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⚫ | '''灰の水曜日'''('''はいのすいようび'''、 {{lang-en-short|Ash Wednesday}}、伊:Mercoledì delle Ceneri、{{lang-es-short|Miércoles de Ceniza}}、{{lang-fr-short|Mercredi des Cendres}}、{{lang-de-short|Aschermittwoch}}、{{lang-nl-short|Aswoensdag}}、葡:Quarta-Feira de Cinzas)は、[[キリスト教]][[カトリック教会]]をはじめとする[[西方教会]]の[[典礼]]。[[四旬節]]の初日([[復活祭]]の40日前)に当たる。日付は[[復活祭]]の日に連動する。 |
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== 概要 == |
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[[四旬節]]の初日([[復活祭]]の46日前)に当たる。 |
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== 典礼 == |
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灰の水曜日の[[典礼]]では、前年の[[枝の主日]]に使用された[[ソテツ]]、[[棕櫚]](しゅろ)の枝など<ref>{{Cite news|url=https://www.seijo-church.com/news/topic/3551/|title=受難の主日(枝の主日)ミサ・説教「何の枝?」|publisher=カトリック成城教会|date=|accessdate=2023-02-22}}</ref>を集めて燃やし、その灰を回心のしるしとして頭か額にかける「灰の式」が行われる<ref>{{Cite news|url=https://www.cbcj.catholic.jp/faq/lent/|title=四旬節 断食(大斎・小斎)とは?|publisher=カトリック中央協議会|date=|accessdate=2023-02-22}}</ref>。 |
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元来はカトリック教会の行事であるが、その流れを汲む[[プロテスタント|プロテスタント教会]]([[聖公会]]、[[ルーテル教会]]など)でも行われる。 |
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[[東方教会]]では行われない。 |
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⚫ | 当初、教会から離れた人が戻る際の[[懺悔|反省]]の公的儀式の1つとして灰を使用していた。これらの儀式が4世紀には40日間の断食と結びつけられていたが、[[四旬節|レント]]の初日である灰の水曜日の起こりとは断定することが出来なかった。だが、[[10世紀]]までには[[西ヨーロッパ]]で広く習慣として行われていた。([[ローマ]]は除く)[[1091年]]には[[ウルバン2世]][[教皇]]が[[ベネヴェント]]会議でローマの教会にも拡大するよう命じ、「Feria Quarta Cinerum」(灰の水曜日)と呼ばれるようになった<ref> [http://www.antiochian.org/content/orthodox-ash-wednesday Orthodox Ash Wednesday by John W. Fenton Antiochian Orthodox Christian Archdiocese of North America] </ref>。 |
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カトリック教会や伝統的なプロテスタント教会(聖公会、ルーテル教会など)ではこの日に[[大斎_(カトリック教会)|大斎]]または[[小斎]]が守られるのが標準となっていた。 |
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一般に典礼色は紫を使用する。 |
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==典礼== |
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この日の[[典礼]]では、前年の[[枝の主日]]([[聖週間]]の初日となる[[主日]]、すなわち復活祭の1週間前)に使用された[[ナツメヤシ|棗椰子]](なつめやし)または[[棕櫚]](しゅろ)の枝<ref>北方地域では猫柳([[ねこやなぎ]])が使用される。</ref>などを、最近では3日前の日曜日に不要になった木製の十字架などを集めて、燃やした灰の「祝別式」と「塗布式」が行われる。 |
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祝別式とは、この灰を前に神に祈り、[[聖別]]することを指す。 |
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塗布式とは灰の水曜日のミサ(礼拝)で、司式者が信者各自の額に灰の十字を記し(塗り付け)、例えば[[聖公会]]では司式者が[[聖公会祈祷書#日本聖公会祈祷書|祈祷書]]にある「あなたはもともと土から生まれたので、まもなく土に返る。<ref> ([[創世記]] 3:19 および [[コヘレトの言葉]]/[[伝道の書]] 3:20) </ref> だから罪を悔い改めて、イエスの教えに立ち返りなさい。」<ref>[[聖公会祈祷書#米国聖公会祈祷書|英語祈祷書]]p. 265では単に「Remember that you are dust, and to dust you shall return.」</ref>と言いながら祈ることを指す。 |
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この儀式後、各信者は額に灰の十字を付けたまま教会から出て、外を歩き、通常(しばらくは)額に記された十字を自ら拭い去ることはない。 |
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[[四旬節|レント]]の初日である水曜日に、いつからどのようにして灰を使う儀式を行うことになったかはっきりしない。 |
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==日付== |
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灰の水曜日の日付は[[復活祭]]の日付に連動しているので、次のようになる。 |
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*2017年 – 3月1日 |
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*2018年 – 2月14日 |
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*2019年 – 3月6日 |
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*2020年 – 2月26日 |
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*2021年 – 2月17日 |
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*2022年 – 3月2日 |
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*2023年 – 2月22日 |
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*2024年 – 2月14日 |
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*2025年 – 3月5日 |
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*2026年 – 2月18日 |
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== 関連項目 == |
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* [[T・S・エリオット]]の[[詩]]「[[灰の水曜日 (詩)]]」 |
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* [[:en:Elvis Perkins|Elvis Perkins]]([[アンソニー・パーキンス]]の[[子息]])の[[アルバム]]「灰の水曜日 (アルバム)」([[:en:Ash Wednesday (album)]]) |
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==関連項目== |
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*[[典礼暦]] |
* [[典礼暦]] |
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* [[灰の水曜日 (詩)]] |
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* {{仮リンク|灰の水曜日 (アルバム)|en|Ash Wednesday (album)}} |
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2023年2月22日 (水) 07:32時点における版
灰の水曜日(はいのすいようび、 英: Ash Wednesday、伊:Mercoledì delle Ceneri、西: Miércoles de Ceniza、仏: Mercredi des Cendres、独: Aschermittwoch、蘭: Aswoensdag、葡:Quarta-Feira de Cinzas)は、キリスト教カトリック教会をはじめとする西方教会の典礼。四旬節の初日(復活祭の40日前)に当たる。日付は復活祭の日に連動する。
概要
灰の水曜日は、カトリック教会、プロテスタント教会(聖公会、ルーテル教会など)で定められている。東方教会では行われない。この日は大斎と小斎を守る日である。一般に典礼色は紫を使用する[1]。
典礼
灰の水曜日の典礼では、前年の枝の主日に使用されたソテツ、棕櫚(しゅろ)の枝など[2]を集めて燃やし、その灰を回心のしるしとして頭か額にかける「灰の式」が行われる[3]。
歴史
当初、教会から離れた人が戻る際の反省の公的儀式の1つとして灰を使用していた。これらの儀式が4世紀には40日間の断食と結びつけられていたが、レントの初日である灰の水曜日の起こりとは断定することが出来なかった。だが、10世紀までには西ヨーロッパで広く習慣として行われていた。(ローマは除く)1091年にはウルバン2世教皇がベネヴェント会議でローマの教会にも拡大するよう命じ、「Feria Quarta Cinerum」(灰の水曜日)と呼ばれるようになった[4]。
脚注
- ^ “灰の水曜日”. Laudate(女子パウロ会) 2023年2月22日閲覧。
- ^ “受難の主日(枝の主日)ミサ・説教「何の枝?」”. カトリック成城教会 2023年2月22日閲覧。
- ^ “四旬節 断食(大斎・小斎)とは?”. カトリック中央協議会 2023年2月22日閲覧。
- ^ Orthodox Ash Wednesday by John W. Fenton Antiochian Orthodox Christian Archdiocese of North America