下に吸収。イタリア最大の自動車メーカーの資本注入により、フェラーリはマラネッロの本社工場の西側にある果樹園を買収後に造成し、1972年にフィオラノサーキットを完成させた。
行政区画上では東側の本社工場はマラネッロ、西側のフィオラノサーキットはフィオラーノ・モデネーゼに属する[2]。サーキット正門前の通りは「ジル・ヴィルヌーヴ通り (Via Gilles Villeneuve) 」と命名されており、通りの角にはヴィルヌーヴの銅像がある。
現在はフェラーリのF1マシンとGTカー、XXモデルと市販車のテストに使用される。さらにオーナー向けのドライビングコースも開催されている。
コース各所には効率的なデータ収集を行えるよう、計測機やテレビモニターを配備している。また、ウェットコンディションを再現できるよう、コース全体に水を撒き、余分な水分を吸収するシステムも導入している[1]。シェルが開発したアスファルト路面によりグリップ力が高まり、水はけが良くなった[1]。また、サーキットには80席のスタンドが用意されているほか、各種設備の揃ったガレージ・スペースも確保されており、悪天候の際にもスムーズに作業が進められるようになっている[1]。
コース中心部にある建物には創業者エンツォ・フェラーリの執務室があり、「エンツォの家」と呼ばれる。エンツォ没後もオフィスは保存されているが、オーナー向けの宿泊施設として利用されている。さらに後年には隣接してドライバーの更衣所やトレーニングルーム、セミナールームなどからなる建物も設けられた。
サーキットの隣接地には、本社から分離したレース部門(スクーデリア・フェラーリ)のファクトリーがあり、F1マシンのシェイクダウンがそのまま行えるようになっている。2002年には物流部門を増設し、F1マシンの輸送の準備やトランスポーターの管理を行っている[1]。
コースレイアウト
F1が開催されるさまざまなコースを再現できるようデザインされており、サーキットとしては珍しい立体交差になっている。コース幅は8.4メートル[3]。コーナーの種類は多様で、370Rから13.71Rまである[3]。コーナー名は特に決められていない。F1マシンにおけるアベレージスピードは160km/h以上、トップスピードは290 km/h[3]。タイヤ開発用の特別なコースも設置している。
当初のサーキットの全長は2,948.50m[1]。1992年にはストレートにシケインが増設され、シケインを使用する場合は3,021メートルとなった[3]。1996年にはコースの一部が変更され、シケインなしで2,976.41m[1]、シケインありで2,997mとなった。
ラップレコード一覧
車種 | タイム | ドライバー | 日付 | 備考 |
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F1マシン | ||||
F2004 | 0'55.999 | ミハエル・シューマッハ | 2004 | |
F2003-GA | 0'56.33 | ミハエル・シューマッハ | 2003 | |
SF71H | 0'56.99 | アントニオ・ジョビナッツィ | 2018 | |
248F1 | 0'57.099 | フェリペ・マッサ | 2006 | |
F2005 | 0'57.146 | ミハエル・シューマッハ | 2005 | |
F2002 | 0'57.476 | ミハエル・シューマッハ | 2002 | |
SF70H | 0'58.00 | キミ・ライコネン | 2017 | |
F2007 | 0'58.366 | フェリペ・マッサ | 2007 | |
F310B | 0'59.00 | ミハエル・シューマッハ | 1997 | |
F2008 | 0'59.111 | ミルコ・ボルトロッティ | 2008 | |
SF15-T | 0'59.300 | セバスチャン・ベッテル | 2016 | |
F399 | 1'00.226 | ルカ・バドエル | 1999 | |
412T1 | 1'00.31 | ジャン・アレジ | 1994 | |
レーシングカー | ||||
333SP | 1'11.90 | スリックタイヤでのタイム | ||
333SP | 1'13.00 | スリックタイヤ、リストリクター装着でのタイム | ||
Ferrari Monza | 1'14.41 | Walter Schäfer | 4 June 1997 | フェラーリ50周年記念式典でのタイム [1] |
360GT | 1'15.00 | |||
360N-GT | 1'15.90 | Ian Harold Brown | 2003 | |
FXX | 1'16.00 | アンドレア・ベルトリーニ | 2007 | |
458チャレンジ | 1'16.50 | 2010 | ||
360チャレンジ | 1'20.40 | 2003 | ||
Maserati Trofeo | 1'21.1 | |||
355チャレンジ | 1'25.40 | rear wing | ||
348チャレンジ | 1'33.00 | |||
ロードカー | ||||
ラ フェラーリ | 1'19.9 | 2013 | ||
F12ベルリネッタ | 1'23.0 | 2012 | ||
458スペチアーレ | 1'23.05 | 2013 | ||
599GTO | 1'24.0 | 2010 | ||
エンツォフェラーリ | 1'24.9 | 2002 | ||
458イタリア | 1'25.0 | 2010 | ||
430スクーデリア | 1'25.1 | |||
マセラティMC12 | 1'25.2 | |||
458スパイダー | 1'25.5 | 2011 | ||
599GTBフィオラノ | 1'26.5 | 2006 | ||
360チャレンジストラダーレ | 1'26.5 | 2003 | ||
430スクーデリアスパイダー16M | 1'26.5 | 2009 | ||
F50 | 1'27.00 | |||
F430 | 1'27.00 | Autobild | 2007 | |
F40 | 1'29.60 | |||
360モデナ | 1'31.00 | |||
550マラネロ | 1'32.528 | |||
F355F1 | 1'33.00 | 1997 | ||
F355 | 1'34.00 | 1994 | ||
F512M | 1'35.00 | 1995 | ||
512TR | 1'35.00 | 1992 | ||
456GT | 1'35.00 | |||
マセラティ4200GT | 1'35.00 | |||
288GTO | 1'36.00 | |||
テスタロッサ | 1'36.00 | 1984 | ||
348TB | 1'37.00 | 1989 | ||
328GTB | 1'44.00 |
フィオラノサーキットが登場するゲーム
Simulation / Video Game | 年 | Fiorano |
---|---|---|
Ferrari Virtual Academy | 2010 | ✔ |
Ferrari Challenge: Trofeo Pirelli | 2008 | ✔ |
Ferrari GT: Evolution | 2008 | ✔[4] |
rFactor | 2005 | ✔ |
F1 Challenge 99-02 | 2003 | ✔[5] |
Ferrari F355 Challenge | 1999 | ✔ |
Ferrari Formula One | 1988 | ✔[6] |
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脚注
- ^ a b c d e f g “GESレーシング部門”. Ferrari.com. 2011年12月20日閲覧。
- ^ ピーライ (2007年7月31日). “【マラネロ・フォー! 2】マラネロとフィオラノ。”. フロムROSSOエディターズ 2011年12月20日閲覧。
- ^ a b c d “Circuito di Fiorano” (イタリア語). Comune di Fiorano Modenese. 2012年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年12月20日閲覧。
- ^ http://www.gameloft.com
- ^ http://www.electronic-arts.de
- ^ http://www.mobygames.com/game/ferrari-formula-one
関連項目
- フェラーリ・599GTBフィオラノ
- ムジェロ・サーキット - フィアットが所有するサーキット。