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確証のある1905年生まれの男性としては最後の生き残りでもあった。また、明治30年代生まれの日本人男性最後の生き残りであった。
確証のある1905年生まれの男性としては最後の生き残りでもあった。また、明治30年代生まれの日本人男性最後の生き残りであった。


彼が生まれた1905年は「[[夏目漱石]]が[[我輩は猫である]]を刊行」、「[[ニホンオオカミ]]絶滅」、「[[ポーツマス条約]]締結」などが起こった年である。
彼が生まれた1905年は「[[夏目漱石]]が[[我輩は猫である]]を刊行」、「[[ニホンオオカミ]]絶滅」、「[[ポーツマス条約]]締結」などが起こった年である。


== 人物 ==
== 人物 ==

2021年12月9日 (木) 13:45時点における版

のなか まさぞう

野中 正造
生誕 (1905-07-25) 1905年7月25日
日本の旗 日本 北海道足寄町
死没 (2019-01-20) 2019年1月20日(113歳没)
死因 老衰
住居 日本の旗 日本 北海道
国籍 日本の旗 日本
職業 農業、温泉業
著名な実績 世界男性最高齢(2018年1月29日 - 2019年1月20日)
日本男性最高齢(2016年10月29日 - 2019年1月20日)
益次郎(父)
キヨ(母)
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野中 正造(のなか まさぞう[1]1905年明治38年〉7月25日[2] - 2019年平成31年〉1月20日)は、日本北海道足寄町在住であった長寿の男性。2017年8月のイスラエル・クリスタルの死後、老人学研究団体ジェロントロジー・リサーチ・グループによって世界男性最高齢と認定された人物である[3]

しかし、後述のとおり実際にはスペイン在住のフランシスコ・ヌニェス・オリベラが男性世界一であり、2018年1月29日にオリベラが死去したことで野中が男性世界一となった。

確証のある1905年生まれの男性としては最後の生き残りでもあった。また、明治30年代生まれの日本人男性最後の生き残りであった。

彼が生まれた1905年は「夏目漱石が『我輩は猫である』を刊行」、「ニホンオオカミ絶滅」、「ポーツマス条約締結」などが起こった年である。

人物

1905年、足寄町上利別にて野中温泉の創業者である父・益次郎(現在の富山県中新川郡立山町から北海道に入植[4])と母・キヨの間に生まれる。畑作との兼業で温泉を運営し、111歳の時点でなお温泉にて家族と暮らしており、1日3回の食事をとるほか、新聞も毎日読んでいた[1]。長寿の秘訣について、野中は新聞社の取材に「温泉のおかげ」と語っている[1]

2016年9月時点で子供が5人(2男3女)、孫が8人、ひ孫が3人いた。 妻は1992年に先立った[5]

2016年10月29日、日本男性最高齢の吉田正光が死去したことで、野中が存命する日本男性最高齢の人物となったことが同年12月14日に厚生労働省より認定された[1][6]。なお吉田の死が報道されたのは翌日の12月15日のことであった[1][6]

2017年8月11日、世界最高齢の男性イスラエル・クリスタルが113歳330日で死去し[3]、112歳17日の野中が老人学研究団体ジェロントロジー・リサーチ・グループ(ギネス世界記録の長寿記録の出典としても使われている。略称GRG。)によって年齢が検証された人物としては世界最高齢の男性となったとされた。同年8月7日に野中がGRGの年齢が検証された存命中の長寿者のリストに追加されてから僅か4日後のことであった[3]

GRGによる男性世界一認定後も、スペイン在住の男性フランシスコ・ヌニェス・オリベラ(Francisco Núñez Olivera)が野中より7ヶ月ほど早い1904年12月13日生まれとされ、世界最高齢の男性と報道されていた[7]。しかし出生時の記録など年齢を証明する確実な証拠が存在しないとされ[8]、GRGもオリベラの生存時には長寿記録を認定しなかった[3]。オリベラは2018年1月29日に113歳と47日で死去し[9]、2日後の同年1月31日にGRGはオリベラの生年月日が1904年12月13日であったとして認定した。これにより、クリスタルの次に男性長寿世界一となったのはオリベラであり、その死をもって112歳188日の野中が男性世界一となった。これにより、世界最高齢の田島ナビと共に存命中の男性の世界最高齢者と女性の世界最高齢者の両方を日本人が占めることとなった。2018年4月21日に田島が死去、その跡を継いだ都千代も7月22日に死去したが、引き続き日本人の田中カ子が世界最高齢であり、野中の死去まで日本人が男女で長寿世界一である状況に変わりはなかった。

