幼稚園WARS
幼稚園WARS | |
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ジャンル | 少年漫画、アクション[1]、ラブコメディ[1] |
漫画 | |
作者 | 千葉侑生 |
出版社 | 集英社 |
掲載サイト | 少年ジャンプ+ |
レーベル | ジャンプコミックス |
発表期間 | 2022年9月15日[1] - |
巻数 | 既刊7巻(2024年1月4日現在) |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
『幼稚園WARS』(ようちえんウォーズ)は、千葉侑生による日本の漫画作品。『少年ジャンプ+』(集英社)にて、2022年9月15日から連載中[1]。ジャンプルーキー!の連載争奪ランキングにて読者投票によりインディーズとして連載開始。21話より通常連載へと移行した作品である[1]。
作者の千葉によると、本作は「『殺し屋×幼稚園』のラブコメ」であり、「イケメン好きの最強先生と次々に攻めてくるイケメン殺し屋のイカれた攻防戦」が見所となっている[2]。
あらすじ
ここは、世界の重鎮達の子供が通う幼稚園。そこで主人公のリタは、減刑のため一年間、幼稚園教諭の極秘任務をすることになる。極秘任務とは子どもたちを狙う殺し屋から一年間子どもたちを守るというもの。
1話〜6話
スペード、クラブ、ダイヤ、ハートと、名だたる殺し屋相手に、リタやダグは子どもたちを守るため戦う。そして、ダグにリタへの好意が芽生える
7話〜12話
新人としてたんぽぽ組にやってきたハナは、兄を助けてほしいとリタとダグに懇願する。園長も同意し、三時間という条件付きで三人を向かわせる。 殺し屋をたやすく殲滅させる彼らだったが、ハナの裏切りによってリタは爆発に巻き込まれ、ハナから逃げ出そうとするダグもハナの父によって撃たれる。 爆発をしのいだリタによってハナの父は敗れたものの、ヘリへ乗ってたんぽぽ組を全滅させようとする。 しかし、屋上へ上がったリタによってヘリごと吹き飛ばされ、ハナは父に宣言し、一族から決別することになる。 また、ダグに助けられたハナは彼に好意を抱く。 保健室で治療を受けた後、きく組のルーク・スミスと出会う。
13話〜20話
ブラック幼稚園へ襲撃してきたナターシャと相対するリタ 激しい戦いの末にナターシャを殺害することができたが、標的の子供――ライラについての謎が深まり、 ルークは、この幼稚園がライラ一人のためだけに作られたのではないかと推測する そんな中、ある人物が、ライラを手に入れることを目論んでいた。
21話〜25話
殺し屋を追って園の外へ出たリタは、双子の弟、レオと再開する。 レオと側近のアシュリーと戦闘になるリタだったが、きく組の到着によって、新世界秩序と名乗る二人は撤退する。 そして園長は、来るお遊戯会に向けて、たんぽぽ組ときく組に買い出しを頼む。
26話〜37話
買い出しに出発したたんぽぽ組ときく組は、目的地の浅草へ向かう道中で殺し屋と遭遇し、ライラの乗車も発覚し、混乱する中、たんぽぽ組はライラを連れて先に浅草へ向かう。 浅草にて、新世界秩序の雇った殺し屋、猪本ナツキと猪本ハルオに苦戦する三人だったが、撃退に成功する。 目的地のミネジマにて、新たな武器と秘密兵器となるプードル10匹を手に入れた特殊教諭たちは、帰還する。 また、リタに見逃され、平穏な暮らしを送ろうとするナツキとハルオは、新世界秩序の襲撃を受け、瀕死となる中、その場に園長が現れる。
38話〜40話
買い出しの終わりを記念して宴が繰り広げられる。 そして、ダグはリタに思いを伝えるため、邪魔なルークを縛ったうえで、屋上でついに告白するが、酔いつぶれていたために失敗する。 さらにルークや、騒ぎに気づいた園内最強の特殊教諭であるウーナ・マウリ、そして彼女と同じすみれ組のマックがやってきたために、またもや思いを伝えられずに終わる。 41話・42話 園長から、お遊戯会当日は銃火器の仕様が禁止されることを告げられる。 また、ダグの元仕事仲間のエルザ・オージェがライラを狙って襲撃に来る。 任務を捨て、ダグと関係を再び持とうとする彼女だったが、リタによって撃退される。
