ハリプンチャイ王国
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ハリプンチャイ王国(ハリブンジャヤ王国とも)は今のタイ王国・ランプーン県にあったモン族の王国。
ハリプンチャイ王国に関してはパーリ語で書かれたジナカーラマーリニーやチャマテヴィーヴァムサーなど多くの年代記があり頻繁に言及されているが、非常に史実に乏しいとされ、実体は大きく謎に包まれている。それらの年代記によれば、チャマテヴィーと呼ばれる姫が当時モン族が治めるラヴァプラ(ロッブリー)にいたが、彼女の父がこの姫をランプーンに送って来たことによって661年国が成立した。しかしながら、実際このあたりに国が建ったのは750年あたりだとされる。その後ラヴァプラがクメールの王、ジャヤーヴァルマン1世により壊滅したことによりモン族の中心地となった。その後の11世紀頃にはクメール王朝による攻撃が記録されている。13世紀初頭にはランプーンを中心に寺院など建築物の建設が頻繁に行われ黄金期を迎えたが、1281年にはタイ族の一派であるユワン族のマンラーイ王がランプーンを攻撃しラーンナータイ王朝を建設したことにより、ハリンプチャイ王国は壊滅した。この後にはモン族の中心はペグーに移ることになった。