2018年7月25日、113歳の誕生日を迎えた。日本人の男性が113歳を迎えるのは木村次郎右衛門以来約8年ぶりのことで、4人目である[10]

2019年1月20日1時半頃、自宅にて老衰のため死去[11]。113歳179日没。

野中没後の世界最長寿男性については、1905年10月15日にドイツで生まれたグスタフ・ゲルネートとする説があったが、GRG及びギネスブックで長寿記録が認定されないまま2019年10月21日に114歳6日で死去し[3][12]、結局は渡邉智哲2020年2月12日にギネス・ワールド・レコーズ社より認定された[13]。なお、渡邉はギネスブックに認定された僅か11日後の2020年2月23日に死去し、次代の存命中の日本最高齢男性は巴一作となり[14]、次代の存命中の世界最高齢男性はイギリス在住のボブ・ウェイトンになったと見られている[15]

記録

記録
先代
フランシスコ・ヌニェス・オリベラ
存命男性のうち世界最高齢
2018年1月29日 - 2019年1月20日
次代
渡邉智哲
先代
吉田正光
日本の旗 存命男性のうち日本最高齢
2016年10月29日 - 2019年1月20日
次代
渡邉智哲

出典

  1. ^ a b c d e “111歳 足寄の野中さん 男性国内最高齢に”. 十勝毎日新聞. (2016年12月15日). オリジナルの2017年4月14日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170414080755/https://www.tokachi.co.jp/news/201612/20161215-0025415.php 2018年1月31日閲覧。 
  2. ^ 世界最高齢男性が死去 北海道の野中正造さん -”. 産経ニュース (2019年1月20日). 2019年12月19日閲覧。
  3. ^ a b c d e GRG World Supercentenarian Rankings List”. ジェロントロジー・リサーチ・グループ. 2017年8月12日閲覧。
  4. ^ “男性世界最高齢 ルーツは富山”. 北日本新聞. (2018年4月11日). https://webun.jp/item/7452311 2020年3月3日閲覧。 
  5. ^ [1]
  6. ^ a b “国内最高齢112歳の男性死去 東京の吉田正光さん”. 産経新聞. (2016年12月15日). http://www.sankei.com/life/news/161215/lif1612150042-n1.html 2017年4月13日閲覧。 
  7. ^ (スペイン語) El hombre más longevo de España: 'Se me ha hecho la vida demasiado larga'".
  8. ^ 「世界最高齢」の男性死去、113歳1か月 スペイン AFP BB News、2018年1月31日
  9. ^ LONG AND WINE-DING ROAD World’s oldest man dead at 113
  10. ^ “足寄の野中さん113歳 世界最高齢更新”. 十勝毎日新聞. (2018年7月25日). https://kachimai.jp/article/index.php?no=201872513178 2018年7月25日閲覧。 
  11. ^ “野中さん死去 世界最高齢”. 十勝毎日新聞. (2019年1月20日). https://kachimai.jp/article/index.php?no=454720 2019年1月20日閲覧。 
  12. ^ 世界最高齢の男性死去か 独の114歳”. 共同通信 (2019年10月23日). 2019年10月26日閲覧。
  13. ^ 毎日新聞 (2020年2月12日). “112歳・上越市の渡辺智哲さん 世界最高齢男性でギネスから公式認定証”. 毎日新聞. 2020年2月13日閲覧。
  14. ^ 愛知・岡崎の巴さんが国内最高齢男性に 110歳”. 中日新聞 CHUNICHI Web. 2020年3月3日閲覧。
  15. ^ 共同通信 (2020年2月28日). “次の世界最高齢男性は英国人? 111歳、地元メディア報道 | 共同通信”. 共同通信. 2020年3月3日閲覧。