43話・44話
お遊戯会に向けて、たんぽぽ組ときく組は特訓に臨む。
45話〜
お遊戯会が始まり、シルバー家5姉妹の襲撃を受ける。
登場人物
ブラック幼稚園
たんぽぽ組
- リタ
- たんぽぽ組の先生で本作の主人公[3]。4月4日生まれ。20歳。156cm。占いとイケメン好きである。自由になったときの夢はイケメンと付き合うこと。愛用する銃器はM92F。元殺し屋。かつては魔女と呼ばれていたほどの実力者で、多対一でもいともたやすく制圧してしまうほどである。ショウやハナからは、「返り血を浴び、どんな武器も使いこなし、相手が何人いようとただ無感情に、虫のように殺す」と称されている。幼い頃から義理の父に言われ、殺しを続けていた。今は特殊教諭として減刑に勤しんでいる。自分には人を殺すことでしか価値がないと言われ続けてきたため、人を守る特殊教諭の仕事に誇りを持っている。いい出会いを見つけるため、毎日ほぼすべての占いをチェックしている。実際その的中率は高く、1位の日はスペードやクラブを始めとして様々なイケメンに出会っているが、最下位の日はダイヤという無惨な結果に終わっている。イケメンに対してはたとえ敵だろうと惚れ込み、アンケートを取る。が、気に入らない答えが出ると相手をすぐに殺害する。反対に、好みの容姿でなければ問答無用で殺害する。ダグのことがタイプではあるが、詐欺師であることを理由にその感情を抑え込んでいる。だが、次第に彼の積極的なアプローチに心惹かれるようになる。殺し屋ではあったものの、ナツキとハルオを殺すことを取り下げるなど、優しい部分が全面的に目立っている。しかし、戦闘時、殺し屋だった頃の、戦いを楽しむ人格が戻ることがある。双子の弟にレオがいる。詳細な関係は不明だが、再開したときはかなり驚いていた様子だった。
- ダグ
- リタ同様たんぽぽ組の先生。9月18日生まれ。23歳。180cm。リタの先輩。元詐欺師。酒に強い。自由になった時の夢はタバコをフィルターなしで1日2箱吸う人生を送ること。愛用する銃器はP99。親に捨てられ、誰も助けてくれないスラム街で生きる中で、自分で強くなる、詐欺という道に進み、今まで、エルザ・オージェを始めとした様々な人物を利用してきた。翻訳が得意で、園児や酔いつぶれたリタの言葉を翻訳した。リタが自分にない真っ直ぐさや明るさばかり持っていることや、初めて助けられたことから、彼女に好意を抱くようになり、積極的なアプローチを繰り返しているが、ルークに邪魔されたり、リタが酔っていたりと、何かとうまく行っていない。代わりに、ハナには、彼女を助けたことで好意を持たれている。ナターシャの一件の前から、わざわざ犯罪者を使って、さらに国単位の超極秘任務で金持ちの子供を守っていることに違和感を抱き、ライラの存在にも薄々勘づいていた。
- ハナ
- リタ同様たんぽぽ組の先生。2月22日生まれ。18歳。153cm。新人の先生である。元殺し屋。自由になった時の夢は兄と幸せに暮らすこと。愛用する銃器は手榴弾。手榴弾のピンを抜いた後、バットで打つ戦法を用いる。有名な殺し屋ブラッドリー一家の一員だった過去を持っている。ブラック幼稚園への護送中、父から刺客を送り込まれた。返り討ちにしたものの、兄のショウが殺されそうなことを知った。そのため、リタとダグに協力を申し出る。リタたちのことを一度裏切ったが、リタたちに助けられ、一族や仕事、掟のことが大嫌いだったと父に告げる。ダグに助けられたことで彼に好意を抱くようになる。ゴードンにそれを説明するが、現れたルークに風邪だと嘘を吹き込まれる。ナツキに対し、いいお兄ちゃんと称したことで、ナツキに好意を抱かれる。
- 猪本ナツキ
きく組
- ルーク・スミス
