純資産
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純資産(じゅんしさん、英:net worth, net asset)は、会計学の用語であり、簿記における勘定科目の区分の一つである。会社の資産総額から負債総額を差し引いた金額を指す。 なお、額がマイナス(欠損)であっても「純資産」と呼ぶ。
貸借対照表は、資産の部、負債の部、純資産の部しか存在しない。純資産は、負債とともに貸方に記載される(貸借対照表に載る項目のうち「負債でないもの」である)。
かつては、資本(しほん、英:capital)あるいは(広義の)自己資本(じこしほん、英:ownership equity)、株主資本(かぶぬししほん、英:shareholder's equity)と呼ばれていた。 2005年の企業会計基準第5号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」において、「純資産」を正式名称と定義された。
表記と分類
1. 株主資本
- 資本金 - 法定資本(legal capital)
- 新株式申込証拠金 - 発行前新株に対する払込金
- 資本剰余金
- 利益剰余金
- 自己株式(ただし、控除項目=マイナスの額となる)
- 自己株式申込証拠金 - 自己株式を外部に販売する又は処分する際、事前に買い手から領収した証拠金。新株式申込証拠金と同様の扱い
2. 評価・換算差額等 - いずれも株主資本ではない
- その他有価証券評価差額金など
- 繰延ヘッジ損益など - 資産の部・負債の部には載らない
- 土地再評価差額金など
- 為替換算調整勘定
- 繰延税金資産・負債修正差額
3.新株予約権 - 負債ではなくなった
4.少数株主持分 - 連結会計の場合のみ。独立した項目でなく純資産であるとした
特記事項
- 評価・換算差額等については、これらに係る繰延税金資産又は繰延税金負債相当額を控除する(これらは資産の部・負債の部となる)。
- これまで負債または資産とされてきた項目が純資産となった。
- 合併差益は廃止され、全額が当期利益となる。
- また減資差益は原理上発生しえない。
- 親会社株式については連結会計では少数株主との配分を行う。
脚注
関連項目