コンテンツにスキップ

蠟山政道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。石田智子 (会話 | 投稿記録) による 2006年4月6日 (木) 12:46個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

蝋山 政道ろうやま まさみち1895年 - 1980年5月15日)は、政治学者。アジア・アフリカ問題評論家の蝋山芳郎マルクス経済学者の山田勝次郎は弟。政治学者蝋山道雄は長男。1895年、群馬県で生まれた。東京帝国大学法学部在学中に吉野作造の影響を受け政治学の研究を志す。1928年に東京帝大教授に就任。1939年河合栄治郎教授の学説をめぐる法学部教授の処分(平賀粛学)をめぐって辞任するまで在職した。その傍ら近衛文麿周辺の学者グループである昭和研究会にも参加した。1942年翼賛選挙では推薦候補として立候補し、衆議院議員に当選。1期務めた。戦時期にはフィリピンの軍政監部顧問であった村田省蔵の指名により、大学以来の旧友・東畑精一とともに占領地の調査に参加した。戦後は、お茶の水女子大学学長中央教育審議会委員・NHK番組審議会委員を歴任し、1968年1980年東京都教育委員長。その一方で社会党右派民社党の理論的イデオローグとして活動し、特に日米安保肯定論で民社党の外交防衛政策を理論づけたことは有名である。

著書

単著

  • 『無産政党論』(日評社, 1930年)
  • 『行政組織論』(日評社, 1930年)
  • 『ヒューマニズムの政治思想』(岩波書店, 1938年)
  • 『東亜と世界――新秩序への論策』(改造社, 1941年)
  • 『農村自治の変貌』(農業綜合研究所, 1948年)
  • 『日本における近代政治學の發達』(實業之日本社, 1949年/新泉社, 1968年)
  • 『日本における政治意識の諸様相』(勁草書房, 1949年)
  • 『比較政治機構論』(岩波書店, 1950年)
  • 『近代官吏制度の発達――比較制度的研究』(日本評論社, 1951年)
  • 『政治学原理』(岩波書店, 1952年)
  • 『地方制度の改革』(中央経済社, 1958年)
  • 『大学及び大学生論』(中央公論社, 1960年)
  • 『新日本のビジョン』(朝日新聞社, 1965年)
  • 『よみがえる日本』(中央公論社[中公文庫], 1974年)
  • 『国際社会における国家主権』(講談社講談社学術文庫], 1977年)
  • 『政治学の任務と対象』(中央公論社[中公文庫], 1979年)
  • 『国策企業・公企業論――国家と産業との関係』(国土社, 1981年)

共著

編著

  • 『吉野作造先生追悼記念政治及政治史研究』(岩波書店, 1935年)
  • 『国家学論集――国家学会50周年記念』(有斐閣, 1937年)
  • 『政治意識の解剖』(朝日新聞社, 1949年)
  • 『政党』(有斐閣, 1956年)
  • 『大学制度の再検討』(福村出版, 1962年)
  • 『行政学研究論文集』(勁草書房, 1965年)

共編著

訳書