- きく組の先生。上司殺しをした元警官。裕福な生まれであり、生まれながらの犯罪者でないという点で他の特殊教諭とは違う。愛用する銃器はパイソン。意外と酒には弱い。大の少女漫画好きであるが、少女漫画について熱弁する様子から、シルバー家5姉妹には引かれていた。特に好きなのはごはんよりだんごという作品で、本人は「学生たちの甘酸っぱい純愛を描いた素晴らしい胸キュンストーリーで、ごはんを使った斬新な設定に先が気になって夜も眠れない」と言っているが、リタたちからはクソ漫画と言われている。両思いもいいが片思いの時間は長ければ長いほど良いという思想を持っており、リタとダグが距離を詰めるのをなんとしてでも阻止しようとする、ダグに好意を抱くハナに風邪だと嘘を吹き込むなどしている。リタに好意を抱くダグに好意を抱くハナに好意を抱くナツキという構図に対してはいいね👍とコメントしている。ティナという名の彼女がいて、ゴードンいわく2年前事故で死んだそうだが、本人は上司に殺されたと主張している。口から右肩、そして背中にかけて大きな火傷跡があり、また、一部燃えてしまっているが、彼女とのツーショットの写真をずっと保存している。同じくきく組のシルヴィアとは互いに信頼し合っており、味方同士で敵を挟むという銃撃戦において危険なことを平然とやってのける。
- シルヴィア
- きく組の先生。元運び屋。愛用する銃器はMAC11。同じくきく組のルークとは互いに信頼し合っており、味方同士で敵を挟むという銃撃戦において危険なことを平然とやってのける。実はルークのことをエッチな目で見ており、戦闘中も含めてルークの一つ一つの仕草に興奮している。浅草へ向かうときは、車を巧みに運転した。
すみれ組
- ウーナ・マウリ
- すみれ組の先生で、園内最強の特殊教諭。ルークいわく、四字熟語しか喋らない変人。愛用する銃器はロケットランチャー。もともと何をしていたかは不明。彼女の言葉を翻訳するのはダグでも不可能だが、同じくすみれ組のマックはできる。また、実際に言っていることはかなり口が悪い。
- マック
- すみれ組の先生。常に熊の着ぐるみを着ている。なお、この熊は千葉先生のアイコンの兎に酷似している。愛用する銃器はロケットランチャー。もともと何をしていたかは不明。唯一ウーナの言葉を翻訳できる。声を出さない代わりにスマホの音声アプリを使って喋っている。
その他
- エリナ
- 園長先生。元軍人。愛用する銃器はデザートイーグル。特殊教諭たちの首に埋め込まれたGPSチップによって、特殊教諭たちを管理している。基本個人的な理由での行動は許さず、敵への攻撃のみとしているが、ハナの兄を助け出そうとするたんぽぽ組に対しては、三時間の猶予を与えた。新世界秩序の襲撃を受けたナツキとハルオのもとに現れ、ある取引をした。ライラについてなにか知っているような様子だが、特殊教諭たちにはただのお金持ちの子とだけ伝えている。ライラに何不自由ない子供らしい生活をさせることを望んでいる。
- ゴードン・Z・スカイ
- 保険室の先生兼副園長。元軍人。容姿の怖さから、たんぽぽ組には最初逃げられた。怪我人は絶対安静としており、逃げる相手には斧で強硬的に連れて行くこともある。腕は確かで、たんぽぽ組の怪我を素早く手当してみせた。
- ライラ
- 幼稚園生。常に笛を持ち歩いている。なにか秘密を抱えており、ルークは、この幼稚園がライラ一人のためだけに作られたのではないかと推測している。一番最初に狙いに来たナターシャの一件以降、多くの殺し屋から狙われるようになった。浅草へ向かう車にこっそり乗り込むなど、子供らしいところがある。マックがつきっきりで護衛している。
制作背景
作者の千葉は、2年ほど漫画の企画がまったく通らない時期があり、貯金もつきかけたため、漫画家を諦めて近所のパン屋のアルバイトに応募をしたが、面接の1時間前に原因不明の「今まで経験したことのないほどの腹痛」を経験し、病院へ行き、2日寝込んだ[4]。それによりアルバイトをすることができず、仕方がなく本作で挑戦することを決意[4]。その後、本作は人気を得て連載権を獲得している[4]。
評価
2021年12月[5]、第3回LINEマンガ大賞で佳作を受賞[6]。
2023年8月、「次にくるマンガ大賞 2023」Webマンガ部門にて3位に選出[7]。同年9月、「第7回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」にて8位を獲得[8]。
書誌情報
- 千葉侑生『幼稚園WARS』集英社〈ジャンプコミックス〉、既刊7巻(2024年1月4日現在)
- 2023年3月3日発売[3][9]、ISBN 978-4-08-883486-3
- 2023年4月4日発売[10]、ISBN 978-4-08-883488-7
- 2023年5月2日発売[11]、ISBN 978-4-08-883506-8
- 2023年7月4日発売[12]、ISBN 978-4-08-883541-9
- 2023年9月4日発売[13]、ISBN 978-4-08-883640-9
- 2023年11月2日発売[14]、ISBN 978-4-08-883702-4
- 2024年1月4日発売[15]、ISBN 978-4-08-883842-7
脚注
出典
- ^ a b c d e “秘密を抱えた先生たちが護る、“世界一安全”な幼稚園が舞台のアクションラブコメ”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年9月15日) 2023年5月27日閲覧。
- ^ “【漫画】「ちっぽけ」なJK3人の周りに不審な人影が? クセになるストーリーが「秀逸!」”. マグミクス. メディア・ヴァーグ (2022年10月9日). 2023年5月27日閲覧。
- ^ a b “最強の悪が守る“世界一安全な幼稚園”が舞台のバイオレンス×ラブコメディ1巻”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年3月3日) 2023年5月27日閲覧。
- ^ a b c “貯金尽きかけ「漫画家やめる」とバイト応募→まさかの展開に 「幼稚園WARS」作者秘話にネット衝撃”. J-CASTニュース. ジェイ・キャスト (2023年5月30日). 2023年9月27日閲覧。
- ^ “「第3回 LINEマンガ大賞」結果発表!!”. PR TIMES (2021年12月9日). 2023年9月27日閲覧。
- ^ “2年間企画が通らず漫画家を諦めようとしたら…… 漫画家に起きた不思議な出来事に「運命的」と感動の声”. ねとらぼ. ITmedia (2023年6月2日). 2023年9月27日閲覧。
- ^ “「気になってる人が男じゃなかった」次にくるマンガ大賞のWebマンガ部門1位に”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年8月31日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ “荒川弘「黄泉のツガイ」が「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」の大賞に”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年9月27日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ “幼稚園WARS 1”. 集英社. 2023年5月27日閲覧。
- ^ “幼稚園WARS 2”. 集英社. 2023年5月27日閲覧。
- ^ “幼稚園WARS 3”. 集英社. 2023年5月27日閲覧。
- ^ “幼稚園WARS 4”. 集英社. 2023年7月4日閲覧。
- ^ “幼稚園WARS 5”. 集英社. 2023年9月4日閲覧。
- ^ “幼稚園WARS 6”. 集英社. 2023年11月2日閲覧。
- ^ “幼稚園WARS 7”. 集英社. 2024年1月4日閲覧。
外部リンク
- 第1話 幼稚園WARS - 少年ジャンプ+